花の名前 スイセン

スイセン属(スイセンぞく、学名:Narcissus)は、ヒガンバナ科(クロンキスト体系ではユリ科)の属のひとつ。

この属にはラッパスイセンやニホンズイセンなど色や形の異なる種や品種が多くあるが、この属に含まれるものを総称してスイセンと呼んでいる。多年草で、冬から春にかけて白や黄の花を咲かせるものが多い。

狭義には学名Narcissus tazettaや、その変種であるニホンズイセン(Narcissus tazetta var. chinensis)をスイセンということも多い。しかし、本記事では特に明記しない限り「スイセン」をスイセン属の総称の意味で用いる。
原産地は主にスペイン、ポルトガルを中心に地中海沿岸地域、アフリカ北部まで広がり、原種は30種類ほど知られている。また、園芸用に品種改良されたものが広く栽培されている。日本においては、ニホンズイセンが古くに中国を経由して渡来したといわれている。分布は、本州以南の比較的暖かい海岸近くで野生化し、群生が見られる。越前海岸の群落が有名であり、福井県の県花ともなっている。

有毒植物で毒成分はリコリン( lycorine )とシュウ酸カルシウム( calcium oxalate ) など。全草が有毒だが、鱗茎に特に毒成分が多い。スイセンの致死量は10gである。食中毒症状と接触性皮膚炎症状を起こす。葉がニラととてもよく似ており、ニラと間違えて食べ中毒症状を起こすという事件が時々報告・報道される。ニラとの大きな違いは次の通りである。

   * 葉からの臭いが無い(ニラは葉からニラ独特の強い臭いを放つ)。
   * 鱗茎(球根)がある(ニラは髭(ひげ)根で鱗茎は無い)。

中毒は初期に強い嘔吐があり摂取物の大半が吐き出されるため症状が重篤に到ることは稀であるが、鱗茎を浅葱と間違えて食べ死亡した例がある。
   * 葉 : 葉身は、若干厚みがあり扁平で細長く、つや消しのような表面をしている。草丈は、品種・環境によるが15~50cm程度である。
   * 茎 : 茎は、黒い外皮に包まれた鱗茎の内部にある。そのため切断しない限り人の目に触れる事はない。
   * 花 : 開花時期は冬から春にかけて。葉の間からつぼみをつけた花茎が伸び、伸びきるとつぼみが横向きになり成熟すると、つぼみを覆っていた包を破って花が開く。典型的なスイセンの花の場合、雌蕊(しずい)は1本、雄蕊(ゆうずい)は6本。6枚に分かれた花びらと、中心に筒状の花びらを持つが、6枚に分かれている花びらのうち、外側3枚は萼(がく)であり、内側3枚のみが花弁である。二つをあわせて花被片(かひへん)と呼ぶ。一方、中心にある筒状の部分は副花冠(ふくかかん)という。花被片・副花冠の形状と花の着き方により、品種を区分する。
原種は花弁が細くねじれており、それを平たい花弁にするのに50年ほどかかった。その後、八重咲きなどの花容の品種改良、および、白と黄色以外の色を出すための品種改良がなされ、副花冠が赤、ピンクのものが加わった。品種改良の中心地は栽培に気候が適しているイギリスが草分けである。現在ではオランダ、日本がそれに続いている。
   * ニホンズイセン Narcissus tazetta var. chinensis

   名前はニホンズイセン(日本水仙)であるが、原産地は地中海沿岸。室町時代以前に、中国を経由して日本に入ったと考えられている。園芸作家の柳宗民はニホンズイセンは中国から球根が海流にのって漂着したものが、野生化していったのではないかとの説をとっている。

   * ラッパスイセン Narcissus pseudo-narcissus
   * クチベニスイセン Narcissus poeticus

   ギリシア神話では、学名の由来ともなっているナルキッソスの生まれ変わりといわれている。

   * キズイセン Narcissus jonquilla

参照 wikipedia スイセン


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最終更新:2011年04月05日 13:15
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