0-0559

559 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/01/13(日) 02:55:46 ???


身体に感覚が徐々に戻ってくるのが感じられた
(ああ、全て終わったんだ・・・)
はっきりしてくる意識でぼんやりそう考えていた
ふと気配を感じて視線を海にやると
(綾波?)
だが次の瞬間にはその姿は無かった
ゆっくりと感覚の戻ってきた身体を起こす
(アスカ・・・)
もう一度会いたいと願った存在、そして自分を拒絶した存在、
彼女は意識はあるのだろうか、病院で見たときと同じような状態に見える
彼女にしたひどいことを許してくれるのだろうか、それとも許してはくれないだろうか
あの時、救って欲しいと願った僕をアスカは拒絶した、そして僕のことを哀れんだ
そうだ、僕はアスカの首を絞めたんだ
アスカが僕を拒絶するから、助けてくれなかったから
どうして、どうしてあの時僕を受け入れてくれなかったんだ

気が付くとアスカに馬乗りになって首に手をかけていた
どうして、どうしてなんだよ・・・アスカ・・・
首にかけた手に力が入る
アスカの呻き声が聞こえた

優しく、アスカは包帯で巻かれた手で、そう母さんのように僕の頬を撫でた
(怖がらなくていいのよ、あたしを殺したいなら、あなたになら殺されてあげる・・・)
そう伝えてるように思えた
僕は何をしてるんだろう、何をやろうと思ってたんだろう
手の力が抜けていく、僕は嗚咽を堪える事が出来なかった
アスカ、アスカ、アスカ・・・

『きもちわるい・・・』
アスカは一言そうつぶやいた

だけど今度は拒絶された気はしなかった・・・



名前:
コメント:

すべてのコメントを見る
最終更新:2008年01月18日 09:02