■横領
他人・公共のものを不法に自分のものとすること。
この場合、スルガさんは父に教わったまま、書類にサインをしていたが、それで部下の横領に気づかなかったという。
リプダが領庫を確認し、実際の数字を出したが、兵器と財宝が減っていたという。
当の本人ら、名家の人間は逃げてしまったという。
追っ手については、スルガさんは出さず、財宝が減ったことによる困ったについて
兵器はともかく、財宝の方が税金を上げるしかないという結論になった。しかしそれでは領民が納得しないと
スルガさんは考えている。
■根拠ログ
「ご命令に従い、急いで予算を組み直しました。領庫も確認し、実際の数字を見ております」
そんな命令したっけとスルガさんは思ったが、本人たちは明らかにがんばった様子である。そんな命令を出したのか、尋ねるのも難しく、スルガさんは目を彷徨わせた。
あ、ツッコミすれば良かったかしら。いや、でも。いや、そうじゃなく、なんというか、うまい事言わないと。そう、そうだ。
「木簡は?」 「こちらに。領庫の兵器や財宝が減っておりました。
恐れながら私財としていたものがいたせいかと……少なくない兵器の類がなくなっております」
それ横領じゃない? とスルガさんは怒ろうとしたが、当の本人たちはとっくに逃げてしまっている。
なるほど。どうやら自分は間抜けだったらしい。なんで逃げたのか分からなかったが。
あれは逃亡だったのか。父に教わったまま、なんとなく書類にサインしていたが、それでは全然ダメだった。
「追っ手はいい。財宝が減ったことによる困ったことは?」
「兵器類は直ぐには困ったことはないと思いますが、財宝の方は……税金を上げるしかないようです」
「領民は納得しないでしょうね。分かりました。他に報告は?」
(スルガ編 第二十九話)