417 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/01/12(土) 17:12:41 ???
「父さん、あの……」
「なんだ?用があるなら早く言え。」
「……」
やはり、気後れしているシンジには言い出せなかったらしい。
シンジだけではない。
相手が総司令たる碇ゲンドウとなると、みんな遠巻きで見守るばかり。
火中の栗を拾い上げる勇者は不在のようだ。
そこに生真面目な伊吹マヤが立ち上がる。
「司令、あの……」
「なんだ?」
「あ……あの、この書類、お願いします。」
やはり、彼女には荷が重すぎたらしい。
理念と責任感だけでは、ゲンドウの直視にとても耐えられるものではない。
次第にゲンドウは苛立ち始める。
何だというのだ。言いたいことがあるなら早く言え、と。
しかし、そこは流石に副司令である。
「碇、開いてるぞ。」
「む……」 ジャッ
〇月吉日、今日のNERVは平穏そのもの。
「孤独なものだな、総司令などというのは。な、碇?」
「……」
最終更新:2008年01月18日 08:58