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える『流せば流すほど』

2008.05.01 00:03

水上 える

届かない。届かない……届かない、のか。
彼はあらん限りの力で吠えた。
この声は神には届かない。
その腕に抱えているのは、ずたずたに引き裂かれた少女。
もはや痛みを感じる心も逝ってしまっただろう。
目を閉じ、唇からはべっとりと塊のような血をあふれ出して。
腕などは皮一枚でつながっているようなもので、ほとんど地面に引きずっていた。
「これが、こんなことが、『異端者』にするお前たちの仕打ちか」
彼は怒りの形相で、目の前に立つ大剣を構えた少年をにらんだ。
少年は静かな口調で、それに答えた。
「世界を汚す存在は許されない。その者を擁護するのならば、お前も私が討とう」
彼が思い出すのは、ただ彼女の笑顔だった。彼女はいつも笑っていた。
「ただ豊穣を願い、祈ることだけが私たちの仕事です」
魔法を使えない家系に生まれついた彼女は、教会の雑用係として働き、ただ静かにその人生を送っていた。
『異端者』だといううわさが流れる前までは。
「その者は悪魔がこの地に残していった忘レモノ。ただ私はそれを正しき道に返しただけのこと」
「こんなむごい殺し方をしておいて、よくもそんな口を」
「悪魔と交わったものの血は、流せば流すほど世界を完成させてゆく」
「彼女はこんなにも神を信じていたというのに……」
「そうか、お前はその者にたぶらかされただけのようだな。死体を置いて速やかに立ち去ることを勧告する」
「できるわけがない」
少年はただ静かにこちらに近づいてくる。訓練されたもの特有の、足音を殺した歩き方で。
「死体からは血液を搾取し、この地に奉納する。それが掟」

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正統派を目指してみました。
ぐはっ、間に合うか、間に合うか???





水上 える
3分アウト…orz05/01 00:04

野良(--)
導入、設定、キャラクターとしっかりともりこんでありますな。
忘れ物がやはりネックか。忘れしもの、とか残したモノ、とかだと多少スムーズかな。
いっぱい投稿してくれてありがとさん。05/01 19:07

モモと
お疲れ様でした~
正統派。こういうの好きです。物語は後ろ向きから正統派への移り変わりの時代だと思うのです!05/01 21:01

水上 える
むう。やっぱりもじゃもじゃよりこういう方が受けがいいのか……
いいや!カオス化計画はまだ始まったばかりもじゃ!!05/01 23:36
最終更新:2009年10月25日 01:55
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