ダブル・イメージ
題名:ダブル・イメージ 上/下
原題:Double Image
作者:David Morrel
訳者:山本光伸
発行:二見文庫 2000.8.25 初版
価格:各\733
真保裕一『
ストロボ』でも扱われた写真家が主人公。当然料理の仕方は全然違うけれども。
全体にはストーカーを題材にした物語。しかしハードなこわもての復讐者の暗躍する前半は快調。しかし作者の狙いである方の後半のミステリアスな部分は、前半と完全に断裂してしまい、バランスは悪い、話はつまらなくなる、プロットに無理がありすぎると、三段拍子にいやになっていってしまった。
上巻1/3だけ楽しめばいいかなと思われた作品である。マレルの二見文庫というのも珍しいが、この作品に限って新潮が手を出さなかったのも何となく肯けるのである。
昔のマレルの面影がかなり少ない(どこにもないとまでは言わないけれども)凡作。あの『
ブラック・プリンス』『石の結社』『
夜と霧の盟約』での神がかっていたマレルの凄みは、一体どこに置いて来てしまったのか?
(2000.11.05)
最終更新:2007年07月15日 21:34