【時期】部活の話が出た後くらい
【状況】部活の見学をしに行く途中
部活に入る気が無くても、とりあえず見学くらいしてみたら?と言われ
なんとなく部活を見て回ることにしてみる主人公。
以下●=場面
●空手部の道場前にて
【俺】「空手部か…。やけに静かだが、活動してるのか?」
俺は興味本位で中をのぞいてみることにした。
※主人公、中に入る。
●道場
中に入ると、無数の丸太が円を描くように置かれ、
その中心に道着を来た少女が、目を閉じて一人立っている。
集中しているのだろうか。
しばらく静寂が流れ、あたりの空気が緊張してきたのを感じた。
少女の集中力が極限まで高まり、空間を張り詰めさせ、
今にも破裂しそうなくらいに外部へ影響を与えてる。
圧倒的な威圧感。足がすくみ、近くにいる者に恐怖を感じさせる程だ。
そして、ゆっくりと目を開け、目の前の丸太を見つめ構えた。
【みやこ】「むそうあらしゅひゃくれっぱ!!!」
足に溜めた力で丸太に向かって跳躍する!
目の前の丸太に一撃!木っ端微塵に粉砕される!
そして、次の丸太に向かって跳躍!
目にも留まらぬ速さで、次々と丸太が粉砕されていく。
荒々しくも正確に的を捉える繊細さが、俺を魅了する。
これぞ、一撃の美学か!
少女の荒業に見惚れてしまったのが命取りだった。
【みやこ】「あっ、あかん!」
最後の丸太が粉砕されず、俺のほうへ飛ばされてきた。
気がついたころには、丸太が俺を直撃していた。
痛みも何も感じなかったが、少女の道着からチラリと覗かせた胸の印象が頭に焼きついた。
【俺】(あなたのオッパイ…【計り知れない強さ】です…)
【みやこ】「にゃあ!またやってもうた!どないしよぅ!?
君っ、しっかりせえ!死んだらあかん!死んだらあかんでぇ!」
薄れいく意識の中、彼女に抱きかかえられたのか、
顔の辺りが暖かくやわらかい感触で包まれた。
幸せだった…。
【みやこ】「なんかニヤけとる!頭打ったんやぁ!どないしよぅ!
せや、保健室や!今つれてってやるからな!気をしっかりもちぃ!?」
もう少しこの感触味わいたかったが、もう終わりのようだ…。
俺の意識は闇に包まれた。
※保健室に連れて行かれる。
●保健室
【俺】(ぬぅ…、頭が痛い。何も見えん…。俺は一体?
そうだ…、丸太が直撃してオッパイが…。オッパイ…?)
【俺】「オッパイ!」
俺は勢いよく体を起こして、あたりを見回した。
保健室のベッドの上だった。
そして、脇には道着の少女が座って、今にも泣き出しそうな顔をして俺の顔を見つめていた。
【みやこ】「あぁ…、やっぱり頭打ったんやぁ…。」
【保健の先生】「大丈夫よ、武僧さん。
起きるなり、オッパイだなんて叫ぶくらい元気なら。」
保健の先生が俺を見る。
【保健の先生】「頭がおかしいのは元からよね?」
【俺】「元から…。」
少女を見ると不安で胸が張り裂けそうなのだろう、目をうるうるさせて俺を見つめている。
なんとなく罪悪感に駆られる。ここは不本意だが同意しておくとしよう。
【俺】「ええ、元からです。元から頭がおかしいので問題ありません。」
【みやこ】「ほんまに大丈夫なん…?」
【保健の先生】「本人も大丈夫って言ってるのだから大丈夫よ。
武僧さんも、無茶な修行して疲れているのだから早く帰りなさい。
それに、もうこんな時間よ?」
【みやこ】「にゃ!?夏のソナタがはじまっちゃう!
君、ほんまに堪忍な!ほな、またね!」
と言い残すと椅子を倒しながらも彼女は走り去ってしまった。
※この時点でお互いの自己紹介は無し。次の機会へ
【保健の先生】「さあ、あなたももう大丈夫でしょ?
さっさと帰りなさい。」
そう言われて俺は保健室を追い出されてしまった。
最終更新:2007年02月24日 20:02