7/25(火)
疲れていたのだろう。家に帰ってきたとこまでは覚えてるが
気付くとベットの上で寝ていた。しかも制服のまま
遊佐「学校行く気分じゃないんだけどな」
俺は惰性でそのまま鞄を取って家を出た。

ましろ「おはよう」
遊佐「ああ、おはよ」
今日はましろと二人だ。
遊佐「ちゃんと眠れたか?」
ましろ「うん」
よく考えたらご飯もろくに食べてなかった。
遊佐「悪い朝飯買うからコンビニ寄らせてくれ」
ましろ「わかった」
コンビニに入ると涼しさを感じる。
遊佐「パンでいいか」
適当にパンを掴む。
遊佐「あ」
あんパンが目に入った。
掴んだパンを置いてあんパンを手にする。
ましろ「あ!」
ましろの携帯が鳴っている。
ましろ「病院の公衆電話からだ」
ましろ「はい。えっ!」
俺はどうしたのか気がかりじゃなかった
ましろ「杏ちゃん目を覚ましたって!」
遊佐「何、今すぐ行こう!」
ましろ「う、うん!」
学校なんて今は知ったこっちゃ無い!
あんパンを一つ買って俺たちは病院に走り出した。

遊佐「あ、あの。月島杏さんの病室はどこでしょうか?」
ナースステーションで尋ねる。
看護師「あ、月島杏さんね。ちょっと待ってもらえる?」
看護師は奥に消えていった。
おかしい、何かおかしい。病室ならすぐわかってもいいはずだ。面会謝絶か……?
俺とましろは暫くの間座って待っていた。
看護師「お待たせ。今、聞いてみたけどご家族以外は面会謝絶らしいわ」
ましろ「そうですか……」
看護師「それより、あなた達。学校はいいの?」
遊佐「あ、そうですね……」
看護師「友達思いなのはいいけど、今は会えないんだし……学校に行ってきたら?」
ましろ「遊佐君……」
……今はそうする方がいいか。
遊佐「わかりました。ましろ、学校の電話番号わかる?」
ましろ「生徒手帳に書いてあるはずだよ。えーっと」
遊佐「あ、そっか」
生徒手帳……どこやったけ
ましろ「あったよ」
遊佐「ありがと。連絡は俺がするから」
ましろ「うん、お願い……」
事情を学校に話しておいた。流石に騒ぎになる事はないが欠席の連絡もない状態で居なければ不審だろう。
学校側もそんなに叱ることはなかった。俺はいいにしてもましろを不安がらせる訳にはいかない。

学校まで歩いていく。
遊佐「こりゃ、三限目から教室に入るか」
もうそろそろ二限目が始まる。今目立つのつらい
ましろ「そうだね」
遊佐「聖に会っておけばよかったかな」
ましろ「でもきっと杏ちゃんの所にいたとおもうよ」
遊佐「それもそうか」
朝買ったあんパンを取り出す。
遊佐「食べとくか……」
空腹も限界だった。
遊佐「ましろも食べる?」
ましろ「うん、もらっとく」
半分に分ける
ましろ「ありがと」
いつもはであるか無いような時間に歩いている。
空気がまったく違うものに感じられる。
ましろ「大丈夫だよね……」
遊佐「ああ、大丈夫さ。目を覚ましたんだから」
ましろ「早く会いたいね」
遊佐「そうだな」
俺が不安になってはいけない。分かってるけど、それでもやっぱり不安だ。

行く場所もないので下駄箱で待っている
学校の二限目の終わりを告げるチャイムが鳴り響く。
遊佐「よし、行くか」
ましろ「うん」
井草「ぁ…………」
早乙女「ん…………」
神契「…………」
中島「よう…………」
遊佐「ああ」
教室に着いても誰も咎めることはなかった。
最終更新:2007年02月19日 23:17