■甘え
石清水から、スルガさんへの修行である。
どんなに絶技を使えても、それは甘えであり、絶技で人の心が
動くとは思っていけないということである。
■根拠ログ
「じゃあやってあげるわ。私、花とか大好きなの」
「それは良かった。花もいいですが、あの世界もとてもいいですよ。
でもそこには自分で歩いていかないといけない」
「飛ぶ絶技があるわ」「そんなものは甘えです」「甘えじゃないわ、特権よ」「いいえ、甘えです」
スルガさんの不満そうなつり目を見て、石清水はことさら優しく言った。
「そんなもので人の心が動くと思ってはいけない。違う、そうじゃない。
人の心が動くのは、落差があるから。楽の先に楽はありません。苦のあとにだけ楽はある。
スルガさん、苦労してください」
(スルガ編 第二十二話)