2008.05.30 21:21
モモと
嗚呼、僕は罪を犯しました。僕は罪を犯したのです。
その夜は月が綺麗でした。真っ黒に塗りつぶされた空に白銀が円を描いて、ぼうっと光っていました。
僕は月見酒と決め込んで、窓を開け放っていました。電灯はとうに消していましたから、僕の部屋にさしこんでいたのは月明かりだけでした。酒の甘苦さだけがたしかに残っている感触だったのです。
そんなとき、彼女は突然僕の後ろに現れました。
彼女は僕の肩にそっと触ってのしかかってきたのです。うっとりとした息をつきながら、彼女は僕の鎖骨をなぞりました。うふふという笑い声が聞こえたような気がしました。
どうしたんだい。僕はそう尋ねようとしたのをおぼえています。しかし、その言葉が僕の口から発せられることはなかったのです。
彼女の着物が肌蹴ているのを僕は見てしまいました。彼女の白い肌が月明かりの下、仄かに輝くのが見えました。柔らかな肢体が、細い腕が、甘い匂いが、長い黒髪が、僕に寄せられ絡みつきました。
僕が彼女の腕をとった瞬間、彼女の紅い唇が弧を描きました。
彼女から抜け出そうとするのにはもう遅すぎました。かたつむりの這った跡を、彼女は僕の首に残しました。しなやかな腕は逃すまいと僕を絞め上げました。彼女の顔を見ることはもう、僕には叶いませんでした。たとえようもないものに押し流され、僕はついに自分から身体を動かしてしまったのです。
そこから先は、ほとんど覚えていません。そのような心は少しもなかったはずなのに、僕は彼女を抱きしめ、その柔らかい肢体を、肌を、熱を余すことなく堪能しました。彼女から流れ落ちた鮮血さえも、僕は愛しく思いました。彼女は僕のパンドラの箱をこじ開け、罪の意識をすべて打ち払ってしまっていたのです。快楽主義者であるかのように熱をむさぼった僕の耳に最後に聞こえてきたのは、彼女の笑みを含んだひそやかな呼び声だけでした。
「――お兄様……」
嗚呼、僕は罪を犯しました。とりかえしのつかない罪を犯したのです。
あと僕にできるのは、彼女に捕らわれて闇に堕ちてゆくことだけ――。
*
頑張りました……ぜえぜえ
もう、こんなの書きません。
水上 える
おお、えろいえろい。こっち方面に転向するのもありなんじゃないですか( ̄∀ ̄05/31 00:53
野良(--)
俺としては描写がついた分エロく感じなかったな。
もっとこぉ、ディープに(笑05/31 21:18
ミカヅキX
こういう上品なエロは、絶対に書けないですね。
上品じゃないエロも書けませんが。05/31 23:18
モモと
ディープに書くと過激になるじゃないですか。直接的表現を使わないように細心の注意を払ったんですよ。
でも、やっぱりチラリズムの方がロマンを感じます。ここまで書くとやってることは一つなんですもん。
こっち方面は考えても出ない方が多いので転向しません。あくまでこのお題だから思いついたものなのです。……エロは難しいのですよー。06/01 00:07
最終更新:2009年10月16日 02:45