第 4 回 勉強会は、3/14 に行いました。
8人が参加してくれました。
今回は、チューター役の先生がシナリオを作ってくれたので、深い吟味ができていい勉強会でしたね。
チューター役の先生、お疲れ様でした^^
次回もみんなで楽しく学びましょうね~☆
■ シナリオ (数値を抜きました^^)
あなたは、保険薬局の薬剤師である。
ある日の午後、Aさんが近所のリウマチ科の処方箋をもってやってきた。
Aさん(65才女性)は1年半ほど前に関節リウマチと診断を受けた。
その半年後から症状が悪化し、レミケードをAさんから主治医に希望し開始となった。
6ヶ月後にはCRPも定量RF値も安定し、Aさんも喜んでおられたが、同時期から全身に湿疹が出現。
一部赤みがひかないため、レミケードを中止。
再度『 MTX6mg/週 』の治療に切り替えて、すでに6ヶ月。
今のところ湿疹はまだ胸に残っていてかゆみが出るものの、他の疾病も特にないとのことだった。
処方箋をみたあなたは、『 MTX8mg/週+フォリアミン5mg/週 』になっていることに気がついた。
あなた: 「あれ、MTXの量増えましたね。」
Aさん: 「そうなの。ここ1、2ヶ月の調子がとても悪くなっているようなの。」
Aさん: 「RFも、も血沈もあがってるわ。
別に痛みがすごく増えたわけじゃないし、熱感があるわけじゃないけど、
手首や指の関節が腫れることは多くなったわね。押さえると痛みがあるわ。
新しく腫れた関節もあるわ。レミケードやってる時はよかったのにね。
で、今回薬を増量して、レントゲンとってそれでも悪かったら治療を考えないといけな
い。って。注射という手もあるけど、このままMTXのままにするか注射にするか、
どちらにするかはあなたがどうするか決めなさい。って言われちゃったのよ。」
Aさんは浮かない顔でそう答えました。
Aさん: 「前も自分からレミケードで治療したいって言ったけど、あんなこと言われたら
困っちゃって。やっぱり副作用は怖いんだけど、先生は湿疹はレミケードのせいじゃないから、
皮膚科で聞いてきて、と言うの。でも皮膚科の先生は、リウマチ科の先生に聞きなさいって。」
あなた: 「Aさんは、どうしたいの?」
Aさん: 「レミケードは絶対いや。ねえ、他にも注射はあるのよね。」
あなたは、先日ちょうどリウマチについての勉強会を行ったことを思い出した。
あなた: 「そうね、レミケードはTNF阻害と言われるもので、最近もう一つIL‐6阻害と言われる
注射があるわよ。湿疹はどの薬でも出る可能性があるから、これで絶対大丈夫とは
言えないけどね。」
Aさん: 「うん、それは分かってるんだけど。。。どうなのかしら。私が使っても効果があるのかしら。
それに強い副作用が出るのはもう嫌だし。。。でもMTXをずっと使いつづけたり量が増えたりするのも怖いのよ。
あ、ごめんなさいね。長く話しこんじゃって。。。またくるわね。」
あなた: 「ううん、いいですよ。お大事にね」
あなたは、勉強会で教わったIL‐6阻害薬「アクテムラ」の効果の表をひっぱりだしてきた。
その下に原著が書いてあったので、インターネットで調べて、論文を読むことにした。
■シナリオPECO
P: 65歳女性
1年半前~RAと診断
レミケード1年前開始→6ヶ月前中止MTX 6mg / week
→現在MTX 8mg/week+フォリアミン5mg/week
(投与量への不安?)
CRP とESRが上がり、腫れがあるが痛みがない。
レミケードの副作用が怖く、治療を迷っているが、納得して治療を受けたい。
皮膚科とRA科をたらいまわし。
新しい治療情報を欲している。
E:アクテムラ
他のTNFα阻害薬+MTX
他の海外発売治験中薬
ステロイド
C:MTX 8mg/week+フォリアミン5mg/week
O: 症状を改善するか?
関節の腫れがなくなるか?
副作用がでないか?
関節の新規腫れがでない。
T:一生
■ 吟味の結果
■ 適用について
シナリオについて、適用をみんなで考えました。
「アクテムラの前に他のTNFα阻害薬を使ってもいいよね~」とか、
「ステロイドがなんでよくないのかも知っておかないとね~」
というような意見がでていました。
シナリオ患者にすんなり、アクテムラとはいかないようですね~
さて、ステロイドのことが、課題として残っていたので、講演会で教えていただいた内容を、加筆しておきます。
・ステロイドは抗炎症効果が劇的だが関節破壊抑制効果が乏しいため、限局した使用を推奨。
・ステロイド使用により以下の予後不良や問題が明らかになった
①院内肺炎増加に伴う生命予後の悪化
②易脊椎圧迫骨折による高齢者ADL障害
③患者が鎮痛を治療目標にする、
・ステロイドの使用は以下に限る。
①発症早期の鎮痛・抗RA作用の期待(短期的、緊急避難的使用)
②関節外症状の管理や妊娠中・合併症などでステロイド以外使用不可の場合
・ステロイドの継続使用を希望する患者への指導が、極めて重要である。
アクテムラの特徴も加筆。
・TCZの特徴は単独で高い臨床的寛解率を示す。
・6カ月時点でみるとTCZの有効性はTNF阻害剤より高い。
・罹病期間の長い患者でも高い効果が望める。
・効果発現は2~3カ月と遅い。
・安全性は感染の初期症状である発熱・倦怠感・CRP上昇を抑制
→ 感染症等の副作用の判別が難しい。
・腸管憩室穿孔の頻度が高い。
ヾ(*'-'*)