2008.05.27 03:29
水上 える
「終わった?」
「うん、終わった」
「大丈夫?」
「大丈夫。もう、あんまり痛くないの。お父さん、放っておいてももうすぐ逝くよ」
「そう」
体中につけられた痣を隠すでもなく私は着替えた。
兄はぼんやりと窓の外を見ている。
「復讐、ほんとにするの?」
「被害者はお前なんだぞ」
「私、なんか、もういいや。ああするしかないんだもの、あの人。
別に快楽主義でやってるわけじゃないんだよ。かわいそうになってきちゃって」
「その、腕だって。消えないぞ」
切り傷だらけの腕を目で指す。
「これは自分でやったものだから」
「でも、俺はあいつを許さない」
「具体的にはどうするつもり? 私、お兄ちゃんを犯罪者にはしたくないよ」
「箱を渡すだけだよ」
「箱? パンドラの箱、とか?」
「ああ。災厄と希望の入った箱」
一週間後、父はふらりといなくなった。
部屋には箱がひとつ。
つぶれたかたつむりが1匹、そして
「子供たちをよろしくお願いします」と書いた亡き母からの手紙の入った箱。
その日の夕方、近隣の駅で父は電車の通過するホームに飛び込んで、
つぶれたかたつむりよりもぐしゃぐしゃになって、この世からいなくなった。
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妹視点。。
野良(--)
兄妹ブームだな05/27 22:07
水上 える
ぶーむはこうやってつくりあげられていくものなのです…05/28 01:49
ミカヅキX
んー。今回はブームに乗り遅れ気味。05/28 01:58
最終更新:2009年10月19日 02:43