0-0019

19 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2007/12/30(日) 20:51:02 ???


「らっしゃい!」
「あの……ニンニクラーメン……」
「ほい、チャーシュー抜きね!」

ちゃっ ちゃっ ちゃっ ちゃっ …… ←麺を切る音

「あの……おじさん。」
「なんだい?メンマ増量する?」
「どうして、チャーシュー抜くって知ってるの……?」
「いや、どうしてって……」
「あ、いいの。ごめんなさい。」
「……へい、出来たよ。お待ち!」

「ん、嬢ちゃん……どうしたんでぇ……何、泣いてるんだ?」
「いえ、何でもないの。その……ごめんなさい……」
「……」

レイは思う。
そうか、二人目もここでラーメンを食べたんだ。
この味は、私が知らない味。失ってしまった私の記憶。
私は三人目なのだ。二人目の私は完全に失われたのだ……

ぴーっ ぴーっ ぴーっ

携帯の音、非常招集。私を再び戦いに繰り出すための音。
この私も、この記憶もラーメンの味も、再び失うことに……



名前:
コメント:

すべてのコメントを見る
最終更新:2008年01月17日 22:35