地獄憑き

 

 地獄の王、死に切れない亡者であり、生者の怨敵。


  Data


【名前】地獄憑き
【性別】男
【年齢】二十代から四十代のわかりづらい風貌。実際の年齢は不明。老人にも見える。
【種族】元人間。
【役職】殺戮鬼。呼吸のように殺人を行い、散歩のするように虐殺を行う鬼畜であり外道。
【能力】《地獄》の具現。
【属 性】闇。自然の闇というよりは人の負の感情。
【弱点】魔術、武術などあらゆる攻撃方法に対して抵抗する術を知らない。


  Profile

地獄に愛された男。死ぬことを許されず、死ぬことを拒絶される死の塊。ゆえに死なない。
既に男の概念はで回転する輪廻、尾を噛む大蛇(ウ ロボロス)と化しており、致命傷、首を絶たれようと、再生、治癒、蘇生という概念すら無視してそこに存在を復元する。
何十年、 何百年、何千年、生きているのかさえ彼自身覚えておらず、常に生への諦観を持って、町をふらつき、彼を愛する地獄によって多くの人々の魂を喰らい続けてきた。

傍観状態――神に匹敵する敵がいなく何百年も呆然と生きていた時の彼は、生者に対して殺意も憎悪も無く、ただ自意識喪失のまま徘徊するただの殺人鬼であり、彼の身体から漏れ出した地獄よって人が死ぬことがあっても、それは本来の地獄からすれば一厘にも満たない被害量である。
しかし、ある一定の位階(レベル)に達したもの、あるいは彼の心を思い出させる強敵に会う、もしくは脳髄を破壊され、記憶が再生されると一片、彼の身体から憎悪と復讐の悪意が噴出し、一切合切、善人悪人、老若男女区別無く、全てを悪鬼の住まう地獄へ落とす、魔神、破壊者、魔王と化す。その場合、八大地獄はこの世に具現、その様々な断罪と刑罰、更には人を殺し喰らう悪霊や鬼どもを従え、何もかもを飲み込み、噛み砕く。


  Details

『外見』

基本はボロボロのコートに不精に伸びたひげ、死んだ魚のような濁った瞳に空ろを浮かべている。
しかし、一度覚醒したのならば、夜のように綺麗な黒髪に初雪のように白い肌。神が作り出した芸術品とも思わせる美貌を覗かせる。
老若男女が見蕩れ、殺されてもかまないと思わせるほどの美貌に狂い、殺されたものは多い。
夜の河を思わせる長い黒髪は闇の中で黒曜石のように映え、白い肌はあらゆるものを狂気に落とす白耀の満月のように美しく見るものを狂わせる。
整った顔立ちは、たった一枚の写真で数千万という大金を稼ぎ出したこともある。

性格

絶望しきっている。この世界に、この世界に生きる全てに、この世界を作った神を憎み、怒り、狂い、そして壊れた性格。
どんなことをしても、どんなことがあっても、滅多にない笑顔を浮かべていても、心の内側では留まらない、憎悪と殺意の蒼い炎が滾り、暴れている。
男女区別無く、老若差別せず、人外関係なく、『地獄』で殺す。圧倒的な悪人であり、そこには一切の正義の概念すらも無く、助けた相手すら殺す。

 


Skill

 地獄―――煉獄(ゲヘナ)、奈落(ナラク)、六道の最下層、ジャハンナム、ヘルヘイム、黄泉。
人間の空想によって描かれてきた死んだ後の世界――善人が上る天国とは反対の、悪人が集まり、その罪の大きさによって罰される世界。無意識集合世界とも呼ぶべき、魂が
集まる場所であり、人の負の感情が作り出す、圧倒的な『悪』であり、同時に『断罪』され、『救世』される場所。

 地獄憑き、後述によって地獄に愛された最初の『罪人』である彼は、あらゆる地獄をこの世に具現化する能力。
地獄に存在する現象、生命、法律、規則、原則、法則、を自在に操ることが出来る。別の意味では【死後の世界を統べる主】ともいえる。

 【等活地獄】生命――虻や蚊、小動物を殺したものが落ちる地獄。屈強な獄卒鬼がおり、罪人を切り刻み、叩き潰す。
さらに「活きよ活きよ」という言霊によって死者を生き返らせ、何度も地獄の刑罰を与える地獄。
地獄憑きが使用する場合、屈強な獄卒鬼を召喚する地獄。 生き返らせることなどない。

 【黒縄地獄】盗みを行ったものが落ちる地獄。無数の熱せられた鉄板や黒縄、熔岩のような高温高熱の液体が溢れ、罪人を焼く地獄。
地獄憑きが使用する場合、地面からスルスルと熱された黒縄が現われ、罪人を捕まえ、その肉や骨を焼き尽くしながら、更に地面から溢れ出る
熔岩のように赤い溶鉱炉に落とされ、魂すらも焼き尽くされる。
熔岩のような液体は、地獄憑きの意思の元に変化し、巨大な大蛇となって敵を飲み込む「黒縄大蛇」という術もある。

 【衆合地獄】邪淫を行ったものが落ちる地獄。
地面より無数の剣山を発生させる地獄。剣山と言っても一つ一つが人ほどもある刃の群れであり、触れただけで人は両断されるほどの切れ味を誇る。
さらにこの地獄には、妖艶な鬼女がおり、色気を使って刃の群れの中に罪人を誘い込む。
刃の中から更に刃を発生させ、無数の刃によって相手を包囲し、全面から刃を突き刺す【衆合無残】という術がある。

  【奈落】 神々ですらなぎ倒す凄まじい暴風が荒れ狂う地獄。
普通の人間ならば風の勢いに腕や頭が千切れ飛び、傷口から零れ落ちる血も一瞬で血風となって消えるという。
獄卒鬼すらも生存しない、地獄の中で、荒れ狂う風は悪意と憎悪を持って、生き物に襲いかかる。

 【ジャハンナム】 あらゆる黄泉の植物達が住まう地獄。無数の植物たちは罪人を捕らえ、その口に黄泉の食べ物を入れさせようとする。
古の時代より地獄の食べ物を食べたものは地獄より逃れることが出来ず、一生、地獄の中で住まうことになる。
さらに植物たちは罪人の生き血をすすり、地獄の獄卒鬼達でさえも千切れないほどの強靭な生命力を持つ。
一度でも捉えられたら、普通の人間ならば、全身から生き血を奪われ、毒の塊である食べ物を食べさせられ、未来永劫の死を迎えることに鳴る。     

 【紅蓮地獄】 

 絶対零度の冬が支配する地獄。その風は一瞬で人間の皮膚を凍らせ、凍り付いた血液はまるで刃物のように中から肉を引き裂き、地獄に落ちた人間を赤く染め上げる。ありとあらゆる凍気が紅蓮地獄へと落ちた罪人たちの血肉を蝕む。 

 【未明】

 最後の地獄。誰も救われぬ、誰も助からぬ地獄、ゆえに未明。落ちた罪人たちの悲鳴すらも聞こえぬ、ゆえに未明。  


 目的意識

  神を殺す。神が作ったものを殺す。すべてを殺す。すべてを地獄へと落とす。正義も悪も、老人も赤子も、男も女もすべて殺す。あふれる悪意を持って殺す。あふれる決意をもって殺す。邪魔するものを殺す。愛するものを殺す。無力でも殺す。無意味でも殺す。逃げるのならば殺す。戦うのならば殺す。異能を殺す。異形も殺す。正常も殺す。清浄も殺す。

 『全てを地獄に落とす』

 異能都市と呼ばれる場所は多くの≪神へとなり得る可能性≫を持つ異能者たちが集まる場所である。そんな場所へと誘われるように、あるいは誘導されるようにやってきた地獄憑きがやる理由は一つのみ。神へとなり得る可能性を持つすべての異能者達、および、この町全住民の虐殺である。
あらゆる地獄を開放し、全ての住民を虐殺するために地獄憑きは、異能都市の龍脈とも呼ばれる場所で一つ一つの地獄を開放していこうとする。

 八大地獄を開放させ、異能都市全てを地獄へと落とすために、死にぞこないの王はゆっくりと動き出した
 

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最終更新:2013年05月19日 03:36