■
これは何たる噂にしか過ぎない。
そう、これは皆が囁き合う都市伝説である。
「知っているか?見滝原にある沼地の事?」
「沼地?見滝原に、そんな所にあったけか?あそこは林しかなかったよな」
「その沼地は見滝原の地図に無かったんだ。突然、現れたかのようにね。で、調べようと連中が行ったんだけど、誰も戻ってきてないんだ」
「はぁ?何それ?只の遭難で野たれ死んだだけだろ」
「それがさ、続いてんだよ。行方不明者が何人も」
「警察の方は?」
「警察も探したんだけど、お手上げ状態で見つからないって」
「ヤベェ所だな。俺も行ってみるか」
「辞めておけよ、今じゃあ、誰も寄り付かない。心霊スポットよりも物騒になってるからさ」
何時しか忘れ去られるかもしれない噂。
しかし、それに魅了されたかように人々は集まっている。
■
濁った雲で晴れない大空、霧が立ち込める大きな街。雪が降り、道路や建物の屋上に僅かながら積もっていた。
あるのは物静かで静寂に支配された街と決して晴れないであろう煙霧。
まさに、死に相応しい街だった。
「ここは何処だ?」
道路の脇にて歩いている男性がいた。
男性は、この街に見覚えが無かった。
何より、この男性は記者として沼地に出向いていたが、突然、後ろから殴打され気を失っていた。
殴打された痛みを思い出し、起き上がって目にしたのは、この街の景色であった。男性にとって初めて目にする街である。思い返す男性に頭が過ぎる。
――自分は此処ではなく確かに『見滝原』の沼地にいたのだ。
そして、内心では受け入れずにいた。
――あり得ないぞ。冬でも無いのに
それは、冬の季節では無い筈なのに、雪が降っていた事だった。
雪が降るまでに、時間が経過していた事を意味していた。
誰かに殴打され、気を失うまでの記憶は残っていた。冬とは無縁の湿気地帯にいた事は覚えている。しかし、雪が降るなんて聞いたことも無い。異常気象じゃなければ説明が付かない。
苛つき出したのか、いつの間にか指に付着していた雪の一粒を潰していた。潰した瞬間、その指は真っ黒に染まっていた。
男性は、これを見て気付いた。
――まさか、これ全部、降っているのは灰なのか?
異常気象なら受け入れたものの、灰が雪のように降る現象は聞いた事もなかった。
下手をすれば専門家がニュースに出ようが説明が出来ない程、世間が騒いでもおかしくなかった。
見渡すのは閑散とした景色。人がいる気配など微塵も感じられなかった。
とても、幻想的であり現実的では無かった。
どうするかと考える男性だったが、目に止まったのは看板。英語で書かれていたものの男性にとって読めない文字ではない。
そこには――
「サイレント……ヒル?」
と書かれていた。
■
「携帯が繋がらない……」
男性は出来る限り、住民を探し回ったが、誰も見つからなかった。
知る限りだと、ここはゴーストタウンである事に間違いなかった。そして、街から出ようとしたが、この街を取り囲むように崖が出来ていた。
つまりは、此処から逃げられなかったのだ。
――糞っ!ネタが見つかるかと行方不明者が絶えない沼地に出向いたってのに何て様だ!
心中では穏やかじゃない男性は、隣にあるゴミ箱を蹴っていた。
霧の中へとゴミ箱が転がった先に、うっすらと人影が見えた。
「人が居たのか?」
彼は人影を見るや否や、その方向へ駆け出していた。
ようやく、助かるのだと心の底から疑いもしなかった。
「すみませんが……」
しかし、彼は立ち止っていた。
それは、恐怖の余り脳が拒否して動けなかった。
グチャ、グチャ、グチャ、グチャ。
男性の目に映るのは、住民だと思っていた2本脚で立つ異形とも言うべき怪物だった。
ゴムのような皮膚に、生物としてある筈の両腕や顔が無い。
不気味に歩く度に体をくねらす様は、芋虫のような気持ち悪さが滲み出ていた。
すると、歩いていた怪物は立ち止り、目の前にいる男性を認識した途端、苦しみ、もがきだしていた。
――不味い!不味い!動け!逃げろ!
男性は逃げろと脳から体に命令を出すが、体が命令を受け付けず動けなかった。
突如、怪物の胸にある裂け目から、黒い液体が飛び出していた。その液体は今すぐ動かなければ男性に降り掛かるであろう。
液体に自分の体が降り掛かる寸前に男性は、よろめき何とか避ける事に成功した。
男性にとっては偶然にも避ける事が出来たのであった。
道路のコンクリートに液体がぶちまけられ、煙を立てながら溶け始めていた。
「うわぁ!糞っ!何だよ!何だよ!糞ったれ!」
男性は悲鳴を上げ、振り返る事も無く、ただ走り続けていた。
あの怪物は何だったのかはどうでも良かった。思考を停止させ、安心するまで一心不乱に逃げていた。
すると、彼の耳の鼓膜に響くサイレンが聞こえてきた。
余りの轟音に耳を塞いでいた。そして、辺りが真っ暗となり、暗闇が彼を飲み込んでしまった。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
彼は理解できないものの恐怖に怯えながら、手探りでポケットからライターを取出していた。
カチッ、カチッ、カチッ、カチッ。
やっと、火が付いた事で、辺り一面をようやく目視出来た。
そこには、無機質な街とは打って変わって、何かもが廃れ、血に浸食され錆びていた。
自分がいた街とは何かもが違っていた。あの響き渡ったサイレンと共に。
「次から次へと、どうなってんだ!」
男性は髪をかき乱しながら、冷静さを取り戻そうと必死だった。
自分は何故、誘拐されて、此処に放り込まれたのかは知らない。
確かなのは、彼の知る限り地獄に放り込まれたという事だった。
彼は、安全を確保するべく籠城する為、建物の扉へと駆け寄る。扉に駆け寄ると、ドアノブを引いて押したりするがビクともしない。
「糞っ!開け!開け!」
扉に鍵が掛かっていた事は知っていた。だが、他に通じる扉を探す余裕は無い。
探そうと手間を掛ければ、いつ何時、あの怪物が襲い掛かるかも分からなかった。
男性は扉を蹴り破ろうと、足を上げた瞬間。
後ろに此方へと歩む音が聞こえた。
足を下げ、後ろへと振り向いた。
そして、振り返った先は先ほどの怪物とは違う悪魔とも言うべき異形だった。
生物の色としては灰色であり、生気が感じられなかった。頭と顔が不自然に歪んで後ろに曲がっている。
「ウァァァァァァ!」
目が合った瞬間、その悪魔は断末魔を上げ、男性に襲い掛かった。
怪物に掴み掛れ、人間とは思えないぐらいの力が加わり、振りほどくにしても困難だった。
男性は幸いにも掴まれた上着を脱いで捨て、足を必死に動かし、逃げていく。
後ろから断末魔が聞こえ、悪魔に捕まらないと必死に逃げていた。
「おい、嘘だろ……」
男性が逃げる先には、先程の悪魔達だった。
断末魔が彼に降り掛かるように恐怖を染み込ませる。
「ウァァァァァァ!」「ウァァァァァァ!」「ウァァァァァァ!」「ウァァァァァァ!」「ウァァァァァァ!」
「ウァァァァァァ!」「ウァァァァァァ!」「ウァァァァァァ!」「ウァァァァァァ!」
「ウァァァァァァ!」「ウァァァァァァ!」「ウァァァァァァ!」
「ウァァァァァァ!」「ウァァァァァァ!」
「ウァァァァァァ!」
10、20、それ以上の数が引き締めており、突破するのは容易ではない。
他の道は途絶え、引き返そうと後ろを振り返れば、いつの間にか群れを成していた悪魔が歩み寄ってきた。
「ははは……」
彼は現実を受け入れず、狂うしか無かった。
もうすぐ、死神は間近に迫ってきている。
生き残る為の打つ手が無かった。
彼はズボンのポケットから、あるものを取り出していた。
それは、記者が持つべき象徴であり、欠かせないものだった。
それは、画像を残す為のカメラだった。
――俺はもうすぐ死ぬだろう。だから俺の他にもやってくるかもしれない者の為に地獄絵図を残そう
迫りくる死神の手は、すぐそばまで迫ってきた。
彼は画像を残そうとシャッターを何度も切ながら、悪魔の群れに呑まれていった。
死に際に立たされながらも彼は記者としての最後を迎えた。
彼の死に様を視ていたものがいた。
それは、決して手が届かない建物の横に取り付けられたカメラだった。
そのカメラは廃墟と同じように壊れているものでもない。
取り付けたばかりのような新品のカメラである。
この地獄絵図のような光景をカメラが電源ランプを付けながら視ていたのだった。
■
「これでゲームオーバーかよ。しゃーねぇ、こんなもんだろ」
20代ぐらいの男性が、つまらなそうに悪魔達が埋め尽くす映像を流しているモニターを眺めていた。
彼が居る部屋の中には、数多いコードが血管のように張り巡っていた。数多くのモニターが彼に見せるように至る所で配置されていた。
フードの上着、丸刈りの頭、全体的に痩せ細っていた彼はクルリと椅子を回しながら、独り言を呟く。
「しかし、驚いたぜ?俺はあいつに殺されたのに、何で此処にいるのかってな。ひょっとしたら、此処が天国だったってオチなのかもな」
そう愉快そうに呟く彼は本来なら、この世界に居ない存在。もとい彼は、別世界にて殺されて居た筈の存在だった。
先程の映像をゲームプレイをしたかのような感想を言う彼は、一般人ですら無い。
別世界で世間に恐怖を与えたベイカー家の長男のルーカス・ベイカーだった。
エヴリンという少女に力を与えられ、自分は好き放題にやってきた。
自作したゲームに自分の家族が誘拐してきた人間を放り込み、何時だってモニターから覗いて楽しんできた。
だが、この楽しみはいつまでも続かなかった。
イーサンという男性を誘拐し連れ込んだ後は、何かもが崩れた。
イーサンは父親や母親を倒しただけではなく、エヴリンを倒してしまった。
事実、ベイカー一家はイーサンによって壊滅させられたが、一人生き残っていた自分は組織に追われながらも優勢を保っていた。
生意気にも、その組織の人間の反撃に遭い、
そいつに殺されそうな時――
薄れゆく意識の中で――
「ゲームオーバーだ」
――と呟かれ、この世を去ってしまった。
気が付いた途端、自分は何故か、ベイカーの農家に居たのだった。
撃たれた筈の胸に痛みは無かった。銃の引き金で引かれ頭部を失っていたのに頭があった。彼は追手が居ないか辺りを見渡したが、誰も居なかった。
それどころか、ここら一帯が田舎町だった筈が沼地を抜けると高層ビルが立ち並ぶ都市が見えたのだ。
彼は、さすがに驚きを隠せなかった。
自分の住んでいた世界と全く違うものだと証明するとしても十分すぎるものだった。
――マジかよ、どんなファンタジーだよ?
その光景に目にしたルーカスは、口を塞いでいた。
彼は久しぶりに都市部に出向き、フラフラと周りを調べていた。
そんな中で通行人から声を掛けられ、ルーカスの内心では焦っていたが、自分が住んでいたアメリカの言語と変わりなかった。
調べた時に分かった事だが、自分は『見滝原』にいる事が判明した。
『見滝原』という文字で日本にいる事が分かり、混乱を極めていた。
そこから今に至っているという事である。
しかし、ルーカスの悩み所は……。
「あら、此処が天国ではないでしょう?少なくとも現実よ」
ルーカスの背後で現れたのは青のドレスを着た少女だった。
その少女の顔は生気すらも感じられず、絶望に満ちていた。
現れたと知るとルーカスは少し不機嫌な顔に変わる。
「驚かすなよ。アヴェンジャーだっけ?驚かすのは好きでも驚かされるのは嫌いなんだよ」
「そう。貴方の趣味に言う事はないけども、くれぐれも慎重に動いてもらいたいわね」
アヴェンジャーと呼ばれる少女は、悲惨な映像を流すモニターに目もくれず、ルーカスに無表情で釘を刺す。
今までは、ルーカスが取り仕切っていた空気が彼女の出現により一変した。
「分かってるよ。でもよ、目撃者を消す為には仕方のねぇ事だろ?」
目撃者――それは映像に映っていた男性の事だが、それは単なる名目にしか過ぎない。
実際は沼地に踏み込んだ男性を鈍器で殴り、地獄の空間に放り投げたというものだった。
ルーカスにとって蛇がいる飼育ケースにマウスを放り込んだという感覚にしか過ぎない。
「そうね、今のままで結構よ」
少女は答えると、何処かへと消えていった。
ルーカスは消えていったのを見届けると、愚痴を零していた。
「あー、糞がっ!折角の所で糞ガキからの支配を抜け出せたってのに、これじゃあ、何も変わらねぇな」
その少女は、かつてルーカスの家族を支配していたエヴリンと何も変わらなかった。
――あの、アクセサリーみたいな石を触ってから、こうなったんだよな?畜生が……
自分を追う者は居ない、自分を知る者は居ない。
ルーカスは自由になれたと歓喜している最中、不意に気になった『宝石』を触ってしまった。
――聖杯戦争?上等だ、随分とお気楽で欠伸が出る程、優しい戦争じゃねぇか。いいぜ、遊んでやるよ!
彼は苛立ちから子供の様に無邪気に笑いながら思った。
■
――随分と滑稽なマスターに引かれたものね
アヴェンジャーと呼ばれている少女――ダーク・アレッサは思った。
ルーカスが嘘を付いた事ぐらい分かっていた。
しかし、サーヴァントとして余り強く強いる事はない。
彼女にとっては些細な事だから。
――全く感謝ぐらいはして欲しいものね。貴方が居るのは決して見つからない世界だから
ルーカスとダークアレッサが居るのは別世界。
異次元の狭間にある異世界だった。
それ故、誰にも知られない。誰にも見つからない。誰にも干渉される事はない。
この世界で過ごしている彼女は思う。
自分を火炙りにした連中を許さない。
彼らは、それらの行為を正当化し続ける。
彼らは、罪から目を背け続ける。
彼らは、正義を掲げ続ける。
だから、私は彼らを
――苦しませて殺してあげるわ、そして、彼らの血を浴びたい
【クラス】
アヴェンジャー
【真名】
アレッサ・ギレスピー@サイレントヒル(映画)
【パラメータ】
筋力E 耐久E 敏捷E 魔力A 幸運E 宝具EX
【属性】
中立・悪
【クラススキル】
復讐者:A
復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。
周囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情は直ちにアヴェンジャーの力へと変化する。
忘却補正:A
人は多くを忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。
自己回復(魔力):A
復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。
【保有スキル】
怪物使役:A+
自身の記憶、感情から具現化し異形と化した怪物の集団を従える。
中には並みのサーヴァントと渡り合える存在も居る。
怪物に対峙した者に強烈な生理的嫌悪を与え、毎ターン精神判定を行なわせる。
判定に失敗した場合、対象のあらゆる行動にペナルティが入る。
悪魔創造:A
自身に仕える悪魔を創造しスキル。
本体は『静かなる丘(サイレントヒル)』の病院の地下に潜んでいる。
本体を潰さない限り、ダークアレッサを消滅させても、また創り出す事が出来る。
悪魔のダークアレッサは原則として一人のみ。
結界支配:A
結界の権限を持ち合わせるスキル。
『静かなる丘(サイレントヒル)』の浸食固有結界の中なら、空間転移は可能。
病院の地下は更なる異空間となっており、病院の地下に入るまで本体たるアレッサー・ギレスピーの気配を感じさせない。
更に敵サーヴァントに対する宝具真名解放の封印、軒並みのパラメータの低下で施される。
復讐の意志:A
教団に対する復讐心は決して消える事が無い。
その為に叶える聖杯に執着しており、その為なら手段を一切選ばない。
その為、善悪に囚われない考え方になっている。
場合にとって、中立から混沌に変わる可能性が高いスキルとなっている。
【宝具】
『静かなる丘(サイレントヒル)』
ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:- 最大捕捉:1000人
並行世界に存在するもう一つの世界の有り様。
異界に没し、白い霧に閉ざされたゴーストタウンである『静かなる丘(サイレントヒル)』を世界に侵食させる。
要は侵食固有結界。
この世界に出入りする為には、アレッサー・ギレスピーの許可、もしくはダーク・アレッサによる空間の繋ぎが必要となる。
世界の抵抗によって、際限なく侵食する事は無い。
しかしながら、その規模は街全体ぐらいは軽く飲み込んでしまう。
長時間『静かなる丘(サイレントヒル)』内部にいた対象は、時間に応じた『精神汚染』を取得することがある。
また、ランダムで血と錆に満ちた“裏世界”へと変貌する場合がある。
その時間帯は、自身の心の奥底にあるものが具現化され、毎ターンごとに異形の怪物達が無限に生み出される。
怪物達が誕生しても、『静かなる丘(サイレントヒル)』の一部の為、魔力を必要としない。
仮に怪物が倒されても『静かなる丘(サイレントヒル)』の方に還元される為、魔力の消費にはならない。
世界の抵抗により、怪物達を召喚、展開は出来ない。
しかし、怪物達を数十万程度に抑えられるなら、召喚及び現界は可能となる。
『悪魔少女(ダーク・アレッサ)』
ランク:B 種別:対人(自分による分身)の宝具 レンジ:- 最大補足:-
アレッサ・ギレスピーから生み出される自分と似る悪魔。
自我から生まれる点についてアルターエゴに似ているが、クラスを持たない為、宝具も持ち合わせない。それ故に彼女の使い魔となっている。
彼女自身、戦闘力がないものの、何時でも怪物達を生み出したり、自分を起点にして『静かなる丘(サイレントヒル)』への空間を繋げる事が可能。
『静かなる丘(サイレントヒル)』とは違い、怪物達を生み出すにも、魔力が必要となる。
拘束や拷問をされた時には自分自身を燃やし、何事もなく自害する。その際に周りにある全てを火に変える。
彼女が消滅した場合、その時の記憶と経験が次のダーク・アレッサに上書きされる。
【weapon】
本体たる自身が縛られているベッドに纏わり、その土台を支える無数の鉄線を武器にする。
それは人間ならば容易く貫き、切断する事も可能である。
敏腕性の高いサーヴァントでも逃れる事は困難であり、獲物を追いかける蛇のように追跡出来る。
その鉄線は魔力を帯びている。
【人物背景】
元々、サイレントヒルの小学校で生徒から「魔女の娘」と呼ばれいじめの標的とされ孤立していた少女。
祖母であるクリスタベラが率いる狂信者たちによって魔女と認定され、鉄檻に閉じ込められて火炙りにされたという惨いものだった。
母親の通報で駆け付けた警部の手で鉄檻の中から助け出され病院に運ばれ、奇跡的に一命を取りとめた。
その後も瀕死の状態で生きていたが、いつしか自分の身に起きたことだけでなく、看護師から向けられる好奇の目にさえも憎しみを抱くようになった。
その苦痛が憎しみに変わったアレッサから生まれた悪魔、それがダーク・アレッサだった。
霧と血と錆に包まれ怪物の徘徊する呪われた異世界を作り出した。
【サーヴァントとしての願い】
聖杯に願うものは、自分を火炙りにした教団(母親以外)の皆殺しである。
【マスター】
ルーカス・ベイカー@バイオハザード7 レジデント イービル
【マスターとしての願い】
楽しみながら世界を支配する。
【能力・技能】
幼少時から発明大会で幾度も賞を取る程に機械工作などの才能に恵まれ、天才的な技術力を持つが、その才能を悪用する形で軍事関係者顔負けの巧妙なブービートラップや拷問具、武器、からくりを自作する。
特異菌に感染している影響で、腕がもげても再生する機能が備わっている。又、致命傷を負えば体内にある特異菌の臨界が達して、クリーチャーと化する。
【Weapon】
人を殺傷させるナイフ。
【人物背景】
ジャックとマーガレットの長男で、ゾイの兄。素行の悪い不良で、過去のVTRに登場するテレビ局のクルーたちも彼の悪評を語る程。
自身の家族に拉致されてきた被害者をゲーム感覚で甚振ったり、殺害する事を楽しむ非常に悪辣且つサディスティックな性格や嗜癖の持ち主。
また軽薄かつ挑発的な態度とは裏腹に勘が鋭く、アンブレラの隊員達や、コネクション、遂にはエヴリンをも出し抜くなど演技力や奸計にも長けた策略家でもある。
その反面、自身の嗜癖や慢心が仇となって、詰めの甘さを見せてしまう事もある。幼少期には友人を自室に仕掛けたトラップによって閉じ込めて餓死するまで監禁するなど、特異菌に感染した事で人格が豹変した両親とは違い、彼自身の猟奇的な性格を生まれ持つ。
その為、精神を支配されていたことに嫌悪を抱きつつもエヴリンに与えられた力を受け入れている。
【方針】
聖杯は、あくまで二の次にしか過ぎず、彼の楽しみはマスターやNPCを玩具にしながら、遊ぶ事である。
最終更新:2018年06月04日 22:45