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163 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/01/07(月) 22:52:59 ???


「試験作業中断、みんな休んでて。多分、2時間ぐらいは何も出来ないと思う」
そんな赤木博士の命が下り、やれやれ、またかよ、という様な重い溜息がオペレーター室を押し包む。
今はエヴァ稼働試験の真っ最中……となるべき時間の筈だが、準備が不完全で試験どころではなくなったらしい。
「ねぇ、お茶しに行こうよ」
そうマヤに誘いかける同僚の女の子達。そうだなぁ……作業中断でもやらなくてはならない解題が沢山あるし。
よし、腹ごしらえしなくちゃ。そう思い立って取り出したのは小さなタッパー。
そこには自分で作った卵のサンドイッチが詰められている。
それを持って喫茶室に向かおうとしたその時、ふと綾波レイの存在に気が付く。

試験開始の予定から数時間、ずっとあそこに座りっぱなしの彼女。
(あの子も、好い加減にお腹すいているんじゃないかな……)
偏食があるとも聞く。大の肉嫌いだとか。でも、卵はどうだろう。卵はお肉?卵は卵?
「これ、よかったら食べてね」
どうなるだろう、と不安にかられながらも先程のタッパーを手渡した。
相変わらずの無表情で、手渡されたものをジッと見下ろす彼女。お礼の言葉はおろか、何?とも言わない。
(あれ……なんか的外れなこと、しちゃったかな。アハハ……)
なんだか気恥ずかしさを感じながらその場を去ろうとしたとき、低く鋭い声の館内放送が鳴り響く。

「話にならん。今日の予定は全て延期だ。全員解散、ただし各リーダーはここに来い。」
碇総司令だ。あーあ、これで何人か首が飛ぶだろう。
まわりを見渡せば、ぞろぞろと立ち去るあきれ顔の作業員たちの姿がある。
ふと、振り返ると綾波レイの姿もすでにない。タッパーを椅子に置き去りにして。
やれやれ、と思いながらそれを拾い上げる。あれ?軽い。開けてみれば、既に中身は空っぽだった。



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最終更新:2008年01月17日 23:23