2008.07.25 02:48
水上 える
その日私は真っ赤な月を見た。
森の中をさまようように歩いていた。
木の根につまづいて何度も転び、
足を見れば切り傷とあざだらけだったけれど、
痛みは感じなかった。
あれ? 私、死んだはずではなかったの?
それともこれはただの夢?
ふと気が付くと黒猫が
私を先導するように、振り返り振り返り、前を歩いていた。
頭がぼーっとする。
天地がわからなくなる。
ただ視界の中心に黒猫がいる。
足を、体を引きずるようにして私は歩き続ける。
黒猫が立ち止まった。
かと思うとそこにいた黒い人影の足元にすり寄った。
私はひざまずいていた。
「あなたは聖戦のため、主により復活されました」
十字架をかかげて人影は言った。
うそつき、私は神様なんて信じていないわ。
仰向けに倒れて空を見た。
聖戦なんてするくらいなら私は自ら死を選んだりしない。
それともこれは罰なのかしら?
二度と死なない体だって、笑っちゃう。
もう一度これから死んでこよう。
空にそっと指を伸ばす。
その日私は真っ赤な月を見た。
野良(--)
うーん、状況がよくわからないな。07/28 23:18
水上 える
自殺したのに生き返らされちゃったんです。それだけです。07/30 01:48
最終更新:2009年09月29日 20:14