ハードロックアンサンブル?の引継ぎ用です。名目上キャット生向けですが、 内容はインディーズバンドを集めたイベントの組み方ですので、 これからそういうイベンターを始めようと思う方も一読していただければ幸いです。

GRT - 'Harmonia!!' The Last One Of Zodiac -

イベンターの心得】
  • 仕事の早さ命
  • チケット?は一ヶ月前に
  • 詳細は二ヶ月前に
  • 同時に複数のイベントを組みすぎない

イベンターの仕事内容】

イベント当日の仕事】

バンドに任せる仕事】

側にやってもらえる仕事】
によっては追加料金をとられます)

当日の対応

必要なものとその理解を深めるため、実際の進行とは逆向きに文書を作成します。


側との精算と報酬

イベントをやる以上、仕事に対する報酬をある程度手にするべきです。 最悪でも交通費とその日の打ち上げ、郵送などの経費と3日分の昼ご飯代ぐらいは手にしましょう。

 イベンターが手にするお金は箱側との精算終了後、手元に残るお金になります。 低くても5,000 - 10,000は手元に残るようノルマ?チャージバック?を設定しましょう。

 さて、側から要求される金額は「ビデオの録画やMD?の録音費用」「スモーク?などの使用料」それと、 これはによりますが「機材レンタル料」や「PA?など音響?照明?の使用料」イベント内容によりますが 「会場のレンタル料」そして、「残券?と売り上げ」になります。

 これらのうち、各バンドで追加料金として個別に負担してもらうものは、 「ビデオの録画やMD?への録音費用」と「スモーク?などの使用料」になります。 これらは、各バンドが集合した際にどのバンドが何を頼んだか把握しておきましょう。 通例として側に提出するセットリストバンド側が記入しますので、に見せてもらうか、セットリストを回収した際にメモを取るか、各バンドに直接聞いて回るかのいずれかの方法が取れます。 各バンドの精算の際に徴収しておきましょう。

 残りの「会場のレンタル料」「機材レンタル料」 「PA?など音響?照明?の使用料」と 「自分の手元に残したい金額」はあらかじめ合計して、バンド数で割ったものをノルマ?としてバンドに課しましょう。 さて、「残券?と売り上げ」ですが、これは各バンドの精算時に全く同じように請求しましょう。バンド単位でチャージバック?が発生した際、その場で払い戻しができると仕事が減ります。 払い戻しができるよう予めいくらか用意しておきましょう。

ノルマの算出方法
項目名 金額
合計/参加バンド数    
ホールレンタル料    
機材使用料    
設備使用料    
スタッフ    
自分の手元に欲しい金額    

バンドとの精算

まず、残券?をしっかり貰いましょう。残券?が無い場合、それは全て売れたものとして側から請求されます。 いいよ、と言ってしまうとその分こちらで自腹を切らなくてはいけません。また、半券が千切れてしまったチケット?も売れたものとして扱います。

 徴収する金額は、「チケット?の売り上げ(最低ノルマ?分)+ビデオなどの録画、録音料」です。チャージバック?が発生した際、その場で処理できるとベターです。チャージバック?は、バンドから渡されたお金の中から返すお金ですので、こちらが自腹を切るといった感覚は無いはずです。

 チャージバック?の渡し方ですが、一旦バンドさんから売り上げを預かった後、目の前で計算して目の前で渡してあげましょう。 できれば、それように封筒と、バンドから預かった売り上げとは違う所からチャージバック?のお金を出して渡してあげた方がバンドさんは喜ぶでしょう。チャージバック?バンドに対する正当な報酬ですから、極力失礼の無いようにしてあげてください。

 さて、精算のタイミングですが一番望ましいのはイベント終了後です。イベント中に精算をしてしまうとライブ?の感想を伝える事が出来なくなってしまいます。 駄目だしなどもバンドさんは望んでいますので、極力見てあげましょう。イベントの出演バンドが多いため、精算をライブ?終了後行っていたのでは完パケ?まで間に合わない場合などは、 各バンドのMDとビデオが上がってきた段階で、それらを持ってバンドさんに声をかけましょう。バンドリーダー?の方に話すのが一番ですので、できればバンド入りの時、バンド名とメンバー?、 代表者の方がどなたなのかをしっかり確認しておきましょう。

 精算の場所は楽屋?等、机のある場所で行いましょう。側に言えば事務所を貸してくれるかもしれません。

 バンドによっては早めに精算して欲しい場合もあるでしょう。正当な理由… ライブ?終了後仕事がある、 次の会場へ移動しなければならない等 …がある場合は快く引き受けてあげてください。そういうバンドさんは、 たいていの場合前もってこちらに連絡があります。そうでない場合…  例えばただ早く帰りたいだけのバンドさんも快く引き受けてあげてください。ただし、次回から出さないようにしましょう。 そういうバンドさんは、たいていの場合集客?も悪く、ライブ?に対してあまり真剣ではありません。イベントの質を下げるだけですので次回から頭を下げられても断りましょう。

バンド入り?

主催者?はどのバンドよりも早く会場についているべきです。ですから、入り時間?の1時間~30分前には必ず会場に到着しておきましょう。バンド入り?までの間に事務所への挨拶と、照明?音響?さんへの挨拶を済ませ、当日のスタッフ?を仕切る方と受付の方をそれぞれ把握しておきましょう。セットリストを提出する相手や、ビデオMD?を誰から受け取ればいいのかなどをバンド入り?の前に把握します。他に把握するべき点として、楽屋?の位置と楽屋?からステージ?への経路、出演者が使えるトイレの位置、取り置きの扱い、チラシ?アンケート?などを提出する場所、 当日の物販を行う場所等を確認しておきましょう。 これらはバンドさんから必ず質問が出ます。

 バンド入り?の際に主催者?が居ないと、バンド側は誰に話せばいいのか迷い、不安と不信感を持ってしまいます。 少なくとも僕がイベントに出た際、主催者?入りまでにに到着していない場合、そのイベンターイベントには二度と出ていません。 逆に入り時間に全員が遅刻してきたバンドも次回からは断りましょう。遅れてくるバンドイベンター)は「習慣になっている」か「ライブ?に対して真剣ではない」か 「天狗になっている」かのいずれかです。どのタイプにせよ、遅刻によってイベント全体に迷惑をかけているバンドは、イベントを円滑に進める上で必要ありません。どれだけ上手くて集客?があっても断りましょう。

 バンドリハーサル?の為に入ってきた時、当日の取り置きの表とセットリスト、当日のタイムテーブル?を渡してあげましょう。 この時、セットリスト取り置きの表の提出場所、チラシ?アンケート?を提出する場所、そして物販が行える場所をしっかりと伝えてあげてください。 基本的にこちらで回収して、側に提出する形を取るかと思いますが、によってまちまちですので、打ち合わせで確認しておいて下さい。

 チラシ?アンケート?折込?ですが、通常はライブハウス?側が行ってくれます。が、オペラ?マネージャー?をやっていた頃は、 何故かこちらも手伝わされました。大半がコンサート会場?の物なのですが… 数が多いためなのか、なめられていたのかは定かではありませんが(笑)
# 10人がかりで1時間とか平気でかかりましたので前者だと思われますが…

 イベントによってはイベンターさんがやっている事もありましたので、に確認をとってみてください。

バンド側から良く出る質問
トイレはどこですか? 案内してあげてください
物販あるんですけど 案内してあげてください
楽屋ってどう行くんですか? 案内してあげてください
チラシとアンケートがあるんですけど まとめて置く場所を案内してあげてください
取り置きの追加って大丈夫ですか? 始めに纏めて書くよう伝えた後、受付にとりに行ってあげて下さい

前準備


こちらも理解を深めるため、逆向きに進めていきます。

チケット?バンドに渡す

一ヶ月前厳守です。できない場合はその旨をしっかりバンドさんに伝え、 ノルマ?を少し軽減しましょう。以前、1週間前に送ってきたイベンターが居ましたが、 僕はそのイベンターさんに機材費を出させた上、持ち時間?を勝手に10分延長しました。イベンターバンドは信頼関係で成り立っています。 その信頼はお互いの仕事が安心して進む事によって成り立ちます。バンドチケット?を売らなければ、ノルマ?を達成することができません。チケット?が手元に無ければ集客も口約束になりますし、チケット?と引き換える事無くお金を貰う事もやりづらいでしょう。 全て取り置きという手段もありますが、これはバンド側にとって物凄く不安なやり方です。ノルマ?が達成できなければ、バンドさんには自腹を切って貰う事になります。これはバンドさんに対して自腹を強制している、 極めて失礼な対応ですので、一ヶ月前に渡す事を必ず守ってください。また、このような事態を防ぐため、 あまりイベントを抱え込まないようにしましょう。経験上、オーバーワークは仕事のミスを誘うだけです。

 逆にバンド側からすれば、チケット?が届かないと言うのはノルマ?の軽減を訴えてしかるべき点です。キャンセル?の扱いも、チケット?が完成してからのキャンセル?ノルマ?の全額を負担するのが通例です。バンドだけにその扱いを強制するのはフェアではありません。バンド側からは1週間遅れればノルマ?を3/4に、 2週間遅れれば2/4に、3週間遅れれば3/4にそれぞれ軽減を訴えましょう。要求がそのまま受け入れてもらえるかは別問題ですが、 言うべきところは言いましょう。

 まれにですが、ライブハウス?側のチケット?の作成が遅い場合が有ります。この場合は真剣に怒りましょう。 それぞれの力関係は、バンドイベンターライブハウス?では無いかもしれません。が、仕事のミスは的確に指摘して、 その分の償いはしてもらうべきです。また、その場合バンドから聞かれる前に連絡を入れておきましょう。バンド側も安心してくれるはずです。

 ライブハウス?側のチケット?作成が完了するのは大体イベントの一ヶ月前ですが、 「バンドに少しでも早く渡したいので、3日まえぐらいに取りに来たい」と伝えれば大抵のは快く了承してくれるでしょう。
# 作業自体は印刷してナンバーを押していくだけなので…

 チケット?を受け取ったならばしっかり枚数を確認しましょう。足りなければその場で足りない枚数を作ってもらい、 余ったのであれば返却しましょう。受け取りのサインは枚数を数えた後にしましょう。

 さて、バンドさんにチケットを渡す場合、極力手渡しが望ましいのですが、 遠方の場合郵送という事になります。手渡しの場合、チケット?をとセッティング図を記入する用紙を入れた封筒を渡し、 その場で枚数と中身を確認してもらってください。 枚数の確認終了後、受け取りのサインを貰いましょう。お互いの確認用です。郵送した場合、チケット?が到着したかどうか、 枚数がちゃんとあったかどうか確認してもらうため、投函時とその3日後に連絡を入れましょう。 郵送の場合、送付文?を忘れずに。

 基本的にチケット?が届いて、枚数を確認して受けとった段階で、そのバンドさんはイベントに参加する事を承諾したことになりますので、 これ以降キャンセル?はノルマの全額負担が通例となっています。


タイムテーブル?

タイムテーブル?の作成は逆算によって算出されます。 持ち時間?は何分か。セッティング?は何分か。精算にどれだけ時間を割くのか… 以上を完パケ?の時間から逆算してオープン?時間とリハーサル?を算出します。 基本的なイベントですと、1バンド持ち時間?30分、セッティング?15分、リハ30分バンド数5バンドです。完パケ?の時間はライブハウス?に話しを持っていった段階で確認しておきましょう。

 仮に完パケ?が22:00とした場合… 下記のようなタイムテーブル?になります。 逆算である事がわかりやすいよう、逆向きに作成してあります。

基本的なタイムテーブル(逆向き)
時間 バンド等
22:00 完パケ
21:00 精算
20:30 - 21:00 5バンド目
19:45 - 20:15 4バンド目
19:00 - 19:30 3バンド目
18:15 - 18:45 2バンド目
17:30 - 18:00 1バンド目
17:00 OPEN
16:00 調整等
15:40 - 16:00 1バンド目リハ
15:20 - 15:40 2バンド目リハ
15:00 - 15:20 3バンド目リハ
14:40 - 15:00 4バンド目リハ
14:20 - 14:40 5バンド目リハ
14:00 バンド入り

 この表では精算に1時間かけるものとして作成してあります。時間を追っていけば各バンド間に空白の15分があることがわかると思いますが、 その15分はセッティング?である事を表します。要するに、演奏時間のみ記入してあるわけです。 (これは心斎橋ミューズ?さんに教えていただいた書き方です)

 リハーサル?ですが、通例「逆リハ」と呼ばれる形式で行われます。実際の出演順とは逆にリハーサル?を進めるやり方です。どのようなリハーサル?の形式をとるにせよ、最後のリハーサル?には、必ず1バンド目を持ってきましょう。セッティング?時間を短縮する目的があります。

 開場?からスタート?までは30分とりましたが、大抵の場合30分~1時間をとります。16:00の調整等ですが、 これは側の照明?音響?などの微調整の為の時間ですが、大抵の場合リハーサル?が長引いても大丈夫なように、余裕として設けられます。

 バンド数が多くなればOPEN?の時間は早くなり、当然全てのバンドリハーサル?する事は難しくなります。 最高のライブ?の為にリハーサル?はやらせてあげたいと思うのであればバンド数を減らしましょう。 また、ライブ?の企画の段階でバンド数、持ち時間?をある程度決めておきましょう。何も考えずバンドを集めると収拾がつかなくなります。

 やむを得ずリハーサル?を削る場合、最低でも1バンド目はリハーサル?をしましょう。また、 打ち込み?を使うバンドリハーサル?が必要ですので、やらせてあげてください。

 入り時間ですが、照明?設置?などがありますので、あまり早すぎると側から難色を示されます。 一番早くても何時にして欲しいとの説明がからあると思いますので、打ち合わせの際にメモをとっておきましょう。

 タイムテーブル?を清書した後、ライブハウス?側に提出。OKを頂戴したならばタイムテーブル?の他に会場、日付、開場、開演、ノルマ?、打ち上げ会場などを記載した詳細を各バンドさんに送りましょう。2ヶ月前に渡しておくと、バンドさんも安心してくれるでしょう。

 郵送の場合、送付文?を忘れないように注意してください。

絶対にかかる時間と守る時間

完パケ 厳守です
1バンド目のリハ 箱側の音響チェックも兼ていますので、リハは必ず組み入れるようにしてください
転換 約10~15分はかかります


バンド集め

バンドを集めるには、ある程度の人脈が必要になってきます。ですから、イベンターをやるためには自身がバンド活動をやっているか、知り合いにバンドが多いかのいずれかが必要になってきます。 告知の為にチラシ?を作るのもアリですが、極力お金をかけないでいいものができる方法を模索しましょう。

 おおまかでいいので、「こんなイベントがやりたい」と言うのを伝えてあらかじめ参加してくれそうなバンドを確保しておきましょう。 バンド集めが楽になります。常日頃のライブ?で色々なバンドさんと出会う事があるかと思いますが、一期一会で行きましょう。

声をかける

声をかけていくには会場と日時が決まっている必要があります。 日時を決める場合、二種類のアプローチが存在します。一つは自分で組む場合。 もう一つは、ライブハウス?側からオファーがある場合です。基本的に自分で組む事が多いと思います。

 自分で組む場合、ライブハウス?に「こんなイベントをやるから使わせて欲しい」と伝え、 空いている日を押さえる必要があります。という事は、どんなイベントをやりたいかをある程度イメージしておく必要があります。ジャンル?バンド数、持ち時間?は即座に答えられるようにしておきましょう。

-以上



SPECIAL THANX
STUDIO KEY 中島さん
なおちゃん
黒桃
徳久t
中良
最終更新:2005年12月02日 14:40