クラスの特徴
ウィッチのクラスの特徴は以下の通り。
武器と鎧の習熟 :ウィッチはすべての単純武器に《習熟》している。彼女はしかしながらあらゆるタイプの鎧や盾に《習熟》していない。鎧はウィッチの動きを阻害し、動作要素のある呪文を失敗させる可能性がある。
呪文 :ウィッチはウィッチ呪文リストに書かれている呪文を秘術呪文として発動する。ウィッチは事前に呪文を選び準備しなければならない。
呪文を学び発動するために、ウィッチは【知力】能力値が最低でも10+その呪文レベルなければならない。ウィッチの呪文へのセーヴィング・スローの難易度は10+その呪文レベル+ウィッチの【知力】修正値である。
ウィッチはそれぞれの呪文レベルについて1日に決まった数の呪文を発動できる。彼女が通常使用することのできる呪文数は「表:ウィッチ」にある。加えて、彼女は高い【知力】修正値を持っている場合1日毎のボーナス呪文を得る( Pathfinder RPG Core Rulebook の表1‐3 参照)。
ウィッチは好きな数の呪文を修得できる。彼女は呪文を選び準備するには事前に8時間睡眠し1時間を使い魔との霊的交感に費やさなければならない。対話している間に、ウィッチはどの呪文を準備するかを決定する。
初級秘術呪文 :ウィッチは「表:ウィッチ」の“1日の呪文数”に書かれているとおりの数の初級秘術呪文か、0レベル呪文を毎日準備できる。これらの呪文はほかの呪文と同様に発動されるが、そのときに消費されず再び使用できる。呪文修正特技を使うなどして、ほかの呪文スロットを使って準備された初級秘術呪文は通常通り消費される。
呪術 :ウィッチは呪術と呼ばれる、敵を弱体化させ自身を強化させるいくつかの魔法の業を学ぶ。1レベルの時点で、ウィッチは呪術を1つ選んで得る。彼女は2レベルおよび以降2レベル毎に追加の呪術を表2‐10にあるとおり得る。ウィッチは1つの呪術を複数回選択できない。
特記ない限り、呪術の使用は機会攻撃を誘発しない標準アクションである。呪術へ抵抗するためのセーヴは10+ウィッチ・レベルの1/2+ウィッチの【知力】修正値である。
運命(超常) :ウィッチは30フィート以内の
クリーチャー1体に1ラウンドの間僅かな幸運ボーナスを与える。その目標は1ラウンドにつき1回この幸運を呼び起こすことができ、それによりいずれかの能力値判定、攻撃ロール、セーヴィング・スロー、あるいは技能判定を振り直し、より良い結果を取ることができる。彼は最初のロールをする前にこの能力を使用するかを決定しなければならない。8レベルおよび16レベルの時点で、この呪術の持続時間は1ラウンド延長する。1回クリーチャーが幸運の呪術から利益を受けたら、そのクリーチャーは24時間それから利益を得られない。
大鍋(変則) :ウィッチは《ポーション作成》をボーナス特技として得、〈製作:錬金術〉技能判定に+4の洞察ボーナスを得る。
荒廃(超常) :ウィッチは1体の動物か植物のクリーチャー、あるいは土地の図面を呪い、萎れさせるか殺す。範囲の荒廃には1ラウンドかかり、その間ウィッチとその使い魔は目標に触っていなければならない。土地の図面に使用した場合、その土地は後日萎れはじめ、一週間もすればその範囲のすべての植物は死ぬ。その呪いが持続している限りその範囲では何も生えない。ウィッチはクラス・レベルX10フィートに等しい半径の範囲に影響を与えられる。クリーチャーの荒廃は近接接触攻撃が必要な標準アクションである。動物か植物の種別のクリーチャーに対して使用した場合、そのクリーチャーは以下の呪いを得る:荒廃の呪い― 種類 呪い; セーヴ 意志・無効; 頻度 1/日; 効果 1【耐】ダメージ。どちらの種類の呪いでも リムーヴ・カース かそれに類似した魔法で除去でき、その際はセーヴDCと同じ値を呪いの除去のDCに使用する。ウィッチは一度に荒廃を1回しか使用できない。別の荒廃の呪いが使われた場合、前のものは即座に終了する。
邪眼(超常) :ウィッチは彼女が見ることができる30フィート以内の敵1体の精神に不信の感情を這わせることができる。その目標は-2のペナルティを以下のどれかに受ける(ウィッチが決める):AC、能力値判定、攻撃ロール、セーヴィング・スロー、あるいは技能判定。この呪術は3+ウィッチの【知力】修正値に等しいラウンド持続する。意志セーヴはこの効果をたった1ラウンドに減少させる。これは[精神作用]効果である。8レベルの時点でこのペナルティは-4に上昇する。
タンズ(超常) :この呪術を持つウィッチは コンプリヘンド・ランゲージズ と同様に1日にレベルと同じ分間、話された言語を理解できる。この持続時間は連続している必要はないが、一分間単位で消費しなければならない。5レベルの時点で、ウィッチはこの能力を使用することで タンズ と同様にどんな言語も話せるようになる。
治癒(超常) :ウィッチは触った傷を和らげることができる。これは キュア・ライト・ウーンズ 呪文と同様に機能し、ウィッチの術者レベルを使用する。1回治癒の呪術から利益を得たクリーチャーは、24時間これから再び利益を得られない。5レベルの時点で、この呪術は キュア・モデレット・ウーンズ のように機能する。
飛翔(超常) :ウィッチは力を得る度に軽くなり、ついには飛行する能力を得る。1レベルの時点で、ウィッチは フェザー・フォール を回数無制限で使用でき、〈水泳〉判定に+4の種族ボーナスを得る。3レベルの時点で、彼女は レヴィテート を1日に1回使用できる。5レベルの時点で、彼女は呪文と同様の フライ を、1日に彼女のレベルに等しい分間使用できる。これらの時間は連続している必要はないが、1分単位で消費しなければならない。この呪術はそのウィッチにのみ効果がある。
不運(超常) :ウィッチは30フィート以内のクリーチャー1体に重大な不運を1ラウンドの間与えられる。クリーチャーが能力値判定、攻撃ロール、セーヴィング・スロー、あるいは技能判定をするとき、2回振って悪い結果を選ばなければならない。意志セーヴによってこの呪術を無効化できる。8レベルと16レベルの時点で、この呪術の持続時間は1ラウンドずつ延長される。この呪術は持続している限り目標のすべてのロールに影響する。セーヴの成否に関わらず、そのクリーチャーは1日の間再びこの呪術の目標にならない。
変装(超常) :ウィッチはその外見をクラス・レベルに等しい時間、 ディスガイズ・セルフ を使用したかのように変更できる。これらの時間は連続している必要はないが、1時間単位で消費しなければならない。
魔女団(変則) :ウィッチはハグの魔女団に参加するに際しハグとして扱われる。魔女団には最低1人のハグが含まれていなければならない。加えて、この呪術を持つウィッチの30フィート以内にこの呪術を持つ別のウィッチがいるとき、彼女は援護アクションを使用することでそのウィッチの術者レベルに+1のボーナスを1ラウンドの間与えられる。このボーナスはウィッチの呪文にも呪術にも適用される。
魔女笑い(超常) :ウィッチは移動アクションで狂ったように哄笑できる。30フィート以内の、苦悩の呪術、魅了の呪術、邪眼の呪術、運命の呪術、あるいは不運の呪術の影響下にある1体以上の好きなクリーチャーはその1種類の呪術の持続時間が1ラウンド延長する。
まどろみ(超常) :ウィッチは30フィート以内のクリーチャー1体を スリープ 呪文と同様に、深い魔法的な睡眠へと落とせる。そのクリーチャーは意志セーヴによってこの効果を無効化できる。セーヴが失敗したら、そのクリーチャーはウィッチ・レベルに等しいラウンド眠りに落ちる。この呪術はどのHDのクリーチャーにも作用する。そのクリーチャーは騒音や光では起きないが、他人が標準アクションを使って起こすことはできる。この呪術はそのクリーチャーがダメージを受けたら即座に終了する。セーヴの成否に関わらず、そのクリーチャーは1日の間再びこの呪術の目標にならない。
護り(超常) :ウィッチはこの呪術を1体のクリーチャーに保護の護りをかけることに使用できる。守られたクリーチャーはACに+2の反発ボーナスを、セーヴィング・スローに+2の抵抗ボーナスを得る。この護りは護られたクリーチャーに攻撃が命中するか、セーヴィング・スローに失敗するまで持続する。ウィッチは護られたクリーチャーがもはや保護されていなくなるときそれを知る。ウィッチは一度に1つの護りしか起動できない。ウィッチがこの能力を再び使用した場合、これまでの護りは即座に終了する。ウィッチはこの能力を自身に使用できない。8レベルおよび16レベルの時点で、この護りによるボーナスは+1上昇する。
魅了(超常) :ウィッチは30フィート以内の1体の動物か人型クリーチャーを手招きとなだめの言葉で魅了できる。これはその動物か人型クリーチャーの態度を〈交渉〉技能を使用して成功したかのように1段階上昇させる。この効果はウィッチの【知力】修正値に等しいラウンド持続する。意志セーヴによってこの効果を無視できる。そのセーヴの成否に関わらず、そのクリーチャーを1日の間再びこの呪術の目標に選べない。8レベルの時点で、この効果は目標のクリーチャーの態度を2段階上昇させる。これは[精神作用](魅惑)効果である。
ウィッチの使い魔(変則) :1レベルの時点で、ウィッチは彼女に魔法を教え彼女の道程を助け導く使い魔と緊密な絆を結ぶ。使い魔はまたウィッチを技能ボーナス、追加呪文、そしていくつかの種類の魔法で手助けする。これはウィザードの秘術の絆のクラス特徴と同様に機能するが、ウィッチの使い魔の項目に違いが書いてある。
ウィッチは毎日呪文を用意するために使い魔と交信しなければならない。使い魔はウィッチの修得している呪文を全て蓄えていて、ウィッチは使い魔に蓄えられていない呪文を準備できない。ウィッチの使い魔はすべての0レベル・ウィッチ呪文に加え、ウィッチの選んだ3つの1レベル呪文を蓄えて開始する。ウィッチはまた【知力】修正値に等しい数の1レベル呪文を追加で選んで使い魔に蓄えさせてよい。新たなウィッチ・レベル毎に、彼女は自身が(新しいウィッチ・レベルに基づいて)発動できる好きな組み合わせの呪文レベルに、新しい2つの呪文を彼女の使い魔に加える。ウィッチはまた特別な儀式を通して使い魔に追加の呪文を加えてよい(補足文章参照)。
上級呪術 :10レベルの開始時点および以降2レベル毎に、ウィッチは以下の上級呪術を新しい呪術を得るときに選択できる。
悪夢(超常) :堕した力を呼び降ろすことにより、ウィッチは呪術を60フィート以内の1体のクリーチャーにかけその酷い悪夢で睡眠を苛むことができる。これは影響を受けたクリーチャーが休もうとする度に起こる ナイトメア 呪文と同様に機能する。意志セーヴによってこの効果を無効化できる。セーヴが失敗した場合、目標は夜毎に新しいセーヴに成功しない限り、休むことができない。
応報(超常) :ウィッチは応報の呪術を60フィート以内の1体のクリーチャーにかけ、目標が近接攻撃でほかのクリーチャーにダメージを与えたときに肉体に大きな傷を開かせることができる。呪術をかけられたクリーチャーが近接攻撃でダメージを与えた場合、即座にそのダメージの半分のダメージを受ける(端数切り捨て)。このダメージはそのクリーチャーが持つあらゆる抵抗、完全耐性、あるいはダメージ減少を無視する。この効果はウィッチの【知力】修正値に等しいラウンド持続する。意志セーヴによってこの効果を無効化できる。
苦悩(超常) :素早いまじないにより、ウィッチは60フィート以内の1体のクリーチャーにこの呪術をかけ、強い苦痛を与えられる。この目標はウィッチのレベルに等しいラウンドの間 吐き気がする状態 になる。頑健セーヴによってこの効果を無効化できる。セーヴィング・スローに失敗した場合、その目標は各ラウンドにこの効果を終わらせるための新しいセーヴを試みることができる。セーヴの成否に関わらず、そのクリーチャーは1日の間この呪術の目標にならない。
幻視(超常) :幻視の呪術を持つウィッチは接触したクリーチャーに未来を垣間見せることができる。幻視の付与には1分かかり、その間ウィッチと目標とはお互いに接触状態でなければならない。それが終われば、GMの判断に従い、対象は通常この幻視の時から1年を超えない短い未来の像を受け取る。これは未来の可能性の1つでしかなく、その幻視は信じるべき最善のものではない。大抵の幻視は与えたウィッチの属性によって歪むものだ。例えば、混沌にして悪のウィッチが与えた幻視はときに死と破壊の光景を見せるが、中立にして善のウィッチは喜びの行事や出来事になる傾向がある。現在の幻視が起こるか妨害されるまで、1体のクリーチャーは別の幻視の目標にならない。ウィッチはこの能力を自身に使用できない。望まないクリーチャーが受ける場合意志セーヴでこの幻視を無効化できる。
上級治癒(超常) :気味の悪い力を呼び降ろし、ウィッチの接触は大抵の大怪我さえ治せる。これは キュア・シリアス・ウーンズ と同様に機能し、ウィッチの術者レベルを使用する。1回上級治癒の呪術から利益を得たクリーチャーは、その後24時間は再びその利益を得られない。15レベルの時点で、この呪術は キュア・クリティカル・ウーンズ のように作用する。
天候制御(超常) :この呪術を持つウィッチは コントロール・ウェザー を1日に1回使用できるが、1時間に渡る詠唱、踊り、使い魔との霊的交感を行なわなければならない。
ハグの目(超常) :この呪術を持つウィッチは彼女がそれを通して見ることができる魔法の感覚器を作り出せる。これは アーケイン・アイ 呪文と同様に機能する。ウィッチが魔女団の呪術を持っている場合、10フィート以内のほかの魔女団の呪術を持つウィッチは、これを作り出したウィッチが依然制御を維持しているにも関わらず、同様にこの感覚器を通して見ることができる。ウィッチは1日にレベルに等しい分間この目を使用できる。これらの時間は連続している必要はないが、1分間単位で消費しなければならない。
蝋像(超常) :ウィッチは全ラウンド・アクションを使って30フィート以内の、彼女が見ることができるクリーチャーの粗雑で狼狽させるような蝋の複製を作成できる。一度その像が完成したら、その対象は意志セーヴを行わなければならない。失敗した場合、ウィッチはそのクリーチャーの小さな制御の仕方を理解する。彼女がこの制御をする場合、そのクリーチャーはこの効果を終了させるための新しい意志セーヴができる。この効果はウィッチのターンに起こり、そしてそのクリーチャーは自身のターンに行動を行なえない。ウィッチは蝋像が溶けるまでそれを【知力】修正値に等しい回数使用できる。標準アクションで、ウィッチは対象を以下のように行動させられる:そのクリーチャーの移動速度までの速度で好きな方向に動かす、手に持っている武器で自身を1回攻撃させる(この攻撃は自動的に命中する)、地面に伏せる、あるいは手に持っているものすべてを手放す。さらに、その像を単純に苛むことでそのクリーチャーをそのターン 不調状態 かつ よろめき状態 にできる。そのクリーチャーがこの効果に対してのセーヴに成功すれば、この能力に対して以後24時間に渡り完全耐性を得る。これは心術(強制)効果である。
大いなる呪術 :18レベルの開始時点および以降2レベル毎に、ウィッチは以下の大いなる呪術を、新しい呪術を選択できるときに選んでよい。
永遠のまどろみ(超常) :ウィッチはクリーチャーに触ることで、永遠のまどろみに漂わせることができる。そのクリーチャーは意志セーヴでこの効果を無効化できる。セーヴに失敗した場合、そのクリーチャーは眠りに落ち目覚めることができない。この効果は ウィッシュ かそれに類する魔法によってのみ取り除け、またウィッチを殺すことでもこの効果は終了する。ウィッチはこの能力を毒の食べ物や飲み物にも使用でき、それを摂取したものをセーヴに成功しない限り永遠の眠りに落とす。彼女は一度に1服の毒まで持つことができ、それは消費されなかった場合1分で効能を失う。セーヴの成否に関わらず、クリーチャーは1日の間再びこの呪術の目標にはならない。
強制的転生(超常) :ウィッチは30フィート以内のクリーチャー1体を殺し即座に新しい肉体に転生させられる。意志セーヴによってこの効果を無効化できる。失敗したものは殺され即座に リインカーネイト 呪文によって呼び戻される。この行程には1ラウンドかかり、その間そのクリーチャーは完全な苦悶の中にいる。セーヴの成否に関わらず、クリーチャーは1日の間この呪術の目標に再びならない。
自然災害(超常) :この呪術を使うウィッチは自然の力を呼び降ろし範囲に大混乱をぶちまける。これは ストーム・オヴ・ヴェンジャンス と次の(酸が空から降る)ラウンドに効果を発する アースクウェイク を合わせたものとして機能する。ウィッチはこの効果の持続時間の限り精神集中しなければならない。妨げられた場合、この効果は即座に終了する。ウィッチはこの能力を1日に1回しか使用できない。
死の呪い(超常) :この強力な呪術はクリーチャーの心臓を鷲掴みにし、数瞬の後に死を与える。この呪術の距離は30フィートである。呪術のかかったクリーチャーは意志セーヴによってこの効果を無効化できる。セーヴに失敗した場合、そのクリーチャーはこの呪術の1ラウンド目 疲労状態 になる。この呪術の2ラウンド目、そのクリーチャーは 過労状態 になる。3ラウンド目、そのクリーチャーは頑健セーヴに成功しない限り死亡する。最初のセーヴに失敗したが二度目には成功したクリーチャーは 過労状態 のまま残り、そして4d6ポイントとウィッチのレベルにつき1ポイントのダメージを受ける。そのクリーチャーに呪術をかけたウィッチを殺せば効果は終了するが、 疲労状態 あるいは 過労状態 は残る。セーヴの成否に関わらず、そのクリーチャーは1日の間再びこの呪術の目標にはならない。
生命付与者(超常) :1日に1回、ウィッチは全ラウンド・アクションで死んだクリーチャーに触ることで命を呼び戻せる。これは リザレクション として機能するが、物質要素を必要としない。