霞「あっちゃー、また早乙女先輩だ」
早乙女さんが昨日のように校門の所にいる。
遊佐「制服直した方がいいんじゃない?」
霞「しょうがないなぁ」
しょうがないのか……?
早乙女「ん?霞じゃないか。今日は大丈夫だな」
霞「もちろんですよ」
さっきまでは大丈夫じゃありませんでした。
早乙女「遊佐も遅刻しなかったようだな」
遊佐「二日連続はごめんだからね」
早乙女「いい心がけだ」
霞「それでは先輩方。失礼しまーす」
走り去っていく霞。
早乙女「それではまた教室でな」
遊佐「ああ」
遊佐「おはよう中島」
中島「うっす」
余裕があるといいな。
中島「な、今日も霞ちゃんは食堂なのかな」
遊佐「知らねえよ……」
分かるかそんなもん。それに霞だって友達づきあいあるだろうし。
中島「でもよ、いつもパン争奪戦には参加してるらしいし会えるかも」
遊佐「そういえばそんなこと言ってたな」
中島「だろ、だから今日も食堂行こうぜ」
遊佐「あのなぁ……。ま、いいけど」
動機が不純だと思うけど。
中島「うっし!」
中島「よーし、行こうぜ遊佐」
遊佐「はいはい」
ま、どの道食堂行かないと食べるもの無いんだけどね。
中島「今日は何食おうかなぁ」
遊佐「安いうどんにしとけ」
……
中島「でもうどんじゃ足りないんだよ」
遊佐「大盛りがあっただろ」
中島「んーそうするかな」
渡り廊下を歩いていると。
たたたたたたたた!
横を走り去っていく人が。
遊佐「霞ちゃんじゃないか」
急ブレーキをかける霞
霞「あ、先輩。ちょっと私パン買って来るから! 待っててね!」
また走って去っていってしまった。
待っててってことは一緒に食べるつもりなのか。
それにしてもまた前がはだけかけてたぞ。
中島「今日も弁当持ってたみたいだけど」
遊佐「ああ。パンも食べるとは思えないよな」
あの細い体ではなぁ。
中島「ま、俺たちも何か買おうぜ。待っててって言われたしな」
遊佐「はいはい」
うどんじゃ何かと交換しにくいしな。何気に霞の弁当を狙っているので交換しやすいものが良い。
かといって昨日食べたAと中島のB(バカ)では芸が無い。
遊佐「んじゃおれはCランチ」
中島「く、俺のうどん(大盛り)より120円も高いじゃないか」
遊佐「気にするな」
何とか目的のランチをゲットして席を確保して……
霞「遊佐先輩ー、こっちこっちー!」
うおい! 名前で呼ばないでくれ!
遊佐「名前で呼ぶのやめて欲しいな……」
霞「何で?」
中島「じゃあ中島先輩で呼んでいいよ」
霞「そんなことより揃ったし食べよ」
華麗にスルーする霞。やるじゃないか。
遊佐「んじゃ今日も向かい失礼するな」
中島「しくしく」
Bは泣いていた。
遊佐「泣くなB」
中島「俺はN(中島)だよ……」
霞「??」
遊佐「んじゃいただきますか」
霞「いただきます」
中島「以下略」
何を略したのかすらわかんねえよ。
かぱっと霞の弁当が開けられる
遊佐「今日も色とりどりでかわいらしい弁当だな」
やっぱ弁当箱も小さいしなぁ。パン必要ないだろう
霞「今日も交換する?」
遊佐「お、いいの?」
狙ってたけどね!
霞「うん」
遊佐「ほうほう。それじゃあな、そのハンバーグ半分で」
霞「んじゃ私はね……からあげ頂戴」
中島「……」
どうやらうどんでは交換してもらえそうに無いことに気付いたらしい。南無。
中島「はめやがったな……」
はめたつもりはない。
遊佐「へ、馬鹿め」
中島「く、くそう。半分よこせ」
無視する。
遊佐「うん、ハンバークおいしいなぁ」
霞「昨日の晩御飯の残りだけどね」
遊佐「これも霞ちゃんが作ったの?」
霞「そだよ」
と、いうことは晩飯もか……?
最終更新:2007年01月24日 15:16