花の名前 ハコベ

ハコベ(繁縷、蘩蔞)とは、ナデシコ科ハコベ属(Stellaria)の総称のこと。単にハコベというときは、ハコベ属の1種であるコハコベのことを指す場合が多い。

越年草。ハコベラとも呼ぶ。春の七草のひとつ。

背の低い草本で、高さは最大約20cm。茎の株でよく枝分かれして密集した群落を作る。茎には節があり、節ごとに葉を互生する。葉は広卵形、ややハート形っぽく、茎の下部では長い葉柄があるが、先の方では次第になくなる。花は集散花序で、まばらに散らばる。花弁は白く、5弁であるが、根元近くまで深く裂けているため、一見では10弁に見える。

雑草として果樹園の下などに、一面に茂ることがある。

ノミノフスマ S. alsine Grimm var. undulata (Thunb.)
ハコベの名を持たないがハコベ属。葉は他のハコベと違って細い楕円形でハート形にならない。

ウシハコベ S. aquaticum
雌しべの先端が5つに分かれることで他種と見分けがつく(このため、ウシハコベ属に分類する場合もある)。

コハコベ S. media (L.) Villars
一般的に春の七草とされるのはこの種である。

ミドリハコベ S. neglecta
全体に柔らかい草。成長した際の高さは15~50cmくらいとなる。葉は卵型となり、短い柄をつけ、対生する。春~夏に径6-7mmの白い五弁の花をつける。花びらは小さく目立たないが、よく見ると細い花びらが10枚あるように見える。これは、5枚の花びらがそれぞれ2つに深く裂けているためである。雌しべの先端は3つに分かれる。
おしべの本数がミドリハコベでは8から10本、コハコベでは3から5本であること、花弁ががく片にくらべて短い(コハコベはほぼ同長)であることなどで区別する。



最終更新:2011年06月07日 14:36
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