この前に2,3回、りゅーさん&蜜柑とのほのぼのイベント。
その後、りゅーさんルートに入ります。
主人公と蜜柑が学園で遊んでいたら――



【弓削】「あー、遊佐先輩!」

【遊佐】「お、弓削。何そんなにアワアワしてるんだ?」

【弓削】「あ、アワアワってなんですか~!」
【弓削】「私の事はいいんです、それよりこの子はどうしちゃったんですか!?」
【弓削】「ダメですよ、学園内に……」


弓削の視線が蜜柑に向けられる。
と、蜜柑は俺の背中に隠れる。相変わらず人見知りだなあ。


【遊佐】「すまん、すまん。勘弁してくれよ」
【遊佐】「りゅーさんの妹なんだよ、ホラ、蜜柑。挨拶だ」

【弓削】「あ、村崎先輩の?」

【蜜柑】「う~」


ちょいと背中を押して弓削の前に出そうとするが、また俺の背中にしがみついてしまった。
ふぅ、やれやれ。


【遊佐】「ほら、蜜柑。挨拶だ」
【遊佐】「ねーちゃんにも言われてるだろ? 挨拶しないとな」

【蜜柑】「……こ、こんにちは……」


小さな声でつぶやくと、また、俺の背中にしがみついてしまった。
ま、徐々に直していかないとなあ。これは。


【弓削】「あは、偉いね。うん、こんにちは!」
【弓削】「私は梨香だよ、よろしくね」

【遊佐】「よし、偉いぞ蜜柑」


わしゃわしゃと蜜柑の頭をなでてやった。


【蜜柑】「ゆざ~」


蜜柑は目を細めて気持ちよさそうにしている。
最近のお気に入りっぽい、これ。


【弓削】「あ、そっか。村崎先輩の試合を見に行くんだね」
【弓削】「先輩の高飛び、かっこいいですもんね!」

【遊佐】「え、試合?」


りゅーさんからはそんな話は聞いていない。
蜜柑を見ると『ぷるぷる』と顔を横に――


【遊佐】「急に練習試合でも決まったのか?」

【弓削】「え、先輩知っていたんじゃないのですか?」
【弓削】「詳細まではわかりませんが、試合はすると思いますよ」
【弓削】「先ほど、ダボイ学園の男性生徒さんが数人お見えになられて」
【弓削】「村崎先輩のポールとかを運んでらっしゃいましたから」

【遊佐】「道具を?」

【弓削】「はい、ダボイ学園の方で行われるんじゃないでしょうか」


そっか、試合かあ。
またりゅーさんのジャンプする勇姿がみれるのか~!
こりゃ応援に行かないとな!


【弓削】「では私は生徒会の業務があるので」
【弓削】「失礼します、遊佐先輩」


弓削が髪の毛を振り乱しながら走っていった。
う~ん、なんであんなにアワアワしてるんだろうな、弓削って。


【遊佐】「にしても、りゅーさん試合か」
【遊佐】「蜜柑、見に行くだろ?」

【蜜柑】「……聞いてない」

【遊佐】「え、試合の事か?」


コクンと、蜜柑がうなずいた。


【蜜柑】「おねーちゃん、試合には必ず呼んでくれる」

【遊佐】「急に決まったんじゃないか?」
【遊佐】「運動部の試合の取り決め方とかって、よくわからんけど」

【蜜柑】「ゲイボルグ」
【蜜柑】「それにおねーちゃん。ゲイボルグには誰も触らせない」

【遊佐】「ゲイボルグ……ああ、棒高跳びのポールの事か」

【蜜柑】「ゆざ、なんかへん……」


蜜柑がなんとなく泣きそうな感じで。
きゅっと、俺の制服のズボンの握り締めた。


【遊佐】「確かに、なーんかひっかかるような?」


よく考えてみたら、
他校の生徒が、ライバル校選手の道具なんて運ぶか?


【蜜柑】「ゆざ~」



選択肢:
1:「ダボイ学園に向かう」
2:「夕暮れに近づいてきたので帰宅する」



【遊佐】「よし、じゃダボイに行ってみるか」


ちょっと気になるしなあ。
本当に試合が始まるんだったら、そのまま見ていけばいいし。


【蜜柑】「ゆざ~!」


みかんが俺の背中に抱きついた。
最終更新:2007年04月03日 11:39