2006.01.07 18:08
野良(--)
飛び散る石片を押し退けるように、一つの人影が滑りこんでくる。振り下ろした巨大な剣を、次に備えて構え直し。
先の音も終わらぬ間に、横薙ぎの一撃を繰り出した。
ギャギャギャ、ギャギィン!
「ぞばっ!?」
鉄の格子を苦もなく斬り飛ばし、フォルドの居た場所を振り抜けた刃は、その先の灰帽套衣(ローブ)ごともう一面の壁を打ち砕いた。
一瞬の制止に姿が見えた。黒き衣を纏(まと)った長身に、ふわりと浮いた長い髪。覆面で隠した顔の中で、鋭い目が敵を捉(とら)える。
「追跡の本隊かっ」
吠え、後ろに退(ひ)いたフォルドを追い、影の動きはまだ止まらない。室外へと逃れる途中の扉を外枠ごと粉砕し、両者の争いはさらに範囲を広げていく。
残されたラファル達を置いたまま。
「な、なに、今の?」
「さあて、神務省の密偵ってところじゃないかな」
推測を口にしながら、ライは皆の束縛を解いていく。
「って貴方、縄、解けてたの?」
「縄抜け鍵開けはランフリー信者(フリー)の嗜(たしな)みだからよ。それより」
そのまま斬られた格子を蹴り開き、荷物と木箱を開放する。飛び出してきたナツメのペット三匹の、感謝の意をこめた口付けに襲われながら、床に転がっていた杖をラファルに差し出した。
「に、逃げるならチャンスだぜ。どうする?」
彼女はそれを受け取ると、しばしじっと杖頭の鷹像を見つめていた。去来する思いを整理しようとでもするように。
ちら、と横を窺(うかが)い見る。唯一知る半獣の猫女を。
「……宝玉を取り返すわ。そのために来たんだから」
満ちた重い沈黙を、聞こえてくる騒ぎの音が掻き乱していた。
野良(--)
あ、今回短けぇ。01/07 18:09
凩 時雨
確かに短い^^;01/08 01:53
しぐれもん
フリーになりてぇ~。01/12 16:42
野良(--)
縄抜けが必要な状況にあるのか?
受験程度、束縛などとは生ぬるいぞ(笑)01/12 22:50
しぐれもん
子供には子供の束縛レベルがあるんすよー。
まだ受験以上の束縛を経験したことのないガキなんすよ。
中学生になってからのこの3年、経験とは何かを大きく感じましたが…まあだまだですね。01/14 20:58
最終更新:2010年03月17日 03:21