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モモと『あにいもうと』

2008.05.25 00:18

モモと


「どうして裏切ったの?」
 少女は泣きながら微笑んでいた。ナイフを握って。

 僕は名づけるなら彼女の兄ということになる。この歪んだ愛が兄弟愛と呼べるのなら。
 物心ついた時には僕はここにいて、同室暮だった彼女は僕の妹としてここにいた。おかっぱにされた黒髪が揺れるのを見るたび、僕は彼女を守ってやらねばならないという義務感がかきたてられていた。
 することといえば、呼び出されて何かよくわからない検査を受けるだけだったので、僕の一日の大半は彼女に捧げられていた。
 いつからだろう。それが狂い始めたのは。

 彼女は快楽主義者だった。
 検査から帰ってきた彼女はいつも、赤い唇をうふりと曲げて恍惚とした顔で宙を見つめていた。僕はそんな彼女の気を乱さないように、そっと動くのが常のことであった。何もない部屋の中、白いベッドの上でただ笑みを浮かべる彼女を神聖視していたのかもしれない。
 時々彼女は僕の手を握ってしきりに何かを求めた。けれど、僕には彼女が何をしてほしいのか、何をすればよいのかが全くわからなかった。だから、ぼうっとして立ちつくさなければならなかった。ときどき僕の腹の底で何かがむくむくと動いたけれど、そんなパンドラの箱には見えないよう蓋をした。なぜだか、それは彼女を傷つける行動になってしまうと思ったからだ。

 彼女もよく僕に懐いてくれた。普段の彼女は天真爛漫といってもいいほどで、彼女に対しては僕の嫌いな言葉である「純粋」を使ってもよい気がした。彼女は僕を独り占めしたがった。自分の時はもちろん、僕が検査に行く時は泣き叫んでまで行かせまいとしたこともある。
 そんな彼女の口癖は、「何があってもあたしを絶対に裏切らないでね」だった。「何があっても……」。その言葉を僕は護るように最大限の努力をしてきたはずだった。
 彼女には、届かなかったけれど。

 きっかけは、かたつむり
 彼女は僕がその生き物を逃がしてやろうとしたことに眉をひそめた。そんな気持ち悪い生き物はつぶしてしまった方がいいというのだ。唇を引き結んで首を振った彼女に、僕は困惑してしまった。
「いや。つぶしてよ」
 それでも僕はかたつむりを逃がしてやった。いずれ失われる命なら最後まで……そう、思っただけなのに。
「あたしの言うこと、聞かないの? あたしのこと、裏切るの?」
 彼女はそう言って僕にナイフを振り上げた。


                     *

 長くなりすぎたので強制終了!
いきすぎた兄妹愛。いや、むしろ妹→兄かな…



水上 える
もっと長く書いてもいいのに( ̄∀ ̄
とくに快楽主義の近辺。笑ってるだけじゃ快楽主義者っぽくないんだけど…えろいの?えろいの??05/25 01:10

モモと
エロスに関して書こうかとは思わなかったんです。
だって××禁になっちゃうじゃないですか。青少年の教育上悪いと思うのです。
とりあえずえろいです。そこから先はないしょ。05/25 19:58

野良(--)
うん、とりあえずのエロさは感じた。読み手のヨゴレ加減によって変わってくるんだろうな、きっと(笑05/25 21:27

ミカヅキX
じゃあ、僕は汚れているってわけですね。むっふ~。05/25 23:24

モモと
じゃあ、別バージョンでおおっぴらエロを書いてみようかな。
時間があったら。あ、××つかない程度に控えめにですからね!05/26 00:46

水上 える
きゃーえろいのねえろいのね(わくわく
文章だとけっこう書いちゃっても禁つかないでしょう。楽しみにしています。05/28 02:43
最終更新:2009年10月19日 02:12
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