Microsoft ( NASDAQ:MSFT ) の携帯メディアプレーヤー『Zune』は、まだベータテストの段階にさえ至っていないが、すでに否定的な評価を下したアナリストがいる。予想されるハードウェア面の内容が目新しくないという。
技術調査会社 AmericanTechnologyResearch (ATR) は8月30日、調査レポートの中で Zune はまったくの「期待はずれ」で、「大げさな宣伝の割に、今ひとつ」という、Microsoft による典型的な事例の1つに終わる可能性があると述べた。
ATR のアナリスト Shaw Wu 氏は株式投資家向けの書面で、Microsoft は「一から起こした完全に新しい設計とほのめかしていたが、われわれの分析では、Zune は基本的に、東芝の『gigabeat』に手を加えただけの製品のようだと分かった。その gigabeat 自体、大した成功を収めていない」と述べている。
先ごろ東芝は、「Toshiba 1089」という機器の認定を米連邦通信委員会 (FCC) から 取得 した。周辺材料から、この機器こそ Zune プレーヤーと見る向きが多い。
Wu 氏は Zune の (Toshiba 1089 の) クリックホイールもどきに、がっかりしたという。クリックホイールに見えるその部分は、「スクロールもしなければ、感圧機構も持たないため、特に多数の音楽や映像、写真のライブラリを持つユーザーにとって、操作性が悪い」と同氏は語る。
東芝 gigabeat の操作形式は、『iPod』の特徴といえるタッチ式ホイールの回転操作ではなく、上下左右方向の操作系となっている。
AppleComputer の広範な特許群に抵触することなく、タッチ式のホイールを模倣するのは困難かもしれない、というのが Wu 氏の見解だ。
Wu 氏にコメントを求めたが、回答は得られなかった。また Microsoft も、予想通りコメントを拒んだ。Microsoft の戦略や製品の分析を行なっている独立系調査会社 DirectionsonMicrosoft のアナリスト Matt Rosoff 氏は、Wu 氏の調査レポートに対し、即断過ぎるとの見方を示した。Zune の全体的なインターフェースから判断すべきという。
「gigabeat は、ポータブルの『Windows Media Center』機器だ。Microsoft はまだ多くを明らかにしていないものの、私は同社が Zune のユーザーインターフェースを全面的に手直し中だと考えている」と Rosoff 氏は述べ、同じ Windows プラットフォームでもユーザー体験は異なるだろうと語った。
Rosoff 氏の意見では、ソフトウェアが差異化の決め手となり、ハードウェアはそれほど重要ではないという。
(2006.9.3/japan.internet.com)
最終更新:2006年09月03日 05:27