焔魔堂宗也


  Data


【名前】焔魔堂 宗也‐Souya Engmadou
【性別】男性
【年齢】25歳
【種族】人間
【役職】無職
【能力】焔魔の御手‐Devil Blazer
【容姿】
 黒い髪青い眼、粗雑な面差し。
 西洋混じり東洋系の青年男性。
 いつも腰元に革造りのウエストバック。


  Profile

異能都市に住む青年。
定職がないため斡旋所で仕事をもらい日銭を稼いで食い繋ぐなど生活は不安定。
静かな物腰の落ち着いた人間であるが、やや楽観的もしくは短絡的な思考が目立つ。
白基調の簡素な柄物を好み、いつも革造りのウエストバックを腰元に提げている。

焼失したと言われるエドガー=ケインの魔導書の原典を所持している。
どのような経緯・手段で入手したかは不明。


  Item

・宵初號‐YOI-prototype

 宗也が常日頃から腰元に身に付けている革造りのウエストバック。
 マイナーブランド『曉』の商品、内部への遮光性と丈夫さが売りである。
 宗也が自分で改造し、厚めの本を一冊収納出来るくらいの大きさかつ開け口が無い。
 エドガー=ケインの魔導書を収納している、所持する必要はあるが読む必要はないのでこんな造形に改造した。


・エドガー=ケインの魔導書‐Burning Blood

人体発火現象に関する研究が記された革装丁の本。全243ページ。
18世紀後半にエドガー=ケインにより執筆された人体発火現象のメカニズムに関する研究論文の発表作であったが、執筆に携わった関係者や所有者が次々と不自然な焼死体となって発見されるという怪事件に見舞われ禁書指定を受けた。
検閲官によると当書は人体発火現象を科学と哲学の両側面から研究したものと言われており、好事家達の噂ではシュタールの定理を始めとした様々な魔術理論が記されているのではと囁かれる。
現存する本書は十数冊だが、厳重管理されたそのほとんどは一部添削済みの写本であり、原典は連続焼死事件でエドガー=ケイン氏もろとも焼失したと言われている。


  Skill

・焔魔の御手‐Devil Blazer

宗也が持つ「空気中に存在するフロギストン(燃素)を操る」能力
または能力を行使している時に現れる“巨人の右腕”を指す。
発動及び燃素への干渉は宗也の意思によって制御され、ほとんど自由に空気中の燃素を操る事が出来る。
能力行使中は能力のイメージ(心象像)である“巨人の右腕”が宗也の身体から現れる。

この“右腕”は外界の物質に接触が可能で壁などを透過する事は不可能、心象像の具現体故に質量や密度の概念は薄いが大まかな構造と造形は概ね定まっている。
密度があるようでないので破壊が難しく切断は容易、同様の理由でスケール(縮尺)の拡大と縮小を変幻自在に行える。重さに変化はない、というか無い。
現在の“右腕”はヒトの右腕と同じ関節構造を持ち、上腕部に炎のタトゥーが彫られている。筋骨隆々なイメージ。
フロギストンの発火が可能な地点は宗也の視界内かつ“巨人の右腕”の表面である、だが操炎はこの限りではなく炎が繋がっていればある程度形状操作が可能である。
一見すると宗也から現れた“右腕”が炎を自在に操っているように思えるが、それ自体はイメージが具現化した存在であり外界における能力の投影でしかない。
能力の仕組みとしては、フロギストンの活動を活性化させることにより炎を生じ、不活性化させることで消火する、さらに活性に指向性を持たせることで炎の形状や挙動を操っている。
だが『シュタールの定理』の影響が無ければ、普通は空気中にフロギストンは存在せず、操作する対象を無くしたこの能力は事実上無力化する。
同様に心象像の具現化も能力が行使される力場の影響下に限定されるため、影響外の“右腕”は宗也の妄想にしか過ぎず、宗也以外の人間には知覚できず同様にあらゆるものに干渉出来なくなる。

・シュタールの定理

エドガー=ケインの魔導書が放つ法則歪曲の力。
恒常的に魔導書を中心とした周囲の空間に燃素説を適用させる力場を形成する。
力場の拡散範囲は通常直径50〜120m程度。ただし所有者の状態によって拡大または縮小する。
定理の影響下では一時的に酸化の化学反応に燃素説が追記され、可燃性の物質が全てフロギストン(燃素)を内包するようになる。
炎はもちろん、ヒトの呼気や可燃性のガス等からもフロギストンが発生し、大気中に発散する。
これによって、フロギストンが酸化現象、つまり燃焼や爆発といった現象における第二の要となる。


  補足

・フロギストン‐phlogiston

18世紀頃、科学者シュタールによって提唱された燃素説における可燃性の原質、主に燃焼現象の素と考えられていた。そのことから燃素とも呼ばれる。
物質に含まれるフロギストンが大量に大気に放出される過程で熱と炎を出し燃焼するとされる一方、フロギストン単体が大量に拡散することでも同様に燃焼するとも言われていた。
様々な科学的推論に用いる事が出来た汎用性と、後に変幻自在のプロテウスと揶揄されたカラクリはあやふやな定義であった。

シュタールの定理によって力場内に存在するフロギストンも、やはり当時と同じように厳密に定義されておらず、幾つもの相反する性質を内包している。

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最終更新:2011年09月25日 02:31