第6話 どこでも椅子
――ダンジョン――
[マイン]
……勇者さま
この先から瘴気が
強くなっています
気を付けて進みましょう!
[ティエン]
…ちょっと聞いてもいいかしら?
[マイン]
なんでしょうか?
[ティエン]
マインちゃんじゃなくて、
勇者の方
[ティエン]
あなた、魔族の封印が解けるのを
防ぐために呼ばれたんでしょ?
[ティエン]
じゃあその封印の役目が
終わったらどうするの?
[マイン]
……そ、それは……
[ティエン]
……複雑そうな顔ね
いいわ、若いんだから
もっと悩みなさい
[ティエン]
でも、もしかしたらその日は
近いかもしれないわよ?
[マイン]
(……もし、その時が
来たら……)
[マイン]
(……勇者さまは、
どうするんでしょう?)
――ダンジョン・別の地点――
[シャルロット]
この先に瘴気の原因があるのね?
[チェルノボグ]
ところで、お主はなぜあの娘に
椅子を運ばせておるのじゃ?
[マジョリー]
はあ、はあ……つかれたぁ
[シャルロット]
この椅子に座ると
頭が冴えるんだ!
だからどこでだって
私はこの椅子に座るの!
[チェルノボグ]
ふぉふぉ……
若い者の考えは分からん…
[マジョリー]
も、もう……!
少しは休憩させてぇ……
最終更新:2016年01月02日 13:29