ましろ「教室では大変そうだったね」
遊佐「まあな。まあほっときゃ収まるって」
聖「……」
杏「うん」
ましろ「でも驚いちゃった、遊佐君と杏ちゃんが付き合ってるなんて」
遊佐「そうか?」
ましろ「でも、いつも一緒だったし、そうでもないか」
遊佐「む、やっぱりそう見えた?」
ましろ「そうだよ、だってお昼ご飯一緒に食べるなんてあんまりないよ」
遊佐「確かにな……」
周りからはやっぱそう見えてたのか。
ましろ「それにしても、今日はやけに宿題おおいよねー」
遊佐「……え?」
ましろ「えって、あー、そっか。寝てたから知らないんだ」
遊佐「まじか……。どんなのが出た?」
ましろ「教科書のね、えっと」
カバンからましろが教科書を取り出す
ましろ「ここからね……ここと、ここと」
遊佐「ほう、なるほど、って教科書もって帰ってない……」
うわー、取りに戻るしかないか。
遊佐「悪い、取りに行って来る!」
幸いまだ学校からはそんなに歩いていない。俺は駆け出した
ましろ「ねえ、杏ちゃん」
杏「何?」
ましろ「遊佐君、とってもいい人だね」
杏「そうね」
ましろ「ふふふ」
聖「……」
杏「えっ」
その時トラックが突っ込んできた!
きききーっ!!!
聖「あ……!」
トラックはぼーっとしてすこし前を行っていた聖に向かっていった
ましろ「きゃ、きゃぁああぁあ!?」
杏「お姉ちゃん!!」
咄嗟に杏が飛び出して聖の体を押した。
聖「あ、杏!」
……………………
遊佐「何だあの人だかり」
多数の生徒が集まってる。なんだか胸騒ぎがした。
遊佐「あの、どうかしたんですか!?」
生徒「さ、さっきトラックが突っ込んできてうちの女生徒を引いたらしい」
遊佐「!!」
遊佐「す、すいません! どいてください! くっ、どけって!!」
一番前に出てみた光景、
ましろが赤く染まったコンクリートの上の女生徒に呼びかけている
聖がその女生徒の横で泣きながら呼びかけている
その女生徒は
遊佐「あ、杏! ど、どういうことだよ!」
俺は駆け寄る。
遊佐「杏、杏! 大丈夫か!」
手に温かい感触。
遊佐「だ、誰か救急車呼んでるのか!?」
遊佐「おい! 誰か! ……!」
……………………
遊佐「…………」
ましろ「…………」
暗い廊下に赤いランプが照っている。
月島の父とましろと俺も赤く染まっている
―手術中―
ましろ「私、聖さんの様子見てきます……」
遊佐「…………」
月島父「ああ」
…………
遊佐「…………」
―虚無感―
―浮遊感―
頭がぐるぐる回る
ここに居る俺
俺はここに居るはず
でも、はっきりしない意識
赤いランプが消えた。
遊佐「……!」
運ばれていく杏が出てきた
月島父「娘の容態は?」
医者「とりあえず、乗り切りました。が……」
俺はここに居ていいのだろうか……?
月島父「が?」
医者「いえ、ここからはご家族の方だけに話しましょう」
遊佐「お願いします! 俺にも聞かせてください……。俺のせいで、俺のせいで!」
月島父「そうしてやってくれ。杏には君が必要なようだ。私達ではあの子を救うのは無理なようだから」
…………
医者「では、あちらの部屋で」
月島父「わかりました。妻を呼んできます」
あの言葉は、どういう意味だったのだろう
最終更新:2007年01月16日 21:47