*海色に溶けても ◆7ajsW0xJOg ――――ざん、ざざん。 遠く、聞こえる。 ――――ざん、ざざん、ざん。 寄せては返す水の音。 通り抜ける潮の匂い、踏みしめる砂の柔らかさ。 細めた目に染み込むような、強い、鋭い、日差し。 ――――ざん、ざん、ざぁ。 遠い波の音に紛れて。 隣を歩く誰かの声。 懐かしい、いつかの言葉。 ―――ー―……ゃん。 陽ざしよりもきっと、眩しくて、暖かい。 誰かの笑顔。 ―――――ぎ、ちゃん。 守りたいと思った。 一緒にいたいと願った。 いつまでも、何度でも、この場所に。 帰って、きたいと。 ――――帰ってきたら、伝えたいことが……。 遠く、聞こえていた。 寄せては返す波の音。 今はもう、何も聞こえない。 真っ暗な海に沈みながら、私は思い出す。 帰るべき場所。 私を、待っていてくれた誰かとの、いつかの風景。 ### 声が、聞こえた気がした。 どこまでも凪いだ海の中。 その底の底、敷かれた石の揺り籠の上、私は薄らと目を開ける。 こぽこぽと昇る空気の球を、ぼんやりと追うように。 青で満たされた景色を、視界いっぱいに吸い込んだ。 「……ぁぁ」 綺麗だなぁ。 なんて気の抜けた言葉がフワフワとした頭の中を漂って、 感嘆の息となって口から零れ、コポりと、水中を昇っていった。 見上げる遥か上方の海面から、僅かに降り注ぐ光のカーテン。 震えながら昇っていく碧いビー玉のような気泡。 隊列を組んで泳ぐ虹色の魚たちの群れ。 カラフルな手を振る鮮やかな海藻の草原。 降り積もる、雪のようなデトリタス。 ずっと憧れていた海の世界。 目の前に広がる景色はどこまでも澄んでいて、昔の私が願った通りに煌いて。 だから私は、きっと笑っていたんだと思う。 今の自分の状況を、分かっていながら、それでも。 閉ざされた海底で、海神様の、海にとけたカミサマの、生贄となった今でも。 『―――!』 無音の世界で、声がするならそれはきっと、私の心の中の声。 いつか聞いた、過去の声。 『―――みうなぁ!』 誰かが、私を呼ぶ、声。呼んでいた、声。 ついさっきまで呼んでいた、いや、それは今目覚めたばかりの私の、体感でしかなくて、 もしかすると遥か昔に、気の遠くなる程の、どうしようも無いほどの年月を隔て、耳に届く彼の叫び。 『―――みうなあああああ!!』 私を呼んだ。 呼んでくれた、誰かの声。 私の、大好きな人の、声。 『―――奪ってくれよ、俺の心を! そんで美海を助けてくれよ!』 今はもう聞こえない。 私の心の中にしか無い、光の声。 大好きだった。 守りたいと思った。 彼を、『彼の好き』を私は守りたかった。 だから、これでいいって、思った。 私は守る事が出来たのだから。 『彼の本当のすき』を。 だからきっと、思う事があるとすれば一つだけ。 「光は、ばかだなあ」 もう届かない声を、いつかの彼へ。 こんなにも私は、嬉しいのに。 私を呼ぶあなたの声が、私を思って悲しんでくれる声が、涙が溢れるほど、 辛くて、痛くて、なのに、嬉しいから。 私は、嬉しかったから。嬉しく、なれたんだから。 あなたを好きになって、良かった。 だから、心なんて無ければいい、なんて、言わないで、って。 ああ、あの人に伝えてあげたいな。 「それに海神様も、ばかだ」 そして私を包む白き繭。 全身を厚い“胞衣(えな)”で守るように捕える、海にとけたカミサマへ。 「人を好きになる心は―――」 ダメじゃない、って。 伝えて、あげたかったな。 海は今も凪いでいる。 美しさだけを、永遠に閉じ込めたまま。 とり返しがつかないほど隔絶した時間と、たくさんの溶けた想いだけを流れさせて。 光も、海神さまも、おじょし様の気持ちも。 海に漂う感情のすべてを、今の私なら分かる。 新たなおじょし様になった私の中を、過去現在、そして未来の感情が通過する。 だから、それが、きっと私の心のこり。 私の願い。 伝えたい、会いたい、小さい頃ずっと憧れていた海の中から、 ずっと待っていた陸の、あの日々。 あの、暖かな、場所へ、伝えたい。 「―――――ぃ」 声が、聞こえた。 「―――――かえりたい、なぁ」 それは私の声。 私の願い、私の、もう叶わない願望の――― 『―――――還り……たい……』 違う。 それだけじゃ、ない。 声が、聞こえた気がした。 私の声に共鳴するように、被さるように流れる声。 流れる、『今』の感情。 見上げる海中。 そこに、あった。 海流に乗って、目の前にひらりと届く、一枚の漂流物(トランプ)。 ひらひらと送り届けられたそれが、一瞬、 紅い華のような髪飾りに変わったように幻視して。 ぱらぱらと、散らすように降りる花びらへ。 私は、つい、反射的に手を伸ばす。 無意識に、私を守るエナすら突き破り、指先が触れて。 「かえり、たい」 掴んだ髪飾りから流れ込む蒼い焔。 ―――抜錨。 刹那、全身を走り抜けた鮮烈な感情が、私を深海から引き揚げた。 ### 「美海!」 隣から呼ばれる声で、私――潮留美海――は意識を浮上させた。 くわん、と一瞬酩酊、前後不覚に陥りつつも、深呼吸すればすぐに平衡感覚が戻ってくる。 ゆっくりと緩慢な動作で隣を伺えば、友人が少し眉間に皺を寄せた怪訝そうな表情でこっちを見ていた。 しまったなあ、と私もつい表情が強張るのを自覚する。 また、あの夢を観ていたらしい。 「ぼーっとしてたよ、どした?」 「あ、うん、ごめん……」 曇り空の下の通学路。 友人との帰り道。 その真っ最中、私は数十秒間くらい空を見上げたまま固まっていたらしい。 隣から怪訝な、いや心配そうな視線が突き刺さる。 「美海、最近ちょっと変だよ」 「ごめん、大丈夫……だから」 首を振って、歩を進める。 学校に通って、友達と帰って、眠って、次の日も同じ繰り返し。 私は何の疑問もなく、ずっと繰り返していた。 「じゃあ私、こっちだから」 「うん、また、ね」 親友と別れ、一人帰路につく。 もう一度、今度はハッキリとした意識で、曇り空を見上げてみた。 「ぬくみ……雪……」 頬に柔らかい感覚。 その意味を噛み締めるようにして、私は家路を急いでいた。 家が近づくにつれ、より意識が鮮明になる。 置かれた状況が頭の中に書きこまれていく。 玄関を開けて、靴を脱ぐ。 お母さんの声は聞こえない。 コートを脱いで、鞄を置いて、手を洗う。 弟の晃の声は聞こえない。 自室に向かって歩いて行く。 きっと夜が来て、どれだけ待っても、 お父さんの声は聞こえないだろう。 凪いだ海から届く潮の匂いすら、この場所では遠い。 ドアを閉めて、自分の部屋の隅で座り込む。 日が沈むまで、ずっと、そうしていると。 「目覚めたのですね」 声が、聞こえた気がした。 それは私の家族の誰でも無い、女の子の声だった。 「うん、本当は三日くらい前から、分かってた」 声だけの存在に、私は応える。 誰もいない、居なくなってしまった家の中で。 「もう、あなたの姿を見る事も、出来るんだよね?」 この世界における、唯一の同居人に。 「始まっちゃうん……だよね」 「はい、始まります。聖杯戦争が」 宣告と共に。 ぱらぱらと、砂が擦れるような音と共に、花びらみたいな欠片が集まる。 像を結んだそれは、女の子の形をして、私の隣に座っていた。 綺麗な人だ、と。 最初に思った事はそれだった。 年は私と同じくらいだろうか、セーラー服に紺色のパーカーを羽織った少女。 パーカーのフードで隠れた髪型は分からないけど、 そこからちらりと覗く紅い長髪、そして端正な顔立ちに一瞬、息が詰まる。 胸を締め付けられるような、苦しい気持ちになる。 何故かって、それは―― 「私は、睦月型2番艦」 寂しげに、優しげに、微笑む彼女のパラメーターが、私の目に少しずつ映し出される。 マスターである私には、サーヴァントである彼女の全てが知らされる。 彼女の名前、彼女の武器、彼女のクラス。 「如月と申します。おそばに置いてくださいね」 そしてほんの少しの、彼女の想い。 いつかどこかで、海にとけた、感情。 私のエナに触れて、合わさった気持ち。 戦う覚悟も、何もかも、 きっと私には足りなくて、だけど、 ただ一つ分かる事があった。 「私は、駆逐艦」 彼女はゆっくりと立ち上がる、ひらりとスカートが浮き上がり、 砂の擦れるような音が、何処か遠くで鳴った。 「貴女を乗せ、貴女を守る、一隻の船」 目指す場所へと送り届けるモノ。 「貴女の、サーヴァントです。マスター」 改めて名乗る彼女に、私は一言だけ、告げる。 「私、きっと弱いよ」 間違いなく、すぐに死んでしまうだろう弱小マスター。 貴女の願いを、きっと私は―― 「大丈夫」 けれど彼女は、儚く、強く微笑んで、言い切った。 「私は駆逐艦。 ここが海である限り、貴女を守り通します」 発せられた言葉の違和感につい、表情を強張らせてしまう。 海、海と言ったのだろうか、彼女は、このスノーフィールドの地を。 そのどこが果たして――― 「海よ」 彼女の、如月さんの身に纏うパーカーのフードが、落ちる。 瞬間、蒼白い光が、部屋を満たした。 そう、ここは、この世界は、 「ここは、月の海」 スノーフィールドである前に月の、電子の海の底にある。 ならば彼女の、駆逐艦の立つべき戦場に他ならず。 艦娘の、果たすべき役目とは、 「私は貴女を守る為に。――還すために来た」 フードから零れ、はらりと広がる長髪。 袖口から覗く、黒い痣。 私を見つめる真紅に染まった、片目の輝き。 そして、頭部には――― 「貴女の″帰還″。それこそが私の願い」 ゆっくりと、煌きながら霊体化していく彼女は、そのとき初めて自身のクラスを口にした。 「私の、アヴェンジャーとしての役割だから」 ### ――――ざん、ざざん。 未だ耳に残る残響を塞いで深く息を吸う。 美海を残したまま霊体化により部屋を出た如月は中庭で像を結び、 夜風にあたりながら星を見上げていた。 スノーフィールド、偽りの聖杯戦争。 波の音も、潮の臭いも、強い日差しも此処には無い。 そしてあの、眩しい笑顔も。 ――――如月ちゃん。 名前を呼ぶ声がする。 大切な人が居た。 ずっと一緒にいたかった。 笑っていて欲しかった。 大好きだった。 果たせなかった約束。 落ちていく海の底。 真っ黒に染まる視界。 塗り潰されていく、想いの全て。 「こんなになっても、まだ沈めない、なんてね」 如月が虚空に呟いた途端、全身に変化が訪れた。 袖口から覗いていた痣がじわじわと指先まで伸びていく。 ゆっくりと脱色していく髪と肌の色。 焔の灯る片目。 そして、頭部を飾る数本のツノ。 他でもない人類の敵、深海棲艦に近い姿に変じた肉体を自嘲しながら、 如月は此処に至るまでを想起していた。 轟沈の記憶。 深海と海上を廻る残酷な連鎖の真実。 そして、アイアンボトム・サウンドの決戦、その結末。 「でも、マスターが良い子で良かった」 行き場を失くし、海中を漂っていた如月の想いを、 彼女は、潮留美海は拾い上げてくれた。 その気持ちに報いたい。 大切な友達との別れは、もう、済ませたから。 ここから先はきっと、ただの我儘だ。 駆逐艦如月の、駆逐艦としての、役割に殉じたい。 覆せぬ運命を打倒する。 過酷を極める聖杯戦争において、 決して勝ち得ぬ彼女の、非力な潮留美海の″帰還″をもって達成する。 それが如月とっての、運命の軛への『復讐(アヴェンジ)』。 潮留美海の想いの正しさを、この閉ざされた深海から、彼女の陸へと送り届ける。 その為ならばいま一度、深海の底に沈もうと構わない。 喩えこの身、この想い、全て。 ―――海色に溶けても。 ### ―――旗を振ろうと思った。 外に消えた気配、如月さんの向かった方向を目で追って、 もうすっかり外が夜になっていることに気が付いた。 月の光が私の部屋を蒼白く照らし、まるで海の中にいるようだった。 いや、実際いま私は海の中にいる。今もまだ、私は海の底にいるんだ。 今までとの違いは、海神様のエナに守られていないってことだけ。 私を守ると言ってくれた如月さんの為に、何が出来るか、私はずっと考えていた。 これから始まる恐ろしい全てを、考えないようにしていた、だけかもしれないけど。 事実、私は弱い。 自分に戦争に参加して生き残れるような力があるとは思えないし、 人を殺せるかどうかなんて、考える事すら出来なかった。 だけど、あの人の、如月さんの気持ちを蔑ろには、したくなかった。 私の事を守ると言ってくれた人の為に、今の私の精一杯で、出来る事をしたいと思った。 今の私にできること。 今までの私に、できたこと。 ―――かえりたい。 また、声が聞こえた。 それは耳に残る過去の声、確かに、あの海の底で聴いた声。 ああ、そっか、そうだったっけ。 「あの人も、私と同じなんだ」 いつか、目に焼き付いた景色がある。 みんなを導く為に先頭に立つ、私の憧れた人の姿。 誰も迷わないようにと、旗を振った彼自身にも、必要だったように。 「如月さんも、帰らなきゃ、いけないんだ」 彼女が迷わないように、私はこの場所でもう一度。 旗を、振ろうと思う。 海に溶けた感情を。 私のエナに触れた彼女の想いを、彼女が語らない本当の気持ちを。 彼女がもう、二度と、見失わないように。 凪いだ海の底で、迷わないように。 私はここで、彼女の旗に。 「如月さん、帰ろう……一緒に」 ―――月に、なりたいと思った。 -------- 【出展】劇場版 艦これ 【CLASS】アヴェンジャー 【真名】如月〔オルタ〕 【属性】混沌・中庸 【ステータス】 筋力D+ 耐久C+ 敏捷B+ 魔力E+ 幸運E- 宝具C++ (深海棲艦化によるそれぞれのステータスへの影響有) 【クラス別スキル】 復讐者:C 艦娘、そして人類に対する深海棲艦としての属性。 深海にて蓄積された悲哀はやがて陸への憎悪となって浮き上がる。 故に彼女らは復讐者、敵意を集める黒化はその証左に他ならない。 如月は未だ艦娘としての自我を保っているので、低めのランクに留まっている。 忘却補正:A 彼女は決して忘れない。 喩え暗き深海に取り残されたまま、那由他の時が流れても。 ただ一人、帰るべき場所を想い続ける。 最期の時に願ったユメを、ずっとその胸に抱いたままで。 「如月のこと、忘れないでね」 自己回復(艤装):C 補給も改装も必要としない深海棲艦の特性。 復讐(もくてき)が果たされるまで艤装を生成し続け、弾数にも限りが無い。 如月は未だ艦娘としての特性を残しているのでこのランク。 より上位のランクを持つ深海棲艦であれば、随伴艦を生成する事すら可能となる。 【保有スキル】 艦娘:C-- 深海棲艦を倒すべく存在する、在りし日の艦艇の魂を持つ少女達の総称。 水上において全ステータスが上昇する。 また資材を消費することによって能力の底上げ、修復が可能となる。 この如月は艦娘と深海棲艦の中間存在であり、状況によってランクが著しく下がる。 深海棲艦:C++ 艦娘と対になる存在の総称。 突如として深海より来たり、人類に害為すモノ。 長らくその正体は謎とされていたが、近年■■■■■■であるとの情報が齎されている。 全人類及び艦娘に対して脅威となる火器、装甲を有し、その幽鬼の如き姿は絶えず変貌を続けている。 この如月は艦娘と深海棲艦の中間存在であり、状況によってランクが上昇する。 戦闘続行:A 名称通り戦闘を続行する為の能力。 決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。 「往生際の悪さ」あるいは「生還能力」と表現される。 自己改造:B 自身の肉体に別の肉体、艤装を付属・融合させる。 このスキルのランクが高くなればなるほど、正純の英雄からは遠ざかる。 【宝具】 『睦月型2番艦 駆逐棲姫・如月』 ランク:D+ 種別:対己宝具 レンジ:- 最大補足:- 睦月型2番艦如月そのものであり、主砲、副砲、魚雷、その他、 駆逐艦として現出可能な武装及び機能の全て。 深海棲艦(オルタ)化の影響により装備すべてに悪性のプラス補正が乗る。 それにより宝具の名称も、本来のモノから変化が見られる。 また艤装の一部には、史実での装備はあり得ないようなif火器も散見される。 『紅色沈む鉄底海峡(エコー・オブ・アイアンボトム・サウンド)』 ランク:C++ 種別:対軍宝具 レンジ:1~1000 最大補足:100 流れ出す紅い海。 鉄底海峡に住まう深海棲艦が共有する固有結界。 効果範囲内における敵対存在のステータスを下降させ、武装を腐食させる。 尚、成功判定は深海棲艦との属性親和性に左右され、効力は物理的、魔的な防御手段を貫通する。 如月自身はこの宝具との親和性が低いため、通常使用は不可能。 深海棲艦のランクを上げた状態でも完全展開は難しいとされる。 【weapon】 「12.7cm連装高角砲(深海仕様)」 「61cm三連装(酸素)魚雷」 その他宝具により装備可能な艤装等。 【人物背景】 睦月型駆逐艦2番艦の艦娘。 人類の敵である深海棲艦と戦うべく生み出された存在。 1番艦の睦月とは親友だった。 W島攻略戦において敵の攻撃を受け轟沈。 後に帰還するも、その身は深海棲艦へと変わろうとしていた。 本編終了後からの召喚。 サーヴァントとして通常時は劇中の艦娘と深海棲艦の中間の姿を取り、 スキル深海棲艦のランクを上げる事で見た目もそれに近い姿に切り替わる。 深海棲艦(オルタ)化の深度を上げるメリットとしてステータスの上方修正があるが、 同時に狂化と精神汚染のスキルを得、理性が薄まってしまうデメリットも存在する。 【サーヴァントとしての願い】 艦娘としての役割を果たす。マスターの帰還。 【基本戦術、運用法、方針】 元は非常に燃費の良い睦月型駆逐艦であり、魔力消費量が低く非力なマスターにも悪影響を与えずらい。 ただし総合的に言って火力のあるサーヴァントとは言い難く、運用には一工夫必要とされる。 駆逐艦の機動性と深海棲艦化の能力底上げ、そしてフィールドの優位性を駆使し、 如何に上手くたちまわるかが重要であると言えるだろう。 【マスター】 潮留美海@凪のあすから 【参加方法】 おじょし様として生贄となっていた水底で、流れてきたトランプに触れて参戦 【人物背景】 美濱中学校の2年生。 海に住む人と陸に住む人が共存する世界出身。 地上の人と海の人のハーフである美海はずっと海への憧れを抱いていた。 小学生の頃、自分を救ってくれた海の人間に恋をし、その後も様々な人達との交流を得て成長する。 本編二十五話終了後の参戦。 地上を襲うぬくみ雪の脅威を抑えるため、『向井戸まなか』の心を取り戻すために実行したおふねひきの際、 海神様の大渦に巻き込まれ、海底にて「おじょし様」として生贄にされていた。 【weapon】 なし 【能力・技能】 エナと呼ばれる海で暮らす人の身体全体を包む薄い膜状の皮膚。 海で暮らす人々の海中生活を可能にしている。長時間大気にさらされると壊死を起こし、ひどくなると致命傷となる。 陸の人間は持たないとされているが、美海は海の人と陸の人のハーフであり、自身の危機的状況に際してエナを得ている。 【令呪】 左手の甲。三つ重なった水の波紋。 【マスターとしての願い】 如月さんと一緒に帰る。 【方針】 生存重視 ------