バリケード班を選んだ場合
村崎龍子ルート 既に一度以上あっていてもいなくてもおk
●グラウンド野球部活動場所
指定された場所には、我が傭兵部隊の他にも数人の生徒が集まっていた。
長い髪をポニーテールにまとめ、優雅に揺らしながらテキパキと指示をしている女生徒がいた。
その女生徒は陸上部のジャージを着ていて、腕には生徒会補佐と書かれた腕章をしている。
脇にはクリップボードを抱えていた。
【???】「今年のバリスタは、本館前グラウンドだけではなく、
こちらの野球部のグラウンドも使用する事になった。
本館前とこちらを繋ぐ場所にもネットを張り、バリケードを作ってもらう事になる。
少々手間だがよろしくたのむ!」
ポニーテールの女生徒がそう指示すると、元から集まっていた生徒達は猛々しく雄叫びをあげ、
ポールやネットを担ぎ上げて、各々指定された箇所へ意気揚揚と向かっていった。
【中島】「野球部の奴らは相変わらずだな」
【俺】「あれ、野球部か」
【中島】「ああ。陸上部のマドンナ……、いや、運動部のマドンナとでもいえば良いか。
村崎龍子嬢の一声あれば、どんな仕事でも請け負うだろうよ」
その運動部のマドンナはこちらに気付き、優雅によってきた。
【村崎】「しのぶから連絡があった傭兵部隊というのは君達の事か?」
【俺】「そのようです」
村崎先輩は一度「ふむ」と頷いた後、クリップボードと睨めっこをした。
【村崎】「では、本館側のバリケード作成を依頼させて頂こう。
本館前玄関から、今野球部が作業している場所までを右回りで組み立てていって欲しい。
かなりの重労働だが、よろしくたのむ」
我々傭兵部隊は「サー!イエッサー!」と軍人顔負けの敬礼をすると、
村崎先輩は目を丸くして固まった。
そして、俺と中島を除いた傭兵部隊は歌を歌いながら資材を足軽に運び出した。
【村崎】「なっ……、なんだったんだ?」
【俺】「数分前から流行ったらしいです」
【村崎】「そ、そうか。アレが今の流行なのか。流行にはついていけんな……」
【俺】「いえ……、付いて行かなくて良いです」
村崎先輩は困惑した表情を浮かべ、う~んと唸っている。
【中島】「俺達も行こうぜ」
【俺】「ああ」
俺達もさっさと作業をしに向かおうとすると、村崎先輩が「ま、待て!」と制止した。
何事かと振り向くと、恥ずかしそうに敬礼をしていた。
【俺&中島】「………………」
なぜかとても可哀相な気持ちになった俺達は、力いっぱいの敬礼を返してあげると、
村崎先輩はとても満足そうな顔になり、力強く頷いた。
……先を急ごう。
最終更新:2008年11月23日 04:53