ドロの使い魔-1 - (2007/08/15 (水) 17:53:49) の1つ前との変更点
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-ローマ コロッセオ-・・・のゴミ収集車の中。
ここはどこだ? 体が動かねえ・・・ 何にも聞こえね・・・ 暗れ・・・
オレは何してたんだっけ?
何で息が苦しいんだアギェッ
なんだかわからんが逃げねーと・・・
オレは・・・何だっけ?
ん、何だこれは 鏡?
やべえ 鏡はやべぇ!確か鏡は別の世界が・・・
って何だっけ?オレは何を言っているんだ?
とにかく何とかしねーと!オアァァ ・・・or?なんでor?英語の授業か?
プげッ
―トリステイン魔法学院―
「はぁはぁ、サモン・サーヴァント!」
何度目かすら忘れつつもとにかく呪文を唱える。
これだけは失敗するわけにいかない。
偉大なるヴァリエール家のルイズが留年なんて、そんな馬鹿なことがあっていいわけがない。
絶対に成功させないと!
ドサッ ドサドサドサドサドサ!
やれやれ、やっと何か呼び出せたみたいね。よかった・・・
「ウワァーーー!!!」
周りの奴らが騒いでいる。なんか凄いのでも出したのかしら?
「わたしだってやればできるみたいね、疲れたけど。」
「臭ぇー!ゴミの臭いがプンプンするぜぇー!」
「ゼロのルイズぅーおめー脳がマヌケかぁ?これが使い魔に見えるのか?!」
「ルイズ、[サモン・サーヴァント]でゴミの山を呼び出してどうするの?」
って、ええぇーーーーーーーー何よこれ!!!!
「ミスタ・コルベール!」
ルイズと呼ばれた少女が怒鳴った。人垣が割れて、中年の男性が現れる。
「なんだね。ミス・ヴァリエール」
「あの!もう一回召喚させてください!」
「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」
「どうしてですか!」
「決まりだよ。春の使い魔召喚は神聖な儀式なんだ。
一度呼び出したものを変えることは許されない。」
「でも・・・」
「よく見てみなさい。ミス・ヴァリエール」
よく見なさいって、このハゲ馬鹿じゃないの?
いくらなんでもゴミなんか使い魔にできるわけないじゃない。
・・・あら?
ゴミの山の中から男が這い出してきた。
男が喋ったわ。ゴミよりはマシだけどとても使い魔には見えない。
「な・・・なんだここは?!それよりオレ、誰?」
どうも混乱しているようね。わたしも混乱してるけど。
「ゴミじゃなかったけど平民でしたぁーーー!さすがゼロだ!」
「留まる所を知らないほどの失敗率!」
後ろで誰かがわめいている。わめきたいのはどう考えてもわたしよ。
「ミスタ・コルベール!」
「なんだね。ミス・ヴァリエール」
「あの!もう一回召喚させてください!」
「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」
「でも!平民を使い魔にするなんて聞いたことありません!」
ルイズがそう言うと、再び周りの笑い声が大きくなる。
睨みつけてはみたものの、笑いが止む様子は全くない。
「これは伝統なんだ。例外は認められない。」
「そんな・・・」
「さて、では、儀式を続けなさい。」
「えー、彼と?」
「別にゴミの方でもいいぞ。」
そんなの、絶対嫌。このよくわからない全身スーツを着た平民もかなり嫌だけど。
周りの奴らがニヤニヤしながら眺めている。ハゲは至って真面目な顔でこっちを見ている。
ルイズは自分が召喚した平民をまじまじと見た。
結構身長は高い。いい体格してるじゃない、顔はマスクのせいでよくわからないけど。
「ねえ、ちょっとこっち向きなさい。」
男がこっちを見た。こいつは本当に人間なんだろうか。
その瞳からは妙に野生を感じる。もしかすると何か才能があるかもしれない。
たとえ使い魔が平民でも留年よりはマシな気がしてきた。
杖を振る。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
ふと思う。
こいつ、さっきまでゴミの山の中にいたのよね、病気になったりしないでしょうね。
しかし、もう後戻りはできない。邪念を振り払いそいつの頭を掴み唇を重ねる。
「終わりました。」
「コントラクト・サーヴァントは一発でできたね。」
コルベールが、嬉しそうに言った。
「あぐおああああああーーあばああーーーっおれををっ
あばあああああ おれの顔ををおああああああ」
熱い、いや 痛い! 痛い?痛いって何だっけ?これはヤバい、ヤバすぎる
逃げないと! どうやって?そうだ!地面だ!
・・・地面?そんなところに逃げられるわけがない。
おれは何を考えているんだ? しかしもう我慢ができない!
「な、何やってんのあんた!」
契約を終えたばかりのその男は、垂直に3メイルほど飛び上がり・・・・
そして頭から地面に落ちて倒れた。こいつ頭がおかしいのかしら?
「もう、何なのよ!いきなり死んだりしてないわよね?」
ルイズがげんなりしていると、コルベールが近寄ってきて、そいつの左手の甲(と生きてるかどうか)を確かめる。
「ふむ・・・珍しいルーンだな。後、彼はちょっと気絶しているだけだ。
そんなに心配しなくてもよろしい。」
「心配なんかしてません!」
心配しているのはわたしの進級よ。死んだらいくらなんでもまずいじゃない。
正直もう一回成功させる自身なんてないわ。
「さてと、じゃあみんな教室に戻るぞ。ああ、ミス・ヴァリエール?」
「何ですか?」
「使い魔も気絶していることだし、先に寮に戻りなさい。
どうせ今日はもう授業はないし、彼に無理をさせてはいけない。」
そう言うと、ハゲは火を放ってゴミを跡形もなく焼却し、校舎に戻っていった。
「わかりました、ミスタ・コルベール」
はぁ、なんで使い魔を主人が運ばないといけないのよ。普通逆でしょう?
どうしようもないけど・・・泣きたくなってきたわ。
でもまあ不幸中の幸いね。このゴミの山を一人で片付けさせられるのかと思って怯えたわ。
「う・・・」
なによこいつ!無茶苦茶重い!これを3階まで担いで上がれって言うの?
無理 絶対無理よ!起こすしかないわ!
そもそもフライやレビテーションを使えないことに問題があるのだが、
もちろんルイズはそんなところまで頭が回らない。
水を汲んできて、倒れている男に思いっきりぶっ掛ける。
「おああ 冷てえ!・・・オメー誰だ?
いや、そもそもオレは誰だっけ?ここはどこだ?」
男が凄い勢いで起き上がった。
この様子だと体は大丈夫そうね、頑丈なのはいいことだわ。
「使い魔のくせに失礼ね、まあいいわ。
わたしはルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
長いしルイズと呼びなさい。後、ここはトリステイン魔法学院よ。
で、あんた誰?」
男は意味がわからないといった感じの顔で私を見た。失礼な奴だ。
「いいから早く答えなさい、貴族が先に答えてやってんのよ?
あんた名前は?」
男は奇声を発しながら頭を抱えている。やっぱり知覚障害者?記憶喪失?
勘弁して欲しいわ。これからの自分を考えてまた泣きたくなった。
もう放っておいて戻ろうかと思っていたころ、男がようやく口を開いた。
「セッコ」
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――ローマ コロッセオ-……のゴミ収集車の中。
ここはどこだ? 体が動かねえ…… 何にも聞こえね…… 暗れ……
オレは何してたんだっけ?
何で息が苦しいんだアギェッ
なんだかわからんが逃げねーと……
オレは……何だっけ?
ん、何だこれは 鏡?
やべえ 鏡はやべぇ!確か鏡は別の世界が……
って何だっけ?オレは何を言っているんだ?
とにかく何とかしねーと!オアァァ ……or?なんでor?英語の授業か?
プげッ
――トリステイン魔法学院――
「はぁはぁ、サモン・サーヴァント!」
何度目かすら忘れつつもとにかく呪文を唱える。
これだけは失敗するわけにいかない。
偉大なるヴァリエール家のルイズが留年なんて、そんな馬鹿なことがあっていいわけがない。
絶対に成功させないと!
ドサッ ドサドサドサドサドサ!
やれやれ、やっと何か呼び出せたみたいね。よかった……
「ウワァーーー!!!」
周りの奴らが騒いでいる。なんか凄いのでも出したのかしら?
「わたしだってやればできるみたいね、疲れたけど。」
「臭ぇー!ゴミの臭いがプンプンするぜぇー!」
「ゼロのルイズぅーおめー脳がマヌケかぁ?これが使い魔に見えるのか?!」
「ルイズ、[サモン・サーヴァント]でゴミの山を呼び出してどうするの?」
って、ええぇーーーーーーーー何よこれ!!!!
「ミスタ・コルベール!」
ルイズと呼ばれた少女が怒鳴った。人垣が割れて、中年の男性が現れる。
「なんだね。ミス・ヴァリエール」
「あの!もう一回召喚させてください!」
「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」
「どうしてですか!」
「決まりだよ。春の使い魔召喚は神聖な儀式なんだ。
一度呼び出したものを変えることは許されない。」
「でも……」
「よく見てみなさい。ミス・ヴァリエール」
よく見なさいって、このハゲ馬鹿じゃないの?
いくらなんでもゴミなんか使い魔にできるわけないじゃない。
……あら?
ゴミの山の中から男が這い出してきた。
男が喋ったわ。ゴミよりはマシだけどとても使い魔には見えない。
「な……なんだここは?!それよりオレ、誰?」
どうも混乱しているようね。わたしも混乱してるけど。
「ゴミじゃなかったけど平民でしたぁーーー!さすがゼロだ!」
「留まる所を知らないほどの失敗率!」
後ろで誰かがわめいている。わめきたいのはどう考えてもわたしよ。
「ミスタ・コルベール!」
「なんだね。ミス・ヴァリエール」
「あの!もう一回召喚させてください!」
「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」
「でも!平民を使い魔にするなんて聞いたことありません!」
ルイズがそう言うと、再び周りの笑い声が大きくなる。
睨みつけてはみたものの、笑いが止む様子は全くない。
「これは伝統なんだ。例外は認められない。」
「そんな……」
「さて、では、儀式を続けなさい。」
「えー、彼と?」
「別にゴミの方でもいいぞ。」
そんなの、絶対嫌。このよくわからない全身スーツを着た平民もかなり嫌だけど。
周りの奴らがニヤニヤしながら眺めている。ハゲは至って真面目な顔でこっちを見ている。
ルイズは自分が召喚した平民をまじまじと見た。
結構身長は高い。いい体格してるじゃない、顔はマスクのせいでよくわからないけど。
「ねえ、ちょっとこっち向きなさい。」
男がこっちを見た。こいつは本当に人間なんだろうか。
その瞳からは妙に野生を感じる。もしかすると何か才能があるかもしれない。
たとえ使い魔が平民でも留年よりはマシな気がしてきた。
杖を振る。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
ふと思う。
こいつ、さっきまでゴミの山の中にいたのよね、病気になったりしないでしょうね。
しかし、もう後戻りはできない。邪念を振り払いそいつの頭を掴み唇を重ねる。
「終わりました。」
「コントラクト・サーヴァントは一発でできたね。」
コルベールが、嬉しそうに言った。
「あぐおああああああーーあばああーーーっおれををっ
あばあああああ おれの顔ををおああああああ」
熱い、いや 痛い! 痛い?痛いって何だっけ?これはヤバい、ヤバすぎる
逃げないと! どうやって?そうだ!地面だ!
……地面?そんなところに逃げられるわけがない。
おれは何を考えているんだ? しかしもう我慢ができない!
「な、何やってんのあんた!」
契約を終えたばかりのその男は、垂直に3メイルほど飛び上がり……・
そして頭から地面に落ちて倒れた。こいつ頭がおかしいのかしら?
「もう、何なのよ!いきなり死んだりしてないわよね?」
ルイズがげんなりしていると、コルベールが近寄ってきて、そいつの左手の甲(と生きてるかどうか)を確かめる。
「ふむ……珍しいルーンだな。後、彼はちょっと気絶しているだけだ。
そんなに心配しなくてもよろしい。」
「心配なんかしてません!」
心配しているのはわたしの進級よ。死んだらいくらなんでもまずいじゃない。
正直もう一回成功させる自身なんてないわ。
「さてと、じゃあみんな教室に戻るぞ。ああ、ミス・ヴァリエール?」
「何ですか?」
「使い魔も気絶していることだし、先に寮に戻りなさい。
どうせ今日はもう授業はないし、彼に無理をさせてはいけない。」
そう言うと、ハゲは火を放ってゴミを跡形もなく焼却し、校舎に戻っていった。
「わかりました、ミスタ・コルベール」
はぁ、なんで使い魔を主人が運ばないといけないのよ。普通逆でしょう?
どうしようもないけど……泣きたくなってきたわ。
でもまあ不幸中の幸いね。このゴミの山を一人で片付けさせられるのかと思って怯えたわ。
「う……」
なによこいつ!無茶苦茶重い!これを3階まで担いで上がれって言うの?
無理 絶対無理よ!起こすしかないわ!
そもそもフライやレビテーションを使えないことに問題があるのだが、
もちろんルイズはそんなところまで頭が回らない。
水を汲んできて、倒れている男に思いっきりぶっ掛ける。
「おああ 冷てえ!……オメー誰だ?
いや、そもそもオレは誰だっけ?ここはどこだ?」
男が凄い勢いで起き上がった。
この様子だと体は大丈夫そうね、頑丈なのはいいことだわ。
「使い魔のくせに失礼ね、まあいいわ。
わたしはルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
長いしルイズと呼びなさい。後、ここはトリステイン魔法学院よ。
で、あんた誰?」
男は意味がわからないといった感じの顔で私を見た。失礼な奴だ。
「いいから早く答えなさい、貴族が先に答えてやってんのよ?
あんた名前は?」
男は奇声を発しながら頭を抱えている。やっぱり知覚障害者?記憶喪失?
勘弁して欲しいわ。これからの自分を考えてまた泣きたくなった。
もう放っておいて戻ろうかと思っていたころ、男がようやく口を開いた。
「セッコ」
#right{[[To be continued……>ドロの使い魔-2]]}
----
#center(){[[戻る>ドロの使い魔]]}
//第五部,セッコ//
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