【名前】エリス・フォン・セイレンブルク
【容姿】
身長151㎝、体重40kg
傾国の美少年と称されるほど顔立ちの整った十四歳の若き魔術師
色白の肌はしっとりと濡れているようで頬は常に上気したように紅い
白金色のさらさらした髪質に色っぽい垂れ目から覗かせる鮮やかな碧眼からゲルマンの血を引く北方人種と思われる
よく女物の服を着ている(曰く男物で自身に合うサイズがないらしい)
【魔術】
そのお家柄、「解析」と「投影」を最も得意とする。また、実際にオリジナルを解析することで本物と寸分違わぬ投影物を作り出すことも可能(当然時間が経てば消える)
ただし、宝具などの神秘を再現することは不可能。また、生物などのあまりに複雑すぎる物質の塊は投影できない
他にも「強化」や「転換」にも長けており、魔術によって手広くカバーした戦術が得意
そしてセイレンブルク家の特異性(後述)を象徴する魔術として、「遺伝子操作」が挙げられる
「遺伝子操作(ジュネティック・マニプレツィオン)」
セイレンブルク家が代々引き継いできた魔術刻印による高度な魔術式で、複数の魔術から成る
魔術の基礎である解析と投影に加えて、高度な魔術である時間操作を応用して実行する
文字通り、自身の持つパーツの遺伝子を組み替えて肉体に特有の形状、性質を持たせる
魔術としてはかなり複雑な部類であり、その過程(プロセス)は多岐に及ぶが、簡潔に言えば、
①解析により遺伝情報を解読
②投影を行い魔力を遺伝子の組み換えに必要な物質に変化
③元あった遺伝情報を切り取り完成した遺伝情報を挿げ替える
④内部に簡易な結界を形成し、時間操作を行って箇所に急速な「進化」を促す
そしてこれらの内部作業を一瞬で行うため、他者からはあたかも一つの魔術で肉体が変化したかのように見える
なお、この魔術刻印の中には制御装置(リミッター)が設定されており、時間が経つと強制的に元の状態へと戻る(でないと元の姿に戻れなくなるため)
ちなみに、物質の本質そのものを変質させることはできないので、あくまで形状と機能が変化するだけである
また、このためだけに結界を張るので心身への負担も大きい
【礼装】
「辰砂(シナバー)」
鉱物の一種で、特に辰砂が持つ神秘性に着目した初代が「防御のための礼装」として技術を確立、以降同家では長らく限定礼装として活用してきた
名門遠坂家秘伝の宝石魔術と同様、鉱物たる辰砂に魔力を込めて使用する
辰砂が持つ最大の特徴はその二面性にある。辰砂は宝石としての特徴を持つ傍ら、水銀としての特徴も併せ持つ
朱(バーミリオン)は火属性を表し、魔力を通せば烈火の如く燃え爆ぜ、鉱物中に多く含まれる硫黄水銀は空気中で熱せられることで二酸化硫黄と水銀に分かれる
初代はこの二つの性質を生かして辰砂に魔術式を組み込み、パイナップル爆弾のような礼装に仕立て上げた
まず辰砂に含まれる結晶部分が魔力によって炸裂、そして含蓄する魔力を以て水銀を強化し、それを細く鋭い針状に整形して爆発の推力と共に打ち出すというもの
無論、爆発に巻き込まれれば無事では済まないが、中でも厄介なのがこの水銀による針の雨である
一つ一つが小さく致死性こそ少ないものの、当たり所が悪ければ後遺症(失明など)にも繋がり、十分な防御をしていなければ相当な手傷を負うだろう
余談だが辰砂は賢者と石としても知られており、一部の魔術師はこの鉱物を触媒にして錬金術を行っているらしい
【目的】
歪んだ血族の清算