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野良投稿『ある日のなんでもない会話』

2008.06.05 23:14

野良(--)


「あれはそう、冷たい風の吹く夜のことだった」
「なんだよ、唐突に」
「アゲハのさなぎが心配になってな、見に行ったんだ」
「ああ」
「そしたらなんと、一匹もいなくなってたんだよ。鍵をかけた小屋の、密閉した箱の中に入れておいたのに」
「ほう」
「おかしいなと思ってしばらく調べてたんだ。そしたら、いきなり扉が閉まりやがった」
「そ、それで」
「驚いたけど、俺は振り返ることができなかった。後ろには、誰かいるんだよ。見なくても気配でわかるだろ、そういうのって」
「あ、ああ」
「でもな、それでどうにかなるわけないじゃないか。奴は近づいてきたんだ。ひた、ひた、ひた、って、なんか濡れた足音立てて」
「お、おう」
「でもすぐに止まりやがった。俺の、真後ろまで来て」
「……おぉ」
「耳元に聞こえてくるんだよ、そいつの息づかいが。ゴボ、ゴボって」
「……」
「匂いもひどかった。魚の腐った、なんてもんじゃない。あれは、人のハラワタの匂いだ」
「……っ」
「俺は動けなかった。そりゃそうだろう? 明らかに尋常じゃねぇ。いや、人間かどうかも怪しいんだ」
「あ、あぁ……」
「じっとその場で立っていたんだが、それでなにがよくなるわけもない。そいつは、俺の肩を掴んできやがったっ」
「っ」
「ぬるっとした感触に、全身の毛が抜けるかと思った。それでも、もう震えてるわけにはいかなかった」
「あ、ああ」
「俺は勢いよく振り返った。それこそ首がもげるんじゃないかってぐらい高速で、奴の手を振り払って」
「ああ」
「そして見たんだっ。なんと、奴は!」
「!」
































「肥溜めに落ちた親父だった」
「フザけんな!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 たぶん村の話。誰だかは考えてないけど。


ミカヅキX
でも臭いで気付くでしょうに。
かなり鈍い子か、びびりの子でしょうね。06/06 00:09

水上 える
アゲハがどこにいったのかが気になるんですが…ミステリーー06/06 03:00

モモと
いや、ちょっ、肥溜めはきついですよ。においとかみためとか06/06 21:25
最終更新:2009年10月07日 19:11
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