*周防達哉&セイバー ◆gz9gLHsUlk 男の前には、二つの道があった。 心を通わせた友を救い、世界とそこに生きる人々を見殺しにする道。 世界と人々を救い、友を暗い闇に封じ永遠に決別する道。 どちらか一つを選べば、もう一つは捨てざるを得ない。 男は迷い、苦悩し、泣き叫んだ。 選べるものか。どちらか一つなど、決して選べるはずがない。 あまりにも重すぎる選択。誰にもその重責を分かち合うことなど出来はしない。 だが――だが。たった一人。 たった一人だけ、剣崎の背を押した者がいた。 迷う必要などないと。お前の選ぶべき答えは決まっているはずだと。 その想いを胸に秘め、決して口にすることなく――それでも必ず伝わると信じて。 自ら、命を差し出した。 友は、自らの命を捨てて、男に委ねた。 世界を守るために。 世界の片隅で生きる小さないのちを、守るために。 男に、世界を救ってくれと懇願した。 友の名は、相川始。 男の名は、[[剣崎一真]]。 彼が選んだ道は――世界を守るため、無二の友である相川始を、封印することだった。 ◆ 「お前は、誰だ……?」 セイバーのサーヴァントとして召喚された剣崎一真の前に、二人の少年がいた。 双子のように同じ顔、だが別の存在であると感覚でわかる。 一人は床に倒れ意識を失っているようだが、もう一人はその傍らに立ち、眠る少年をを見つめている。 「我は汝、汝は我……とは、いかぬようだ。姿形は人間であっても、君はもはや人ではない。私を映す鏡とはなれない」 少年の声は低く、セイバーをして底知れないと思わせる深みがあった。 セイバーはふと、己が剣に手を掛けていたことに気付く。 敵意を感じた訳ではなく、攻撃された訳でもない。 しかし、目の前にいるこの存在は、自身の知る人間という範疇から逸脱した存在であると、本能が叫んでいる。 「私はフィレモン……意識と無意識の狭間に住まう者」 「お前が、俺のマスターなのか?」 フィレモン、と名乗る仮面の少年に、セイバーはそう問いかける。 だが、問うた瞬間に違う、と確信していた。 こいつは違う。 外見こそ人間であっても、決して人間ではない。 サーヴァントであるセイバーが警戒している。となれば、自然と魔力が圧となって放たれ、平常な人間であれば悪寒や恐怖を感じてもおかしくはない。 だがフィレモンにそうした感情の波は感じられず、どころかまるで底の見えない海に沈むがごとく、平然と魔力圧を受け流していた。 と、フィレモンを注視するセイバーの視線が止まる。 少年の頬はついさっき殴られたのか痣になっていて、口の端から血が滲んでいる。 「ああ、これか。彼にね……当然の報いだと思っている」 フィレモンは気を失っている少年を目で示すと、指を鳴らした。 セイバーの瞳が瞬く。視界を遮ったのは、光り輝く黄金の蝶だった。 蝶はふわふわと舞い、少年の顔に止まる。やがて輝きを薄く弱め、少年の痣を覆い隠す黄金の仮面となった。 「問いに答えよう。と言っても、君はもう答えを得ているようだが。 お察しの通り、君のマスターは私ではなく、この少年だ。名を、周防達哉という。君には、彼を救ってやって欲しいのだ」 「周防、達哉。彼は何故お前と同じ顔をしている?」 「逆だ。私が彼の顔を真似ているのだ。私は……私と向かい合う者の心を映し出すが故に」 フィレモンは跪き、周防達哉の身体を抱え上げた。 力なく垂れ下がるその四肢からは意志の力は感じない。怪我をしているようにも見えないが、完全に意識を失っている。 達哉の頬には、濡れた跡があった。涙の跡。苦しげに歪められた眉。 彼は、慟哭の果てに崩折れたのだ。 「何があった。達哉……は、何に泣いているんだ?」 「すべてに。すべて、失ったが故に。彼はいま、境界の狭間にいる。 古き世界から逃れ、新たな世界へと漕ぎ出すその境界……その狭間に」 フィレモンは深く息を吐くと、達哉の辿って来た過去を語り出す――いや、映し出す。セイバーの霊核に直接刻み込む。 幼き日の過ち。自らを守るためにその思い出を封じ、やがて再会した仲間たちと共に、ペルソナという力を武器に悪魔との戦いに身を投じる。 長く、険しい戦いの果て――達哉を待っていたものは、敗北と喪失だった。 「彼らは敗北した。顔なき人の悪意に。もう一人の私ともいうべき存在に。 慕っていた女性を目前で奪われ、帰るべき場所さえも破壊された。 君にはわかるはずだ。バトルファイトの勝利者、霊長の頂点。人がその争いに敗れれば、どうなるのか」 「まさか……達哉の世界は……?」 セイバーの声は震えていた。想像してしまったからだ。 かつて彼がその手で阻止した世界の滅び。人類種の滅亡。地球文明の終焉。 それが、達哉の世界で起こったとすれば、涙も当然というもの。 この少年は、地獄を見て絶望し、それでもなお、ただ一人生き残ってしまったのだ。 「だが、一つだけ。滅びを回避する手段があった」 それは、忘却。 幼い達哉とその仲間たちが出会い、罪を犯した日。 その日こそが分岐点。達哉が生きてきた時間を構成する、最も古き時間に降ろされた錨。 その日を「なかったことにする」――達哉たちがその記憶を放棄することで、そこから先も「なかったことにする」。 結果、生まれたのはもう一つの世界。 達哉とその仲間たちが出会わないことで成立する、悪魔など存在しない、平和を謳歌する世界。 愛する人の死を、家族や友人との別れを、地球という星の滅びを受け入れられなかった少年たちは、フィレモンの提案を受け入れた。 新世界は達哉たちが記憶を捨てることで初めて確定する世界。 幼き日の出会い、時を経た再会、手を取り合い駆け抜けてきた戦いの日々。 彼らが育んできた絆も、思い出も、すべてを捨てて、ようやく世界を救うことができる。 「彼らはみな、記憶を捨てても再会できると信じた。必ずもう一度会える運命だと」 達哉に笑いかけ、感謝し、愛を伝えて、仲間たちは旅立った。必ずもう一度会おう、もう一度友達になろうと約束して。 最後に残った達哉は別れを告げたフィレモンに意地の拳を叩き付け、仲間たちの後を追って新世界へと足を踏み入れ―― 「……だが。彼は忘れられなかった。捨てることを拒んだ」 世界を渡る間際で、達哉の心は限界を超えた。 仲間たちの前では強いリーダーでいられた。強い自分でいられた。世界を守るために記憶を捨てることも決断できた。 しかし、一人になった瞬間。孤独を意識した瞬間。そんな決意は粉雪のように吹き散っていった。 駄目だ、忘れたくない、忘れられるものか…… みんな行かないでくれ、一人にしないでくれ…… 嫌だ、嫌だ……嫌だ――――――――――――――――! 剣崎は、血が滴るほどに強く拳を握り締めていた。 フィレモンが見せた達哉の過去。血を吐くような叫び。 達哉が犯した「罪」――これを、フィレモンとその同類は、「罪」と呼んだ。 「ふざけるな……」 セイバーの、剣崎一真という存在の魂の奥底から、業火のように湧き上がるものがある。 フィレモンへの怒り。悪意の化身への怒り。そして運命への怒り。 「これが罪だと? 友のことを忘れたくないと願う、その想いが罪だと? ……ふざけるなッ! お前は、お前たちは何様のつもりだ! 懸命に生きている人間を利用し、嘲笑い、弄んで! 何が……救ってやって欲しいだ! 達哉を追い詰めたのはお前たちだろう!」 「返す言葉もない。そう、私もまた、彼にとっては憎むべき存在だろう。私は彼奴を止めることも、諌めることもしなかった。 君に糾弾されるのも当然だ。だが、これだけは信じて欲しい。私は彼が運命と戦うことを……そして打ち勝つことを望んでいる。 たとえ、聖杯戦争というさらなる地獄の中に彼を突き落とすことになろうとも」 セイバーの怒りを、やはり水面に沈めるように受け止めて――フィレモンは。 達哉の胸に手を置き、そこから引っ張り出すように一枚のカードを取り出した。 いや、一枚ではない。一枚は太陽の絵が書かれたタロットカード、もう一枚は――白紙のトランプ。 「彼のペルソナ、アポロ。太陽神の力を宿す強力なペルソナだ。だがサーヴァント相手ではあまりに微かな力。 だからこそ、彼を君に託したい。世界を救った勇者。強力なサーヴァントである、君に」 そのカードを見てセイバーは気付く。未だ、達哉と己とは契約を交わしていない。 いや、そもそも――ここは聖杯戦争を行う地ではない。 意識と無意識の狭間に棲まう、とフィレモンは言った。 そう、ここは英霊の座と似て非なる場所。周防達哉の意識と無意識の狭間なのだ。 「お前が俺を召喚……いいや、引き寄せたのか?」 「然り。如何に強き英霊であろうと、彼を任せるには適任であるとは言えない。 宇宙に煌めく無数の星々が如き英霊たちの中にあって、君が……君だけが、周防達哉の守護者たるべき存在だ。だから私は君を選んだ」 「何故、俺なんだ。俺のいったい何が達哉に適任だと?」 「わかっているはずだ。何故なら、君もまた」 罪を犯した者だからだ。 「友と世界を天秤にかけ、世界を選んだ男だからだ」 幻聴か、あるいは偽らざる自身の魂の声か。セイバーの胸を刺す、罪という響き。 セイバーの脳裏に去来するのは、あの日の記憶。 英霊となり幾星霜を経てもなお色褪せることのない――友との別れの記憶。 「君ならば、周防達哉の抱える痛みと苦しみをわかってやれるだろう。彼の願いも、救いも」 「そのために聖杯戦争に勝ち残れと、俺に……いや、達哉に手を汚せと言うのか」 「彼は二つの世界を結ぶ特異点と化した。 ここで君が契約を結ばなければ、彼は新たに生まれた世界へと送られる……記憶を有したまま。 その世界は彼らが過去に出会わなかったことを起点に存在している。特異点がそこに紛れ込めば……」 「新世界も滅びる、のか。達哉の存在によって」 「そうだ。かと言って、旧世界に戻ったところでそこには彼の友はもはやいない。愛する人もなく、世界も彼らの街を除いて滅んでいる。 救いはもはやここにしかない。こちら側でも向こう側でもない、この境界の狭間にしか」 フィレモンが歩み寄り、力なく眠る達哉の身体を差し出してくる。 拒むのは簡単だ。契約は未だ結ばれておらず、選択権はセイバーにある。 だが拒めば、フィレモンの言った通り、達哉は絶望と滅びの未来に向かうしかない。 救う可能性は僅か、聖杯に賭けるしかない。 セイバーなら、剣崎一真なら周防達哉を「救える」かもしれない。 もう一人の自分とも呼べる、この少年の未来を、切り開いてやれるかもしれない。 「……俺は。仮面ライダーブレイドだ」 人々を守る戦士、仮面ライダー。その誇りとする職務から逸脱する行為だと、わかってはいても。 それでもなお、たった一つ。すべてを失い泣きじゃくるこの少年の、支えになることができるのは自分しかいないと、そう感じたからこそ。 あの日、友の命と引き換えに世界を守り、英霊となった自分だからこそ、この少年に寄り添えるのだと信じて。 「お前に言われたからじゃない。俺は、俺のやり方でこの少年を救ってみせる」 フィレモンから達哉の身体を受け取り、強くその手を握り締める。 太陽のカードが輝き、達哉とセイバーの間に縁が結ばれる。 世界のために友を殺した男と、世界のために友と別れることを拒んだ少年。 これを運命と呼ぶなら皮肉なものだ。だが、運命など後出しの予言と何も変わらない。 運命と戦う。それが一体どういうことなのか。達哉とともに戦うことで答えが見いだせるのか。 目覚めの時だ。セイバーはフィレモンに背を向け、一歩を踏み出す。 「全部終わって、俺と達哉が生きていたなら、必ずお前をぶん殴ってやる。覚悟しておけ」 「私もそれを望もう」 光の粒となり、消えていくセイバーと達哉。彼らはこれより決戦の地へと向かう。 見送るフィレモンは、達哉に殴られた頬を撫で、眠るように眼を閉じた。 「しかし、試練と出会うのは彼だけではないかもしれない。 セイバー、あるいは君も、犯した罪の罰に直面することが……」 言葉は誰に届くこともなく、黄金の蝶は何処かへと羽ばたいていく。 これは、境界の狭間で語られた始まりの物語である。 【出展】劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE 【CLASS】セイバー 【真名】剣崎一真=仮面ライダーブレイド 【属性】秩序・善 【ステータス】 筋力C 耐久C 敏捷C 魔力D 幸運B 宝具A (通常フォームのステータス) 筋力B 耐久C 敏捷B+ 魔力D 幸運B (ジャックフォーム) 筋力A 耐久A+ 敏捷D 魔力D 幸運B (キングフォーム) 【クラス別スキル】 対魔力:A 魔術に対する抵抗力。一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削減する。 Aランクでは、Aランク以下の魔術を完全に無効化する。事実上、現代の魔術師では、魔術で傷をつけることは出来ない。 騎乗:C 正しい調教、調整がなされたものであれば万全に乗りこなせる。 【保有スキル】 融合係数:A アンデッドとどれだけ深く融合しているか、を示す値。 装着者の精神状態によって変化し、怒りや強い思いによって闘志が高まるのに呼応して上昇、逆に恐れや迷いを抱くことで闘志が失われると低下する。 融合係数が高まれば全ステータスにプラスの補正を得るが、逆に低下するとマイナスの補正を受ける。 守護騎士:A+ 怪物から人々を守護する、都市伝説の仮面騎士。 宝具である鎧を装備している時にのみ付与されるスキル。 他者を守る時、人を護りたいというセイバーの意志により、宝具である鎧との融合係数が向上することで、一時的に防御力を上昇させることができる。 【宝具】 『我掲げるは勝利の剣(ブレイバックル)』 ランク:A 種別:対人(自身)宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人 ラウズカードに封印されたアンデッドの力を引き出し変身するライダーシステムの一つ。 ブレイドは特に剣戟戦闘に長け、雷の力を操り攻撃に転用する。 通常フォームへさらに魔力を注ぎ込むことで強化形態であるジャックフォーム、キングフォームにそれぞれ変身することが可能となる。 ジャックフォーム時は背中に翼が生成され高い空戦能力を得る。キングフォーム時は翼は失われるが、重力制御によって(ジャックフォーム時ほどではないが)飛行は可能。 『切り札は我が手の内に(ラウズカード)』 ランク:A 種別:対人(自身)宝具 最大補足:1人 アンデッドの力を封じ込めた13枚のカード。ブレイラウザー、またはキングラウザーにラウズする(読み込ませる)ことで瞬間的に様々な効果を発動する。 キングフォーム時はカードをラウズせず直接効果を発現できるが、どの形態でも使用できるのは一戦闘に一度のみ。 但し、セイバーのクラスとして現界した都合上、カードから剣に関与しない力を引き出すことは不可能となっている。使用可能な効果は以下。 2・スラッシュ 筋力値に「+」効果を付加する。 6・サンダー 魔力放出(雷):Bのスキルを得る。 9・マッハ 敏捷値に「+」効果を付加する。 『闇よ退け、此よりは人の時代なり(ロイヤルストレートフラッシュ)』 ランク:A+ 種別:対神宝具 レンジ:1~50 最大補足:100人 全身に融合した十三体のアンデッドの力を重醒剣キングラウザーに凝縮し、光の斬撃として放つ。 古代の邪神、そして不死存在たるジョーカーアンデッドを完全に消滅せしめた逸話より、神殺し・不死殺しの属性を宿す剣。 【weapon】 「醒剣ブレイラウザー」 ブレイド専用の剣型カードリーダー。通常フォーム、ジャックフォーム時の主武装。 「重醒剣キングラウザー」 キングフォームに変身すると同時に実体化する大剣型カードリーダー。ブレイラウザーとの併用も可能。 【人物背景】 かつて人を捨て、永遠の孤独と引き換えに、運命との戦いに挑んだ男――の、別の可能性。 不死存在アンデッドによる地球の支配権を巡る戦い「バトルファイト」に、人を守る戦士「仮面ライダーブレイド」として参戦した。 この剣崎一真は親友である相川始=ジョーカーを封印することを選び、人間をバトルファイトの勝利者とした。 やがて剣崎は再び復活したアンデッドとの戦いに巻き込まれ、その中で相川始と再会する。 始は自らを犠牲にして強大な邪神を押さえつけ、剣崎の手によって諸共に討たれることを望む。 この「剣崎一真」は、世界を守るために友を封印し、世界を守るために友の命を奪った男である。 自らもアンデッドと化しバトルファイトを継続、友と世界を守り運命と戦うことを選んだ「剣崎一真」とは、同一にして異質の存在。 正しく人を、世界を救い、人間の英雄として英霊となった存在。故に、真名は「剣崎一真=仮面ライダーブレイド」。 この剣崎一真はもう一人の「ジョーカー」とはなる道を歩まず、キングフォームを使用しても暴走の危険はない。 ――ただし、それはあくまで彼が生きた世界で観測された事象による。 その世界のジョーカーは自ら封印されることを望み、剣崎もこれを受け入れた。 もし、彼がキングフォームの力を全開にしてジョーカーと、あるいは同質の存在と戦ったならば―― 【サーヴァントとしての願い】 聖杯に託す願いはもはやない。だがもう一度、友と出会うことが出来たなら、そのときは…… 【出展】ペルソナ2 罪/罰 【マスター】周防達哉 【参加方法】 【人物背景】 PSゲーム「ペルソナ2 罪/罰」に登場する少年。「罪」では主人公を務める。 ペルソナ能力を駆使し、「悪魔が跋扈し、噂が現実になる」街の異変に挑む。 やがて異変の核心に迫るものの僅かに力及ばず世界は滅びてしまい、達哉と仲間たちは自らの記憶を忘却することで新たな世界を創造=滅びをリセットしようとする。 仲間たちは世界と大事な人を守るために忘却を受け入れたが、達哉だけは間際で拒んでしまう。そして新たに生まれた世界でただ一人、記憶を引き継いだまま目覚めることになる。 自らの存在が世界にもう一度滅びをもたらすと知り、達哉は今度こそ世界と仲間を守るため孤独な戦いを始める。 ただし、この周防達哉は罪と罰の狭間――記憶を失うことを拒んだ瞬間から、聖杯戦争に参加している。 【weapon】なし。刀剣類の扱いに熟達している。 【キーワード】 『ペルソナ使い』 ペルソナとは「心の奥底に潜むもう一人の自分」が実体を伴う像として具現化したもの。 実体化したペルソナは神話の英雄や怪物、天使や悪魔などの姿を取り、またその姿に由来した能力を持つ。 覚醒の方法は幾つかあり、達也の場合は「フィレモン」(人間の普遍的無意識が人格化した存在)により力を与えられた。 ペルソナ使いたちはベルベットルームという不可思議な部屋で新たなペルソナを生み出したり、付け替えたりすることができる。 【能力・技能】 『ペルソナ/アポロ』 達也がその身に宿すペルソナは、太陽のアルカナに属し、炎熱を統べる特性を持つ人型のペルソナ『アポロ』。 ギリシアの太陽神。輝くばかりに美しい男神。芸能・芸術の神、病を払う治療神でもあり、神託を授ける予言の神としての側面も持つ。ボクシングを創始した神としても知られる。 降霊中は本体である達也に火炎属性への無効耐性を付与するが、逆に水・氷結属性への耐性は低下する。 火炎を操る、爆発を起こす、両拳による格闘戦を主な攻撃手段とする。 【マスターとしての願い】 仲間たちとの記憶を無くしたくない。世界が滅びるのも認められない。だからこそ、どちらも失うことのない世界が欲しい。