「AP貫通190とか…ゴミ戦車じゃんwww」
「APCR貫通268とか…え、何これ強いんだけど///」
戦車について知る
まずは車両の基本スペックから見ていこう。
- 主砲:単発火力240/精度0.37/照準時間2.3/AP貫通190/APCR貫通264/DPM1757/仰角+20°/俯角-10°
- 耐久値:1440
- 車体装甲圧:101/76/50
- 砲塔装甲圧:127/76/63
- 最高速度:48km(後退時:20km)
- 重量:43t
- 実用出力重量比:16.40
- エンジン出力:704
- 旋回性能:車体38/砲塔38
スペック全体を見渡したときの感じとしては、「地味」「普通」という何とも頼りない車両。まぁティア8MTとしては良くも悪くもないが、俯角が良いから地形をうまく使えばワンチャンあるかもなぁ…。ん?APCRの貫通268mm?
車両解説
スペックだけなら全体的に平凡そのもの。そう、課金弾がAPCRかつ268mmという高貫通であることを除けば。
このAPCRの貫通268mmというのはティア8MTで第1位。純粋な貫通力では3位だが、2位のSTA-1はHEATで275mmなので、Pershingの課金弾の性能は実質は0bj416に次いで2位である。弾速や空間装甲への強さを考えた場合は、オーバースペック気味のobjよりもPershingの方が大変扱いやすい性能になっている。DPMや単発火力は並だが、この高い貫通力のおかげで火力面では他の車両にはない非常に大きなアドバンテージを持っている。
あとはスペック上ではわからないのだが、コイツは実は砲塔が硬い。実質装甲厚は200mmほどで、貫通230~240mm以下ならば安定した防御力を発揮する。この値、実はティア8HTの弾を安定して弾くことができるばかりか、TDの弾も下振れすれば十分弾ける。ティア8MTとしては破格の防御力である。加えてアメ車らしい俯角-10°という数値もあいまってハルダウン戦法が捗る。
その他の性能は特別優れてもいなければ劣ってもいないというなんとも微妙なもの。しかし、裏を返せばこれといった弱点もないため、MTとして運用する上で困るような要素も持っていない。
高い火力に加えて、ハルダウン戦法が得意&強力というティア8MT随一の長所を持ちながら、明確な欠点を持たない稀有なMTである。
戦車運用の仕方
この車両の長所はハルダウンを駆使すれば最前線でダメージを稼げることである。つまりマップや地形を活かせば、HTのような運用が可能になる。敵HTと正面戦闘を行う場合ももちろんあるが、十分な貫通力を持つ課金弾のおかげで正面装甲も楽々撃ちぬける。
ティアトップの際は、丘などの高所をいち早く確保し、遅れて登坂してくる敵にハルダウンを駆使しながら前線を構築、味方の主力まで粘るとかそういう動きがすごく得意。MTの割りに前線での扱いが容易なのが非常に扱いやすい。チーム戦などでは足の速いT32のように使われることも。
かといってMT運用ができないわけではなく、一般的なMTとして使ったときにも十分すぎるほど活躍してくれる。DPMの低さや精度の悪さ等の不安材料もあるが、決定的な弱点ではない。ただし、T20の頃のような同格トップクラスの機動力や隠蔽、単発火力は、そのティアの平均レベルまで落ち込んでいるため、T20と同じような感覚で使っていると思わぬ落とし穴にはまる事も。ティアも上がりうまいプレイヤーも増えているので、T20のように大胆な立ち回りをするのは危険である。ティアトップの時はハルダウンを駆使して強気に出ることができるが、それ以外のときは一般的なMTとして無難に手堅く動かすほうがいいだろう。
よくPershingとT20の運用は似ているという人がいるが、実は似ているようであまり似ていない。T20は高い機動力と隠蔽を活かし、敵よりも早くかつ高い単発火力をお見舞いするという一撃離脱戦法が得意であった。課金弾の貫通力を活かし、後方でヘルキャットのようなTD運用もできる車両だった。反面、装甲の薄さやDPMの低さから、前線での継戦能力はそれほど高くなく、格下に対しても慎重な行動が求められた。
PershingはT20のような場を掻き乱すような高い機動力や、一撃離脱戦法を行えるほどの単発火力はない。しかし、優秀な装甲を手に入れたことでT20よりも格下や同格に対して強気に出られるようになっており、前線でも十分戦える性能を手に入れた。。そのため、T20よりもより攻撃的な運用が求められる。T20の扱いに慣れすぎていると、ティアトップのときにも前線に行くことをためらってしまって、せっかくの石頭を有効活用できなかったり、T20ならやすやすと入れていたポジションに入れなかったり、撤退するタイミングを逃して逃げ遅れてしまったりという事態が生じる。
どちらの車両もMTとしては高いレベルでまとまっている良車であるが、最も得意とする戦闘スタイルは異なるので気をつけよう。
※先日のアップデートにより、APの貫通力が10mmアップ。これにより同格相手には一応そこそこ安定した貫通力を発揮できるようになった。とはいえ、やはりHT相手には課金弾がないと依然として厳しいので、課金弾がメインであることは代わらないと思われる。
弱点と対策
次にPershingの弱点と、その対処法について解説しよう。
Pershingの最大の弱点である。これまで読んできてもらえればわかるが、Pershingの強さの50%は課金弾である。要するに課金弾を使わないPershingなんぞ怖くも何ともないただの並以下の戦車だということだ。ハルダウンしているPershingは同格の敵にとっては、「こっちは抜けないけど、相手は100%ぶち抜いてくる」という点が脅威なのであって、AP運用のPershingなどIS-3などからすれば単なるカモである。
そのため、通常弾がAPCRになるのだが、これがとにかく金がかかる。もともと精度はそこまでよくないのでよくはずす上、当たっても240dmgなので、課金弾の値段に対する見返りが少ない。というわけで、戦場によっては気がつけば4~5万クレジットが吹っ飛ぶことも珍しくない。とにかく、強さを金で買う典型的な車両である。
⇒これといった解決策はないので、プレアカにするなり、課金戦車を買うなりして金策に励もう。無課金でこの車両を常時運用するのは自殺行為である。ただ、お金がかかるだけの性能はあるのでMTに興味がある人は作ることをお勧めする。筆者が初めて優等3及び、平均経験値1000を達成した車両であり、MT運用の基礎について学べたのは間違いなくコイツのおかげである。クレジットに見合う見返りはある(と思う)
コイツの長所に砲塔の硬さを上げておいて恐縮だが、実はその自慢の砲塔もティア9以上の相手にとってはないも同然である。貫通250mm以上の敵がウヨウヨいる高ティアではせっかくハルダウンしていてもほとんど跳弾を期待できない。最前線で活躍できるのはせいぜいティア8戦場までなので、砲塔の硬さを過信し過ぎないことも大切である。
⇒今自分の前にいる敵の貫通力には常に気を配ろう。自分の砲塔で弾ける相手なら強気に、そうでないならおとなしくMTとしてコソコソ立ち回ろう。ただし、T20ほどの機動力はないので、ティアミドルやボトム時の応用の幅はT20に劣るのも事実である。T20は全てのマッチングで75~80点を出せる性能を持っているが、自分がトップでも同格以下に強気に出辛い。一方Pershingはトップのときは95点を出せるポテンシャルがあるものの、ミドル以上では65~70点止まりといった感じである。とはいえPershingは、課金弾で格上の正面装甲を十分抜けるので無理に側面を取らなくても何とかなるのだが。
また砲塔も全面が硬いわけではなく、硬いのは正面の防盾の覆っている部分のみである。つまり、側背面はペラペラで、正面も近距離なら防盾以外の弱点を十分狙える。頭の硬さを過信しすぎるとせっかくの防御力も意味がない。
⇒敵に砲塔を晒す時間を極力短くする。全てのMTにいえることだが、稜線などから飛び出し撃ちをし、リロードに入ったのなら素直に下がるべきである。T32のようにずっと砲塔を晒していてもまず抜かれないような絶対的な装甲はないし、首振りも弱点を晒すだけである。とにかく頭が固いといっても砲塔を見せる時間は全てのMTと同じく短時間にすること。そうすれば弱点をじっくり狙われることもなく、かなりの跳弾を期待できる。いっぱい敵に撃たせて弾き続けるというよりも、「撃たれないのが一番、仮に撃たれてもほとんど弾ける」くらいの認識のほうが良いだろう。
ワンポイントアドバイス
※後日加筆修正予定
最終更新:2016年02月13日 09:43