確かな絆

「――Zan stimyni ipy EiE Xans Tlyi MinY lmYni mlll ni」
屋敷の窓から月を見て、敬虔に祈りを捧げる少女がいた。
霧の森特有の言語で紡がれた祈り文句は、大抵の種族には理解ができないものの、その言葉がひとつひとつ丁寧に紡がれていることがわかる。
少女は祈っていた。ひたすらに。ひたすらに。ひたすらに。まるで、そうしなければいけない理由でもあるかのように。

喪われた絆。伸ばした手。植え付けられた恐怖。過ぎた献身。頭から離れることのない、男の言葉。
彼女の凍りついた心を動かしたものは、
「Was yea ra chs hymmnos mea――」
――そして少女は、旅に出ることを決意した。

アリアンロッド2E オリジナルシナリオ『確かな絆』

冒険者との新たな出会いは、少女の心を動かすことができるのだろうか――

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最終更新:2014年02月08日 17:58