385話

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*第385話:際会、そして分析 海港都市カナーン。浮遊大陸一の貿易都市であり、広く、複雑な造りをしている。 この町の周辺は見通しのよい平原であり、隠れ場所としてはここが一番といえよう。 町は確かに人が集まってくるとはいえ、水路に離れ島、大きな屋敷、裏手には森と、隠れる場所には困らない。 ピエールは回復に専念しようと町の奥にある森に向かって進み出したが…やはりそううまくいくはずもない。 レーダーを見ると反応があった。 その方向には… 「お前…」 今朝、旅の扉の前で戦った男、ザックスがいた。 (マズイな…) この会場へ来て、まだ会ったことのない相手なら、交渉の余地はあるかもしれない。 が、ピエールとザックスとは今朝戦ったばかりである。 少し前にザックスの仲間を二人殺しているのだ、見逃してくれるとは思えない。 さらに、ピエールは直前に戦闘をしており―ベホマで気休め程度の回復は行ったとはいえ―かなり消耗している。 しかも、先ほどの技の効力か、体が上手く動かないのだ。 一方で、ザックスはどう見てもピエールより健康である。 砂漠では地の利はピエールの側にあった。だが、カナーンの町は石畳で舗装されている。 イオナズンでも使わない限り、砂を巻き上げることなどできない。 しかもザックスは先にこの町に来ていたのだ、いくぶん町の形を把握しているだろう。 町の中を逃げても回り込まれる可能性は高い。 町の外はどうかというと、直前に戦闘をしたばかり。 追手が来る可能性が大いにある。そうなれば、挟み撃ちとなってしまう。 しかも、この町の周辺に、いくつかの人影を確認できた。 その中に、夜に仕留め損ねた銀髪の男と、黒装束の男の仲間だった女の姿が含まれていたのだ。 状況は圧倒的に不利。 ピエールの方が勝っているのは手数の多さだ。 相手は他に4人と行動していて、さらにその中では一番の実力者だった。 この場合、強力で、使いやすいアイテムは他の弱い仲間に持たせるのが普通だろう。 ならば、相手が取れる手段はそれほど多くはないはず。 一方で自分は、武器をいくつも失ったとはいえ、ある意味それ以上の効果を持つサポート用のアイテムを持っている。 上手く使えば、倒すことも不可能ではないはずだ。 だが、接近戦に持ち込まれれば不利になる。遠距離からできるだけ弱らせなければならない。 長期戦になれば競り負ける。さらに追手が来るかもしれない。 アイテムは惜しめない。何を使い、どう行動するのが最善の策か。 一方で、ザックスもピエールの戦闘力を分析していた。 彼には、単騎で自分たち5人組と互角に渡り合った実績がある。 純粋な剣の実力は自分の方がわずかに上か。だが、それをカバーする精神力に大胆さ。 相手は明らかに消耗しているが、考え無しに攻めて勝てる相手ではない。 さらに、相手は前の時点で飛び道具を持っていた。 自分は仲間のサポートが得られず、接近戦に持ち込むしかない。 だが、相手がそう簡単にこちらの思惑に乗ってくれるはずもない。 どう攻め込むべきか。いつ攻めるべきか。 両者は慎重に相手の出方をうかがう。 噴水をバックに、まさに戦いが始まろうとしていた。 【ザックス(HP9/10程度、ちょっと憂鬱)  所持品:バスターソード スネークソード 毛布  第一行動方針:ピエールを倒す 最終行動方針:ゲームの脱出】 【ピエール(HP3/10程度) (MP1/3程度) (感情封印)(弱いかなしばり状態)  所持品:魔封じの杖、ダガー、死者の指輪、魔法の玉、毛布、対人レーダー、オートボウガン  ひきよせの杖[5]、とびつきの杖[5]、ようじゅつしの杖[5]  第一行動方針:この場を切り抜ける 基本行動方針:リュカ以外の参加者を倒す 【現在位置:カナーンの町、サリーナ宅裏】

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