第381話:空回り達の午後
「
ドーガさん、出口だよ!」
「そうじゃな…」
薄暗い洞窟から陽光の下へと飛び出す。
光を照り返してキラキラと輝く穏やかな水面がまぶしい。
ようやく仰いだ普段より近い青空では既に日が中天を過ぎていた。
フィンとドーガにとって不運だったのは飛ばされた先が洞窟の奥だったことである。
封印の洞窟、この地方で最大のダンジョン。
いかにドーガに浮遊大陸の知識があろうとも洞窟の細部まで知り得てはいない。
その結果脱出にこれほどの時間がかかってしまった。
それでも隠し通路やスイッチの様式を理解しているドーガがいなければ
いまだ洞窟の奥をさまよっていただろう。
とにかく、失ってしまった時間は大きい。
それぞれの思惑、不安を胸にしまい込んで二人は次なる障害、湖へと向かった。
(
アイラ、
フライヤ…まだ無事でいてくれるかな)
(
ギルダーがさらなる罪を重ねておらねばよいが…
ところであの島は? この湖に島なんぞなかったはずじゃが)
【フィン 所持品:陸奥守 魔石ミドガルズオルム(召還不可)
第一行動方針:湖を渡る 基本行動方針:仲間を探す】
【ドーガ(軽傷) 所持品:マダレムジエン、ボムのたましい
第一行動方針:湖を渡る 第二行動方針:フィンの仲間とギルダーを探す
第三行動方針:ギルダーを止める】
【現在位置:封印の洞窟前】
最終更新:2008年02月15日 01:16