■窓(第十八話)

異世界の状況を見ることができる窓。(第三話)
トヨタさんが猫の歌を歌ったことで開いた。

いかなる理由かは不明だが、希望世界各地には我々の日本と映像と声だけが交換できる「窓」が発見される。
「窓」を通じて、日本の知識や知恵、住人との交流が盛んに行われている。

交流の際には、地図上の座標は同一のため、日本の地名を使用しており、交流における中心人物には、その地名を冠し
(この場合、浜松SAならば、ハママツさんなど)交流の起点とすることもあった。

「窓」は人の集まる所、情報が集まるところに開く傾向があると考えられている。

現在「窓」は、日本の高速道路のサービスエリア付近に多く確認されている。
しかし「窓」はただ覗き込み、会話するだけのもので、世界を行き来することは勿論、物品を受け取ることはできない。
触れることのできない異世界。このおとぎ話のような世界を信じるものだけに「窓」は開き、交流できるとも言われている。

(希望世界についての説明より)

2013年に長篠設楽原PAに新しく設置された。(第十八話)

希望世界の長篠設楽原に開く窓は、第38話~第42話の戦いによって潰れたようだ。
そのせいか、ナガシノさんとは連絡取れないでいるという。
第42話で原型を留めていない砦でこちらの音が鳴ったように思えたが
あれが最後だったのだろうか。それとも藤前が潰れて連絡がとれないと知らされているだけかもしれない。

希望世界にアクセス可能な場所は、新東名と東名に限られているという。
窓は、絶滅している地域には発生しないというような示唆がされている。

窓は、光の環という形で出てくるようだ。

希望世界の長篠の窓は、スルガ編第48話で復活している。

スルガ編 第四十九話で、駿河湾沼津の窓は閉じられている。


▲【窓についての捕捉】

窓を開いた原因となるのは、かつて女神だった美しい巨人 トヨタさんの猫の歌によるものであると思われる
NEFCOのある世界へ窓が開かれたのが、1968年頃。
そこからおよそ50年近く経った2009年に、再び、かつて女神だった美しい巨人によって窓が開かれた。

この現象は、NEFCOのある世界では、新東名高速道路建設中に異世界「希望世界」が発見されてしまった事件
「異世界見えちゃう事件」という形で報じられている。 この事案に対抗するために、NEFCOは組織された。(作品紹介より)

この事件により、オカザキさん、トヨタさん、ヌマヅさん、ハママツさん、スルガさんが発見された。(2016年4/8 キャラクター紹介より)

 

■根拠ログ

 

絶技による大戦が終わり、黒い雨が降り注ぎ、それは何百日も続いた。しかし太陽は顔を出し、しかして長く開けない冬が来た。
生き残った少数の市民もばたばたと死んだ。もはや市すら存在せず。市民はただの民に成り果てた。
それから人間達の争いが続き、長い月日が経ち、寒さは和らぎ、民は空を見上げ、春の帰還を喜んだ。

それからさらに幾日も経ち、かつて女神だった美しい巨人(トヨタさん)は、とうの昔に絶滅したと思っていた弱い種族 猫を
見つけ、雇い入れ、古いトーガを巻いて、猫の歌を歌った。 猫も一緒に歌いだした。

不意に窓が開いた。

かつて女神だった美しい巨人は、小声で猫の歌を歌いながら、異世の地を見て回った。
しかし、巨人はそんな人々を見て後悔し、窓を閉じる。 巨人は一度落ち込むと長いのであった。
体育座りから回復するまで50年ばかしかかった。

半世紀ぶりに猫の歌を歌って、窓を開け、異世を見て歩く珍しい鳥が飛んでいるのに目を奪われ、うろうろしていた。(幻想交流 第三話 一部文章省略

 

ー窓が潰れてナガシノさんとは連絡がつかないと、フジマエは言う。(第四十二話)


ー正直に言えば、なんだそりゃという感じである。
希望世界そのものは誰のものでもないのだが、現在希望世界とのアクセス可能な場所は東名と新東名に限られている。
他にもあるのかと同業他社に聞いたり資料を調べたりはしたものの、やはりそういう話は出てこなかった。

NEXCO中日本が管理運営する高速道路としては他にもあるが、こちらにだって希望世界と繋ぐ”窓”は存在していない。
希望世界でかつてあった第三次世界大戦級の戦いで、地域が絶滅している可能性が高いという話であった。
(スルガ編 四十一話)

無数に軍船の浮かぶ海岸の端、破壊された砦に作られた光の環、”窓”に顔を近づける。
 (スルガ編 第四十八話)


”窓”があった。あれを使えばいい。それで空を飛んで慌てて”窓”のあった通りに出た。
もう何年も雨がない坂道は土埃が酷かったが、”窓”のあった一角だけは綺麗になっていた。
街の見栄のために、スルガさんが絶技で掃除したのである。動く箒がまだ数本あって、それですぐに場所を判別できた。
降り立ち、”窓”のあったあたりを見る。
”窓”が、ない。
驚愕していると、坂道を登って見知った半巨人が近づいてきた。石材を抱えたヌマヅさんだった。
(スルガ編 第四十九話)

 

最終更新:2017年02月18日 09:24