2008.05.17 02:37
水上 える
少女は道端に座り込んでいた。呆けたように空を見ている。
いじめにでもあったのか、森の中を転げ落ちたのか、体中に擦り傷があった。
泥だらけのその姿を彼は不憫に思い、隣にしゃがみこんで目線をあわせ、声をかけた。
「お嬢ちゃん、お名前は?」
「パンドラ」
「そう。おうちはどこ?もうすぐ暗くなるからね、送っていってあげるよ」
少女はくしゃくしゃだったが金色の美しい髪をしていた。
髪を梳いてそれなりに着飾れば可愛らしくなるのだろうが、もちろん彼にやましい気持ちなどはない。
「まだ、だめなの。帰れないの」
少女はぎゅっと抱きしめていた、木の箱をそっと胸から離した。
緩慢な動作で箱の蓋を開ける。中にはたくさんのかたつむりが入っていて、蠢いていた。
「『希望』をもって帰らないといけないの。いけないのに」
「き、きぼう?」
うぞうぞ動いている箱の中のものに彼は気圧された。
「これではぜんぜん足りないの。お父様に怒られてしまう」
「あなたは私の希望になってくれる?」
ちらりと垣間見えた快楽主義的な少女の笑顔が、彼の目が見た最後の景色となった。
少女が彼の手を取り、その甲に口付けたとたん、
彼の視界はゆがみ、体中がとろけていくような不思議な感覚に包まれた。
「まだ、足りないの…」
手の甲にちょこんとのったかたつむりを少女は丁寧に箱の中に入れ、そして蓋を閉めた。
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単純に組み合わせたらこうなりました。。。
ミカヅキX
は、速い。05/17 03:08
モモと
怖い……
でも面白いですっ05/17 21:02
野良(--)
敵をカタツムリにする、という能力がジョジョであったなぁ05/17 21:29
abendrot
希望のカタツムリ……なんだか、箱の中スゴイ希望がなくなってますねー(笑05/17 23:42
水上 える
早漏ですみません。
でもかたつむりはかわいいと思います。05/18 00:11
最終更新:2009年10月16日 03:15