第 6 回 の勉強会は、5/16に9名の参加者と楽しく学びました。
うち、お2人は第 5 回 勉強会からの参加者。
お1人は、一昨年のプレ勉強会から参加いただいたご縁です。ありがたいことです♪
今回も、チューターの先生の深い読み込みと、scenario作成してくださった先生のお力添えで、
一層深く学ばせてもらいました。
さて、勉強会のまとめです。
■ Scenario
あなたは、調剤薬局の薬剤師Pです。
Aさんは65歳男性で、冬に心筋梗塞で緊急入院して2月に退院しました。
術後は順調で、退院時の服薬は、以下。
『ノルバスク5mg・ミカルディス40mg・パリエット10mg 各1錠 朝食後』
『プレタール100mg 2錠 朝夕食後』
次の2回目の来局時に、Aさんが夜間頻尿について話されました。
Aさん
:「寝てから起きるまでの間に8回もトイレに行くんだよ。本当に困ってしまってね。
仕方なく先生に相談して、泌尿器科を紹介してもらって、
膀胱や前立腺の検査を受けたけど、特に異常はなくってね。」
処方せんには、『ハルナールD 0.2mg 1錠 朝食後』 追加されています。
そして、3回目の来局時に、少しうかない顔でAさんがやってきました。
処方には デトルシトール4mg 1錠』 追加されています。
P :「こないだの薬はあまり効果がなかったですか?」
Aさん :「いやいや、効果はあった。なんせ寝るときのトイレの回数は8回から5回に減ったよ!」
P :「そりゃあ何よりです。睡眠は心臓に何よりの薬になりますからね。」
Aさん
:「でも、まだトイレの後が残っている感じはいつもするんだよ。
一回行ったら不思議と30分後には行きたくなるんだよね。その時の勢いはましだけど、
普段は全然勢いがなくてねえ。」
P :「あー、なるほどね。それって何か切ないんですってね。毎回ですか?」
Aさん
:「んー、少なくとも2回に一回はそうなるね。勢いが弱いのは本当に切ない気持ちに
なるんだよ。」
P :「おトイレを我慢することは辛いですか?」
Aさん
:「まあ、まだオムツつけないとならないって事はないけどさ。外出時は辛いよ。
心臓の先生からは夏に向けて水分はとるように言われているんだけど、
トイレのことを考えるとそれもできないしね。
もう少し何とかして欲しいと思ってるんだけど。」
P :「ほんとうですね。困りましたね。
・・・・薬増えていますね」
Aさん :「そうだな。これなら効果あるのかな?せめて夜のトイレの回数が3回になる程度に(笑)」
P :「そうですねーー。今の状態だとちょっとオシッコがたまってもトイレに行きたくなってる可能性があるので、この薬でちょっと反応を鈍くすることができると思うんです。それで試してみようってことだと思いますよ。」
Aさん
:「ふーん、でもこの薬の副作用のところ(薬情)に“尿がでにくい”ってあるけど、
今も尿はちょろちょろしか出ない時もあるんだけど、大丈夫なのか?」
P :「そうですね。薬の作用としてはそれはありうるんですが、バランスの問題だと思うんです。
もし、尿が出ない!とか口が乾いて仕方ないとか、便秘がひどくなったとか、
ひどくなるようなら連絡ください。」
あなたは、上記のように答えましたが、
"本当に抗ムスカリン薬のデトルシトールをα阻害剤使用中のAさんに使用しても大丈夫なのか?"
と心配になりました。
そんな時、ちょうどタムスロシンとトルテロジンの効果などを比較した論文があることに気がつき、以下を読んでみることにしました。
Tolterodine and Tamsulosin for Treatment of Men With Lower Urinary Tract
Symptoms and Overactive Bladder A Randomized Controlled
Trial (TIMES study)
Kaplan SA, et
al.JAMA 2006; 296: 2319-2328.
■吟味のまとめ
チューターの先生が作成してくださった結果の一覧表です。
とてもすっきりと整理されていました。
表にまとめるアイデア・・・使わせてもらいます♪
作ってくださった表の下段に、Odds
Ratioと 95%CIを
計算シート(解説の真ん中辺りにダウンロードリンクあり)で、計算させた値を加えました。
手計算でも簡単ですけど・・・。
→ primary
endpoint OR 0.452 95%CI 0.30-0.68
勉強会で伝えそこなったのですが、
今回、primary endpoint は、Fisher exact test で検定値だけ、記載されていました。
つまり、有効性の頻度差の有無しか判らない。
こういう時は自分で、Odds Ratioと 95%CI
を計算し、頻度差を定量化すると評価しやすくなります。
■ その他
ランダム化と置換ブロックについて、参加者から質問が出ました。
後日、詳しくまとめてくださったのは→こちら。
簡単に図式化した参考資料は以下です。
※臨床試験デザイン
※プロトコルの作成と試験デザイン
今回は、みなさんの活発な討論のおかげで深い吟味ができました。
参加者の皆様へ感謝~☆
ヾ(*'-'*)