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える『月夜話』

2008.07.13 03:16

水上 える

幼い夜に拾った三日月の欠片
大事に大事に籠の中に閉じ込めておいた
子供心の衝動をやっといま理解する
月は変化の象徴
新月はいつか満ちて満月へ
満月はいつか欠けて新月へ
あの頃の僕はとても平和でそれ以上何も壊したくなかった
それが危ういバランスの上に保たれていると本能で知っていた

16の夜に三日月の欠片を握りつぶした
さらさらとただの砂になって闇に流れていった
僕は仮面をつけることを覚え
天秤の錘を自分で乗せるすべを身につけた
水面に映る月をいくら壊しても
それはただただ揺れるだけ
同時に気が付いた
周りの大人たちも同じ仮面を持っているのだと
信じられるものはもう何もないのだと
聖戦士などいない聖戦士などいない聖戦士などいない
善と悪に2分される世界はもうはるか彼方
時が過ぎれば裏切られるだけ
僕は何かが悔しくて何度も何度も泣いた

21の夜に海辺でただただ空を眺めていた
たくさんのきらめく星とそれより光る大きな月
けれど月が眩しいのは近くにあるものだから
無数の星そのひとつひとつの方が自ら強い光を発しているのだ
僕は年を重ねるごとに学習してきた哲学めいたものを
淡々とアルコールで喉に流し込んだ
淡々とアルコールで喉に流し込んだ


野良(--)
聖戦士に違和感が残るのが残念だな。聖者ならすんなりなのだが。07/13 20:29

水上 える
やはりネックは聖戦士か…07/13 20:53
最終更新:2009年10月03日 00:33
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