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教職員に関する整理

教員の人数

分類 細分 人数
管理職(校長・教頭) 合計 約7万8,000人
小学校校長 2万3,000人
中学校校長 1万人
高校校長 5,000人
特別学校校長 1,000人
小学校教頭 2万2,000人
中学校教頭 1万1,000人
高校教頭 8,000人
特別学校教頭 1,000人
指導教諭(スーパーティーチャー) 174人
一般教員 約97万人
小学校 約41万人
中学校 約25万人
高校 約25万人
特別学校 約6万人
指導力不足教員 506人
内現場復帰 116人
内再研修・次年度 259人
内分限・依願退職等 131人
不適格教員等(適格性欠如・心身の故障・勤務実績不良等) 6,553人
内降級 0人
内降任 4人
内休職 6,524人
内免職 25人
非違行為をした教員(交通事故・わいせつ行為・体罰・争議行為等) 1,226人
内免職 165人
内停職 180人
内減給 294人
内戒告 587人
出展:苅谷剛彦「教育再生の迷走」p.80

義務教育にかかる教職員人件費の将来推計

単位:100億円
年度 人件費 人件費
人口中位推計 人口低位推計
2004 589 589
2005 594 594
2006 608 608
2007 619 619
2008 623 623
2009 625 625
2010 624 624
2011 626 626
2012 629 627
2013 631 629
2014 632 628
2015 630 625
2016 627 620
2017 624 615
2018 620 609
出展:苅谷剛彦『学力と階層』p.148


Q&A

教員免許更新制度と不適格教員への対応の関係はどうなっているのでしょうか?

【主張】教育公約 政治的中立は守れるのか(産経新聞/2009/08/10)
http://www7.atwiki.jp/epolitics/pages/357.html#id_0021b379
 マニフェスト(政権公約)で自民、民主両党の政策が分かれたのが、今年度から始まった教員免許更新制への姿勢だ。自民は「着実な実施により質の高い教員を確保する」としたのに対し、民主は「抜本的に見直す」とした。
 教員免許の更新は最新の教育課題などについて講習を行い、指導力不足の教師をなくそうという制度だ。日教組は反対してきた。
 教師の資質向上は各党一致する課題だ。民主は教員養成課程を6年制にするほか、教員の増員を強調している。しかしダメな教師がいくら増えても学校は良くならない。適切に評価し、鍛える制度の充実が必要ではないか。
指導力不足や組合や政治活動で度重なる処分を受けた教員という「不適格教員」をどうするか?という問題が「学力低下」「教育崩壊」と合わさって社会問題になり、それを背景にして安部政権が行った教育改革の目玉の一つが「教員免許更新制度」です。

導入の際には、「高校教師でありながら自分の教科の高校入試で50点も取れなかった教師」などがクローズアップされ、そういった問題意識や日教組の反対運動を背景に議論を積み重ねた結果、不適格教員の定義から「組合や政治活動で度重なる処分を受けた教員」という定義が外れ、文部科学省の方も「不適格教員を作らないようにするために強制的な研修を行わせる」という風に目的を変質させました。
2.「指導が不適切である」教諭等の定義:文部科学省
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/jinji/08022711/003.htm
2 「指導が不適切である」ことの認定について(第25条の2第1項関係)
 「指導が不適切である」ことに該当する場合には、様々なものがあり得るが、具体的な例としては、下記のような場合が考えられること。
 各教育委員会においては、これらを参考にしつつ、教育委員会規則で定める手続に従い、個々のケースに則して適切に判断すること。

 教科に関する専門的知識、技術等が不足しているため、学習指導を適切に行うことができない場合(教える内容に誤りが多かったり、児童等の質問に正確に答え得ることができない等)
 指導方法が不適切であるため、学習指導を適切に行うことができない場合(ほとんど授業内容を板書するだけで、児童等の質問を受け付けない等)
 児童等の心を理解する能力や意欲に欠け、学級経営や生徒指導を適切に行うことができない場合(児童等の意見を全く聞かず、対話もしないなど、児童等とのコミュニケーションをとろうとしない等)
そういった経緯を辿った制度のため、教員免許更新のための認定試験は不適格教員・優秀な教員を問わずに座学を行えば大半が合格するものに設定され、制度は不適格教員の免職のための手段としては有効に機能せず、(不適格教員以外の)放課後の指導などで多忙な教員が30時間を割いて「最新の知識技能」を大学で受講することに疑問の声が上げられていました。

制度の将来に関しては、2009年の総選挙での政権交代によって、日教組が支持母体である民主党が政権を獲得した事から廃止される見込みになっています。不適格教員の問題に対処するための方法に関しては、日教組や民主党からは教員免許更新制度に変わる提案は行われておらず、教職系大学院を含めた6年制の教員育成制度と教員の人数増加が教員の資質向上のための施策として提示されています。

参考サイト

日教組と「ゆとり教育」の関係はどうなっているのでしょうか?

ゆとり教育自体は、進歩主義(日教組等の左派)と新自由主義の合作ですが、その過程において日教組は以下のような役割を果たしました。
元々、「ゆとり教育」の提唱は日教組から為されました(明確に確認できるのは1972年で、週5日制や受験競争の緩和、総合的な学習等)。
但し、1995年までは日教組の支持している社会党は政権にはおらず、文部省とも対立していましたので、実際の教育改革に際しては日教組の関与は直接的には無かったと言って良いと思います。

2002年の「ゆとりカリキュラム」の基礎となった、中教審の2つの答申が出された時期は、支持する社民党が自社さ連立政権で政権に参加していたため、日教組も「政権側の」一員として参加していたと言えます。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/12/chuuou/toushin/960701.htm
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/12/chuuou/toushin/970606.htm
また、1995年の文部省と日教組の和解の後、中教審に日教組の関係者(横山英一氏が2002年まで参加)が委員として入るようになるなど、文部省や自民党に比較すれば少ないとはいえ、教育行政に対して影響力を発揮しました。

今現在の日教組の「ゆとり教育」に対するスタンスは明確ではありませんが、2007年7月1日、TBS「JNN報道特集」で「ゆとり教育を推進すべき」という発言をしていた事、日教組の公式サイト内の政策提言集を見る限り、今でも「ゆとり教育」推進派だと思われます。
2. カリキュラム改革、教員養成、ゆたかな学びの保障に関する政策 日本教職員組合ホームページ
http://www.jtu-net.or.jp/proposal_05.html
悉皆による全国学力・学習状況調査の実施により、一部特定の教科の点数が「学力」と捉えられ、点数をあげるための事前対策や序列化・競争を煽る結果、公表の動き等が表面化してきている。子どもの学びを歪める全国学力調査に莫大な予算を費やさず、子ども一人ひとりの学びを保障するための教育条件整備を優先すべきである。さらに、08年3月、小・中学校学習指導要領及び幼稚園教育要領が改訂された。「ゆとり教育」への批判をうけた「学力」の向上が大きなねらいとなっており、「点数学力」「受験学力」を重視した教育への転換が懸念される。09年度から移行措置が実施されるが、小学校週当たり1時間の総授業時数の増加、規範意識を重視した道徳教育、英語に特化した外国語活動など課題が多い。また、「総合的な学習の時間」が縮減され、各学校におけるカリキュラムづくりは喫緊の課題である。子どもの学ぶ意欲や過程、学び合い等を大切にし、子ども・地域の実態に応じた「ゆたかな学び」を重視したカリキュラムづくりが求められる。

2. 学習指導要領については、点数学力の向上や徳育を重視したものではなく、憲法・子どもの権利条約の理念をふまえたうえで、一層の大綱化・弾力化をすすめること。
3. 子どもたちが自ら気づき、課題を設定し、学びあう「総合学習」の役割は大きく、充実するための条件整備を行うこと。
上記のような感じで、今は縮小中の「総合的な学習」に関しては再び拡充の方向に動くものと思われ、受験制度も基本的には消していく方向を志向しているようです。

日教組は組織率が3割を切っているので、民主党が政権をとっても影響力はないのではないでしょうか?

組織率
公立小・中・高等学校における組織率及び組合員数は、文部省及び文部科学省発表による。単組数は直接的な下部組織のみ。
1958年(昭和33年):86.3%(調査開始時)
2003年(平成15年):30.4%、76単組、組合員数約31万8000~33万人
2004年(平成16年):29.9%、76単組、組合員数約31~32万2000人
2006年(平成18年):28.8%、76単組、組合員数約29万6000人
2007年(平成19年):28.3%、76単組、組合員数約29万人
上記の数字が日教組の組織率になります。
日教組の方針の推移を述べると、昔は自民党一党支配の中で数をもって行政の施策と対抗していました。ただ、これは抵抗という消極的な意味合いが大きく、権力に対して影響力をもって何かを為そうという方向性ではありません。
権力への接近・影響力というアプローチで見た場合、日教組の影響力は、1995年の歴史的和解以降、強くなっていると見る事も可能です。
その理由としては、今迄教育行政の外部に存在していた日教組が、この和解以降、教育行政の内部に(合法的に)アクセスする事が可能となったからです。

今迄は、教育行政のうち立法政策の分野では自民党政権という日教組の対立勢力が握っていましたし(加えて、旧社会党の崩壊によって、立法分野から日教組の影響力が排除された)、文部科学省の官僚という独立勢力もいて、そのバランスの中で教育行政は行われてきたので、日教組が教育行政にアクセス出来ると言ってもその影響力はかなり限定されていました。
このようなバランスの中行われてきた教育行政ですが、政権交代が行われ、民主党政権になって日教組が教育行政にもアクセスするようになった場合、日教組がそのイデオロギー面を出したイデオロギー教育を行う可能性があるのではないか?といった事が保守層を中心に危惧されています。

なお、日教組のイデオロギーに関しては、HP内の「政策制度要求と提言」などの内容が参考になります。
10. 平和・人権・環境政策
http://www.jtu-net.or.jp/proposal_13.html

参考サイト
最終更新:2009年09月16日 22:11
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