10年1月
●ミナンダ移籍―地元には批判の声も
FCデフォルトは先日、ミゲル・ミナンダ(37)のセリエA・FCナポリへの移籍を発表した。移籍金はおよそ120万ユーロ、年俸は推定100万ユーロ。
99年にFCデフォルトへ加入。かつてはルイコスタとポルトガル代表の司令塔を争った男も、97年の靭帯断裂の大怪我以来輝きを失っていた。しかし、デフォルト加入以降は復調し、デフォルトの攻撃のタクトを担い続けた。近年はスタミナの低下からスタメン落ちや途中交代も多かったが、ファンはミナンダの美しいスルーパスに酔いしれ続けた。
チームを10年以上支えた司令塔ミナンダも、若返りを推進するチームの意向には逆らえなかった。1月半ばに、ナポリへの移籍が決まった。
この移籍を受け、地元では一部批判の声も上がっている。本人は「私を求めたチームがいたので、移籍をしただけのこと。ただデフォルトには感謝している」と相変わらずダンマリだった。37歳でのセリエAへの挑戦。ミナンダの挑戦はまだまだ続く。
●ハムスン売却へ
クラブ・ブルージュは先日、元ノルウェーU-21代表スティグ・グンナル・ハムスン(25)を獲得した。移籍金は300万ユーロ、年俸は推定80万ユーロ。
新シーズン、エースとして期待されたもののなかなか得点できず、11月には全治4ヶ月の怪我を負い、リハビリに励んでいた。チームとしては残留させる可能性もあったが、想定以上の高評価と本人の意向により移籍が決定した。
ハムスンは「まずは怪我を治して、新しい環境に慣れていきたい。デフォルトで生まれ育ったので愛着はある。成長したらまたいつかデフォルトに帰って来たい」と語った。
●新戦力としてウェリントン、フセイノヴィッチを獲得!
FCデフォルトは1月4週、ブラジル人FWウェリントン(21)を蘭1部エールディビジ、FCトゥエンテから、ボスニアヘルツェゴビナ代表MFサイード・フセイノヴィッチ(21)を独1部ブンデスリーガ、ブレーメンからそれぞれ獲得した。移籍金は不明。年俸はウェリントンが80万ユーロ、フセイノヴィッチが75万ユーロ。
ウェリントンはFCトゥエンテでスイス代表のエースFWエヌクフォの陰に隠れ出番が限られており、移籍を熱望していた。スピード・パワーを兼ね備えたFWであり、また何より21歳という年齢がデフォルトのフロントの意向とマッチした。新しい得点源として期待がかかる。
フセイノヴィッチはボスニアヘルツェゴビナ代表にも選ばれている21歳の新星。ビッグクラブのブレーメンでは厚い戦力層に阻まれ試合出場の機会がほとんどなかったが、デフォルトでは移籍したミナンダに代わる新司令塔としての期待がかかる。
以下2人のコメント。
ウェリントン「D2だけれどオランダよりもレベルは高いと思う。得点王になれるように頑張るよ」
フセイノヴィッチ「チームのビジョンを会長から聞いて移籍を決意しました。1部昇格に貢献して、来年はプレミアリーグで上位に食い込みたい」
●ユース組の実力はいかに?
トップチームに昇格したオスカル(19)とロジャー・クイエストラ(18)。2人の実力はいかなるものなのか。
オスカルはスペイン生まれの19歳。バルセロナに生まれ、エスパニョールのジュニアユースで活躍していたところをFCデフォルトのユースチームが引き抜いた。複数ポジションをこなせるレフティーで、プレースキックの精度にも定評がある。
ロジャー・クイエストラはオランダ人だが、地元デフォルトで生まれ育った。幼い頃からデフォルトのサポーターで、中でもチェルニーリ(現ヘッドコーチ)の大ファンだったそうだ。そのチェルニーリ同様にフィジカルとスタミナを生かした激しい守備と、精度の高いパスが持ち味のボランチだ。
どちらも若返りを目指すデフォルトにうってつけの人材であることは間違いないだろう。今後の2人の活躍に期待がかかる。
●フォーメーションはどうなる?
新戦力を迎え、新しいフォーメーションはどうなるのか。
ウェリントン グティエレス
オスカル フセイノヴィッチ
ドド ファンデンベルフ
ラスキン エルムバルキ
ヤリッチ ヴァレニ
イヴァロフ
ユースから昇格のオスカルはすでに練習でも目立った動きを見せておりスタメン起用が濃厚。ボランチには「便利屋」のファンデンベルフを起用か。
いずれにせよフォルネンダー監督は開幕時より「調子のよい選手を起用する」と明言しているだけに、スタメンで固定されるプレーヤーは少なくなりそうだ。
最終更新:2009年11月17日 08:15