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第3回 医療情報の読み方勉強会

第3回 医療情報の読み方勉強会で、CASP ワークショップを行いました。
募集時期が震災後の多忙な時期とも重なったにも関わらず、33名が参加してくれました。

今回取り上げたシナリオは、もともと実臨床で出た課題です。
シナリオワークをいろんなメンバーと行ったところ、薬学的な背景が課題のため、
薬剤師には討議しがいあるテーマのようです。
しかも、「もう少し深めたい!」・・・仲間から積極的な意見も出てきました。

ちょうどこの1年、FDAも通知を何通も出していたのと、RCTが発表されたこともあり、
こういう課題をどうやって確認するのか・・・という一連の流れを、
1日の体験学習で再現してもよいかなぁと思い、みなでチャレンジすることとにしました。

ただし、この段階でもこのRCTの背景情報(clopidgrel とomeprazore の相互作用はあるのか?)は、かなり不透明だった。
なんせ、CYP2C19 がclopidogrel の活性化に関与することは分かっていましたが、その寄与率は低そうだということにもなっていた。

併用の結果の心血管イベントに関しても、相反するコホート試験の結果が出されています。
omeprazole をはじめとするPPIs がCYP2C19 で代謝され、かつ阻害することが分かっているために、その併用の是非が懸念されている状態。

まだ、併用による相互作用がほぼ確定したわけでなく、まだ懸念される段階の情報で行われたRCT だったのですね。
しかも、clopidogrel とomeprazole を合剤にできるかの第3相試験!

そこで、当日は、午前中に講演会を開き、Background Knowledge の基礎情報として、
研究現場での最新情報をまとめて教えていただきました。
「ゲノム薬理学から見た 抗血栓療法の個別化適正投与」兵庫医療大学薬学部長の東純一先生

講演会の内容は、直前の最新データまでお示しいただけ、本当にすばらしかった。
内容は以下。

・PGx とは?
・抗血栓療法の分類
・クスリの効果に影響する要因としての遺伝子多型
・薬物応答性と遺伝子検査
・CYP2C19遺伝子多型(clopidogurelやPPIsへの影響)
・抗血小板薬の個別化医療に影響する因子:clopidogrel の有効性に影響する因子
・抗凝固薬の個別化医療に影響する因子
 
午後からCOGENT 試験の前提には、以下があります。
「clopidogrel の効果は omeprazole が CYP2C19 を阻害により減弱される可能性がある 」

講演の最新知見によると、clopidgrel の活性化におけるCYP2C19 の重要性自体が、
ぐらついてしまいました。
元々、clopidgrel の活性化におけるCYP2C19 の寄与率が低いから・・・想定されることです^^;
その状況下での午後のワークショップ ・・・本当に心配しました。
直前にもう少し下調べをして確認しておけば、こんなに慌てることはなかったんですよね。
この点は、大いに企画者として、反省すべき点でした。
とはいえ~高垣先生はこの状況をとても楽しそうに観察されていました^^;

さぁ 午後。
高垣先生の進行のもと、気を取り直してワークショップ。

午後からのプログラムは以下です。
「クロピドグレルとPPIsの併用について、情報を吟味して臨床適用を考えよう!」
13:00~13:30 臨床課題のPECOを中心に解説
13:30~14:30 グループワーク
14:30~15:00 フィードバックセッション
15:00~16:00 グループワーク
16:00~17:00 フィードバックセッション+全体セッション
閉会
質問・片づけ・懇親会会場へ移動
17:30 ~ 懇親会 ( 自由参加)

プログラムに入る前に、高垣先生が震災医療ボランティアに行かれた時のお話をしてくださり、震災医療を考えるグループワークをしました。
震災医療について薬剤師ができることをみんなで討論したのですが、考えさせられることが多かったですね。
また、これがいいアイスブレークになったんですよね。

この後、ワークショップに移りました。
どの班も、活発に真剣に討論していました。
その上、複雑な背景情報で文献を読む意義が薄くなったんじゃないという意見もでつつも、
それでもこの文献を読む価値をみんなで感じれたようです。

薬学的なテーマをこうやって、WS を行える機会は少ないので、とても身近に感じれて、
貴重な時間だったようですね。
文献を読んですっきりするテーマでないことは、当初から予想されたことでしたが、
文献の読む価値にまで言及できたことは、意味深いですよね。
(文献を選びつつ、この点・・・実はほんと心配していたんです^^;)

静かでなんかじんわりと温かいワークショップだったと思います。
そのおかげか、参加者から好評だったようです。
このワークショップを手伝ってくださった方を中心に、京都でも勉強会を発足しようという動きがでてきました。
ワークショップを通じて、何か皆さんのお役に立てたのなら・・・うれしい限りです。

(おまけ)
当方の吟味のまとめは、こちら

Background Knowledge
こんな勉強も、今までみんなでしてきました☆
Knowledge of InterventionKnowledge of Medicineこちら
そういえば、こんな文献も読んだね。
このシナリオのPECO には、この文献も読んでおかないといけないね。
もっともっと、PICO 立ちます・・・このシナリオ。
そして、この文献もものすごくPICOが数珠つなぎのようにたくさんあるのですよね。

次のCASP WS は11月です。
10/1 夜に関連の講演会を用意しています。
こちらはもっと、準備して挑みますよ!

ヾ(*'-'*)

最終更新:2011年07月20日 13:16
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