ダリア(英語: Dalia、学名:Dahlia)は、キク科ダリア属の多年生草本植物の総称。和名はテンジクボタン。
夏から秋にかけて開花し、大きな花輪と色鮮やかな花色と咲き方が特徴。花卉として栽培される。
メキシコ原産。「ダリア」 (dahlia) の名は、スウェーデンの植物学者でリンネの弟子であったアンデルス・ダール (Anders Dahl) にちなむ。
日本には1842年(天保13年)にオランダ人によってもたらされた。花の形がボタンに似ているため、テンジクボタン(天竺牡丹)と呼ばれた。
球根は非耐寒性であり、サツマイモに似た塊根だが、塊根自体に不定芽を生じる能力はない。そのため、塊根の生じる地下茎の芽を塊根につけて切り離し、増やす。こうした塊根の性質は同じキク科のヤーコンに似る。
ダリアは、かつては有毒とされたがこれは誤りである。ただし、キクイモと同様に塊根には多糖類イヌリンが含まれ、慣れない人が大量に食べると腸内の発酵で生じたガスにより腹部膨満を来たすおそれはある。原産地メキシコでは食用ダリアも栽培されており、日本でも、近年では塊根を食用とする試みもなされ、金平などにしてレンコンなどに似た食感を味わうことができる。また他の食用菊と同様、花や葉をサラダや酢の物などの飾りとして食することもできる。
メキシコの国花。花言葉は「華麗」「優雅」「威厳」「移り気」「不安定」「感謝」「栄華」。「移り気」「不安定」は、ダリアの花がフランス革命後の不安定な情勢の中で流行した事に由来する。
日本国においては、山形県東置賜郡川西町の町花。町内には4haの敷地に650種50,000本のダリアが咲く川西ダリヤ園がある。
塊根というさつまいもに似た球根を春に植えて育てる。球根は乾燥防止のためにラッカーが塗られているものがあるが、そのまま植えて良い。球根は「いも」の先に茎の一部がついていて、茎に芽があるので、その部分を上にして植え付け、10cmくらい土がかぶるように植え付ける。茎が弱く、倒れやすいので、植え付けの時には必ず支柱を立ててやる。株間は、中輪の切り花用やポンポン咲きなどで30cm、大輪種では50cm以上必要である。
原産地がメキシコの高原なので、暑さに弱く、東北地方・北海道や高冷地のほうが、色鮮やかなよい花が咲く。
最終更新:2011年04月19日 14:33