■希望世界 清水
ニホンで言う所、静岡県 NEOPASA清水にあたる場所。
霧深く、そのおかげで戦火から生き延びることができている。
湿気が多く、作物の実りが少なく、生き物はすぐに病気になる。
晴れた日が少なすぎる。 病気に強く、日光にあまり当たらなくてもいい
羊鳥たちがここの住人の食料であるという。(シミズ編 第2話)
3年前とは違い、大きな道ができており、人も雨具を着て農作業をしている。
道を守るスルガの兵士の姿も見えるという。半巨人の女兵士。
■根拠ログ
希望世界の清水PAは山間に存在する霧深い場所である。
霧のおかげで隠れ住むには最適で、代わりに過ごしにくい場所になっている。それでも人々がこの地から離れないのは、この世に楽園などないと固く信じている部分があるためである。
いつも雨に濡れたような場所であり、湿気対策で暖房はよく使われる。暖房は囲炉裏であり、生活の中心に囲炉裏がある。
建物も煙路を十分に、それでいて雨水が侵入したりしないように考えて作ってあり、窓は外から見てそれとわからないような形になっている。火を最大限利用しようと、食料の燻製だの木材の乾燥だの竹を燻すだのあらゆる用途で使っている。むしろそうしないと、すぐにダメになってしまう。食料は腐り、木材は燃料の役に立たなくなり、天井にも穴が開く。
この地は煤で汚れることがおおいことから風呂が普及しており、囲炉裏があることもあって日本を強く意識させるようになっている。もっとも、日本と違って主たる産業は牧畜で、雨よけの羊の毛のコートとつばの広い帽子は、この地のトレードマークになっている。
日本の場合獣食が長いこと嫌われていたのと獣食をしないでもいい農作物としての米があったのでああなったのだが、この地では米や茶がないために他の霧深い地域と同様に牧畜が主力事業になっている。病気などに強いヤギ類、羊類が主で、豚、牛はほとんど見られない。
(ワールド紹介 希望世界 清水)
私がいる場所は、日本で言うところの静岡県、 NEOPASA清水にあたる場所らしい。
霧深く、そのおかげで人は戦火から生き延びることができた。
身体からカビが生えそうな湿気なんて、この際どうでもいいというくらいに、これは大事なことだった。
でも、生き延びたからといって、幸せになれるわけでもない。
実際私の村は、幸せとは縁遠い場所だった。作物の実りは少なく、生き物はすぐに病気になったから、当然と言えば当然だ。
晴れた日が少なすぎるのだった。病気に強く、日光にあまり当たらなくても
いい羊鳥たちがいなければ、私たちはとっくの昔に滅亡していただろう。
(シミズ編 第二話)
意を決して、その2。外に出る。思えば3年で外に出る事は数えるほどしかなかった。
暗い室内に慣れ過ぎて、立ち込めている霧すら眩しい。
顔をしかめてしばらく待てば、3年前よりは多少マシになった村があった。
大きな道ができているし、人も、息を潜めるように生きているようには見えない。
雨具を着て農作業をしている。道を守るスルガの兵士の姿も見える。半巨人の女兵士。
(シミズ編 第三話)