*静寂を破り、芽吹いた夢(後編)◆aptFsfXzZw ***PREV:[[静寂を破り、芽吹いた夢(中編)]] ◆ 「行くぞ」 新たなサーヴァントの気配が浮き出たかと思うと、すぐにまた――今度はあのアーチャーもろとも消えたのを認識した次の瞬間、ライダーはコレットにそう呼びかけた。 「(えっ、でも……)」 「今回の騒ぎは教会――運営側も把握しているらしい。なら後始末は連中がするはずだろ。俺たちよりも人手は足りているはずだ」 戸惑う様子のコレットに対し、少し離れた位置に停めてあった『世界を駆ける悪魔の機馬(マシンディケイダー)』を自律走行で呼び寄せながら、ライダーは言う。 「だがそれも、俺たちがここを離れない限りは後回しだ――一方的に相手を捕捉している弓使いが、遠慮する理由もないからな」 「……!」 この場にライダーとコレットが残り続けていれば――距離が開いたアーチャー、あるいはガンナーにとっては一方的に有利となる。 それは反撃が届かなくなり得るというだけでなく、攻撃を再開しても、結果として衆目に晒され神秘の隠匿を妨げるのがライダーたちだけになってしまうという意味でも、だ。 あのアーチャーの雰囲気では、そのような手段を選ばないという保証はできない。彼らの攻撃が続く限りは監督役も迂闊には手を出さず、余計に犠牲が増えてしまう。 そういった展開を悟ってくれたらしい己のマスターを先に乗せると、そのままライダー自身も愛車に跨った。 愛車を発進させたライダーは今しがた現界を解除させたブランウイングの飛び出した水面――砕けた噴水近くの大きな水たまりに向けて、跳んだ車輪を突っ込ませる。 ――接触の瞬間、水飛沫が撥ねることはなく。ライダーとコレットはそのまま、鏡写しの異世界、ミラーワールドへと潜航し、元の公園から視認できる存在ではなくなっていた。 寸前までと寸分違わぬ、しかし全てが左右反転し、生命の気配を感じさせない無人の街が延々と拡がるもう一つのスノーフィールド。 コレットと出会った時にも利用した異世界の様子には、彼女も既に戸惑いはしないようだった。 だから彼女の気が沈んでいるのは、全く別の理由であることをライダーも知っていた。 「……場所を移すか」 エンジンの回転数を緩やかに落としながら、ライダーは改めて仮面に覆われたままの口を開いた。 「で、どこに行く?」 「(えと……ごめん、わかんない)」 項垂れた様子でのコレットの返答に、無理もないかとライダーも静かに息を吐く。 実際に対峙した時間は長くはないとはいえ、一度に三騎――声を聞いただけの相手も含めれば、四騎ものサーヴァントとの接触は、心労を重ねても当然だ。 それも、きっと彼女としては久方ぶりの、気の安らぐはずだった一時を破壊されて、なのだから。 「(……[[ありす]]、どこ行っちゃったのかな)」 「さあな」 コレットが真っ先に思った相手の所在に対し、ライダーは率直に不認知を返した。 ジョーカーアンデッド……おそらくはかつて旅の中で遭遇した紛い物ではなく。ムーンセルが英霊の座にも関わる領域で保存せざるを得なかったような、地球(ほし)の終末装置たる死神を連れた、既に命なきサイバーゴーストの少女。 彼女の所在、[[ありす]]を狙いながら街に被害を出さないように立ち振る舞っていたというガンナー、マックルイェーガー。 そしてその他一切の情報を見せなかったアサシンと同盟関係にあると見られ、何より本人の戦闘力が群を抜いていた第一階位のアーチャー。 未だ見ぬ、しかし着実に被害者を増産しているという口裂け女ともども。存在を知らされながらその思惑が明らかにならず、対処の追いつかない現状には思考が錯綜するのも仕方がない。 「……[[ありす]]は元々迷子だった。誰もあの子に向き合ってやらなかったから、あの子には自分の居場所さえわからなかった。どこに行けば良いのか、どこに行ったのかなんて、誰も知るわけがない」 だから、そういう時は――旅人として先輩に当たる自分がアドバイスの一つもくれてやってもいいだろうと、ライダーは考えた。 「だが、おまえは皆に無視されたあの子に向き合ってやった。それは死んでも彷徨い続けていたあの子にとって、やっと見えた灯火になるはずだ」 それはかつて、カメラのファインダー越しでしか世界と向き合えなかった自分を変えた、絆のように。 あるいは――伝聞でしかその最期を聞き届けられなかったが、それこそ[[ありす]]と同じように。誰も彼もに無視されて、自らが死んだことすら忘れていたあの少女が、こんな自分を大切に想ってくれたように。 「何が救いかなんて、どこの神様だろうがなんだろうが、他人が決めることじゃない。おまえと一緒に居た時の笑顔が、[[ありす]]にとっても大事な物なら。きっと、また向こうからひょっこりやってくるさ」 「(ライダー……)」 「ま――もしかしたら、選ぶのはおまえのところじゃないかもしれないけどな」 幾らか照れ臭くなってきたライダーは、意図的に声を軽い調子にして言葉を続けた。 「ひょっとすると、他にも行きたいところが見つかるかも知れない。それを決めるのは[[ありす]]自身だ――なら、後はその自由を守ってやれば十分だろ」 つまりは、目指す場所は何も、変わりはしないと。 「だから、おまえがあんな言葉を気にする必要はない。もしも、あの女神とやらの言う通りに[[ありす]]の死が決められているんだとしても……そんな世界の[[ルール]]を破壊する悪魔がここにいるんだからな」 そんなことを伝えていると、装甲越しに、コレットの頭が背中を微かに押したのを、ライダーは感知した。 「(……うん。そだね。ありがと、ライダー)」 鏡の中に拡がる不思議な世界、無人の街でゆっくりと走るバイクの上で。因果線を通して伝わるコレットの声が、先の疑問より軽くなっているのを感じたライダーは、仮面に表情を隠したまま、脇に逸れた話を元に戻すこととした。 「それじゃあ俺たちの行き先だが……おまえに宛がないなら、俺が勝手に決めるぞ」 「(……うん。お願い)」 「なら、とりあえずは――アインツベルンだな」 「(どこ、そこ?)」 「それはこれから調べるが……多分、あのアーチャーを追う手がかりにはなる」 サーヴァントたちが一堂に会するその寸前、目にすることになった捜索願。 [[ありす]]の目撃情報から誤解されて見せられた行方不明者、クロエ・フォン・アインツベルンは、彼らの立ち去る寸前に目にした、アーチャーのマスターと瓜二つの容姿をしていたのだ。 「口裂け女を追っても良いが、どの道アテはないんだ。街を守るために優先的に抑えておかなくちゃいけないやつを調べるのは間違いじゃないだろ……アサシンと組んでるあいつ自身が、あの女神様とやらにご執心だしな」 つまりそれは、[[ありす]]を狙う脅威を追うことにも繋がる。 「(うん……そだね。それが良いと思う。行こう、ライダー)」 「よし。掴まってろよ」 ライダーの意図することを理解し、共に歩む意志を示すコレットの声を受け。 天使を乗せた悪魔は、世界にその轍を刻む速度をさらに上げた。 ◆ アーチャーが戦場を一瞬にして離脱したのは、アサシンの影分身による飛雷神の術――空間転移によるものだ。 それはチャクラを用いて付加したマーキングへと、一瞬にして跳躍出来る時空間忍術。口寄せの原理を利用した技で、内実としてはマーキングを目標に自らや接触した物質を口寄せする術となる。 故に、アーチャーの要望である高所、かつ本来の進行方向から逆算した結果、マヒロが通うスノーフィールド市立高校の屋上に書き込まれた転送陣を利用することとなり――彼らの出現場所は、その塔屋となっていた。 「……流石に見失ったか」 転移の後、イリヤスフィールを置いて一度空を見上げた後に南東の方角へと視線を向けたアーチャーは、そんな呟きを漏らしていた。 彼の立つ場所は先の戦場だった中央公園からは、直線距離でも十キロ近く離れている。索敵に優れた弓兵の霊基とはいえ、サーヴァント特有の感応が機能する間合いではない。 故に純粋な目視に頼らざるを得なかったアーチャーだが、そのような展開を読んでいただろう世界の破壊者も、既に移動して行方を眩ませている様子だった。 「奴は並行世界移動でなくとも、固有結界にも似た鏡の異界への潜行も可能と聞く。そこを通られていてはワシでも感知はできん」 「……よかろう。先の言葉通り、破壊者とやらは捨て置くとするか」 アサシンの分身が放つ主張に殊更異議を唱えることなくアーチャーは弓を収めると、続けて足元に目を向けた。 「今更だが、隠蔽の方に抜かりはないのだな」 「本当に今更だな。無論、仕事はしてある。そこの童子らにもワシらの姿は見えておらぬ」 二騎のサーヴァントが立つペントハウスの下。本来は開放されていない屋上に立ち入った素行不良の生徒が数名、授業を放棄してたむろしていたが、たまに視線を上げる彼らの瞳には、闖入者の姿は映っていない。 カラクリのタネは単純。アサシンが操る魔幻・此処非の術――つまりは自分がいる場所を別の場所だと錯覚させることができる幻術にある。 その効力が及んでいたのは、この校舎の上だけでなく。アーチャーとガンナーが激しく撃ち合っていた最中、その区域の上空もまた、常人が目にできる範囲ではそこで何事も起きていないかのような幻の風景が映し出され、超常の対決を衆目から覆い隠していたのだ。 だがアサシンの様子を訝しんだように、アーチャーは問いかける。 「随分と燃費が良いように見えたが……そもそも貴様、先程までとは別人か?」 「本体に近いこの場所へ、分身までそのまま飛ばすよりは、解除し魔力(チャクラ)として回収する方が効率的だったからな。記憶も既に引き継いであるから不便はかけさせん」 その読み通り、現在の自分は交代した影分身であることをアサシンが告げるが、アーチャーは纏う圧力を緩めることなくさらに問い詰める。 「不便はない、と言うが……まさか、あの程度の工作で使い物にならなくなる分身しか寄越さないわけではあるまいな?」 「あれだけ暴れておいてよく言ってくれる。制止したのはあくまで収拾がつく状況で留めたかっただけであって、魔力の方もまだ在庫はあった」 教会で渡した時点の分身と、割譲された魔力に差がないことを再び突こうとするアーチャーの物言いを、アサシンは淡々と否定する。 「今回用いたのは、後の世では学び舎を出た次の昇任試験の脚切りに用いられる程度の術だ。サーヴァントどころかまともなマスターにもまず効果がない文字通りの子供騙し……流石にこの程度ならば造作もない」 元より、神秘を秘匿せねばならない相手はサーヴァントではなく、ムーンセルに制限を架された市民用NPC。効果としては目的を達成するに必要十分を満たせる。 その上、個々人ごとにハメる強力なタイプではなく、特定の区域ごとに範囲を指定して効果を発揮する術であることも、往来の激しい街中での使用でも魔力を節約するのに適していると言えた。 後は、自らの動作が生む音を消せて当たり前の忍界では発達しなかった――しかし秘匿を重視する魔術世界では必須の代物だろう防音の結界について、カレイドステッキより心得を習えば十分だった。 加えて言えば、その気質か単に秘匿のためか、ガンナー側がアーチャーとの戦闘の間は流れ矢による二次被害が出ないよう配慮していたおかげもあり、影分身に割かれた少ない魔力でも目的は容易に達成できたわけだ。 確かに想定以上の物量と、それに伴う戦闘音を生んだガンナーとの一戦は、両者の移動や乱入も相まって完全な隠密こそ叶わなかったが、マヒロが教会で聞き出した事例に比べればいくらでも誤魔化しの効くものだろう。 ――そも、暴走したアーチャーを抑える口実のために、完璧な隠蔽なぞ元より望んでいなかったアサシンとしては、憂慮に値するほどの誤算ではない。 ある程度は要望に沿うことで最低限の保身を整え、なおかつ脱落者が出る前にアーチャーを制止するという計画通りに事を運ぶための材料となったのだから、むしろ成功とすら呼んでも良いものだ。 マヒロの目指す暴力を用いない聖杯獲得のために、他者の暴力による聖杯獲得を阻害することもまた、アサシンの役目なのだから。 「……ならば良い。大目的以外でも、同盟の利便性を確認できた」 そんなアサシンの真意を見透かさんとするかのように沈黙していたアーチャーだったが、やがてそんな風に口を開いた。 「そうか」 何でもない風に答えながら、アサシンも内心で一つ溜息を漏らす。 暴力に頼らず、暴力を制す。耳障りは素晴らしいが、それこそ武を問われている生存競争の場においてはあまりにも難題だ。 スキルによって高精度の気配感知を行った際の霊基反応から、ガンナーをアーチャーと戦わせてもやられはしまい、という読みそのものは的中し、何とか今回は乗り越えられたが。早々にアーチャーを口先だけでは抑えきれない局面に遭遇したという事実は覆せない。 既にマヒロへ語って聞かせた通り。そう何度も幸運に恵まれると考えるべきではなく、今回のような賭けに臨まざるを得ない回数を減らす試みは必要だと、アサシンの思考は帰結した。 そのためには、やはり最優先はアーチャーの制御……現状の鍵を握るのは、とアサシンが視線を巡らせていると、アーチャーが口を開いた。 「……貴様らの策とやらで、マックルイェーガーは誘き出せるか?」 「さてな。確約はできんが、かと言って別にアテもない。他の分身にも探らせはするが、奴も気配を遮断できる以上過度に期待はしないで貰おうか」 「見つければ必ず私を呼べ。どんな状況だろうと……良いな?」 「……了解した」 声の圧が先程までとは違う。それを悟ったアサシンは、変にはぐらかすことなく頷きを返した。 神に対する憎しみ。それがこのアーチャーの根幹の一つであり、マヒロが言うところの崩すべき要と直結していることは間違いない。 それがどのような構造をしているのかを把握するために、実際に神に分類されるサーヴァントと遭遇した先の戦闘の情報を無駄にしてはならないだろう。 「(まぁ、逸話と言動から考えれば推測は容易いが……問題は)」 彼にとって、幾度となくそのような言動を繰り返しているように。幼子を死に追いやるような行為は、この上ないほどの禁忌に他ならないのだろう。 だが一方で、復讐を完遂するためならば自らその禁忌に手を染めることすら厭わないのだろうということもまた、先の戦闘の様子からは伺える。 ガンナーとの戦闘で見せた、一際強い二度の激昂。 一つは彼にとっての禁忌を、神が破る様を見せつけられそうになった時。 そしてもう一つは、やはり神からとある指摘を受けた時に。 ――神殺しにおいての枷を外さなかったのは、単に必勝を期して長期戦を見込んでのことだったのか、それとも。 「(その禁忌の中でも。イリヤスフィールは殊更特別なのかどうか……だ)」 理由までは知らず、また知りようもないが。 おそらくはその一点を解き明かすことが、最強のサーヴァントを攻略するための要となると、アサシンは予想する。 その圧倒的な強さを支える執念、暴力の根源たる意志を挫くという、皮肉にも自らに絡みついたマヒロという蛇の戦い方こそが、確かに最も勝算の高い活路であることを、既に重々理解しているからこそ。アサシンは思考を巡らせ続ける。 そして、そのせいか。 「(しかし……かの半神を、人としての死に追いやったのは水蛇(ヒュドラ)の毒とは聞くが)」 再び、アーチャーとともにアインツベルン邸に向けての移動を再開しながら、アサシンはらしくもない物思いに耽っていた。 聖杯戦争における一つの定石――強大極まるサーヴァントも、既に伝承に昇華され物語として完成した英霊ならばこそ、その最期を克服することは能わず。故に語り継がれる死因を再現できれば、その通りに葬れるとは言うが。 「(彼が[[アルケイデス]]と呼ばれた時代……最初の試練として差し向けられた二匹の蛇は、物の見事に捻り潰されたのだったな)」 さて。 ヒュドラも、その毒を以って最大最強の英雄を下したのは死後の話であるということは、最初から念頭に置いてはあるが。 果たして自分たちはヒュドラになり得るのか、それとも単に[[アルケイデス]]へ最初に忍び寄った二匹の蛇で終わるのか。 アサシンをして、今はそんな不安が拭えなかった。 ◆ 「……もう十分よ。ありがとう」 ガンナーが告げると、彼女を治療していた男性医――マスターであるトワイスは額の脂汗を拭うこともなく、深々とシートに身を委ねて溜息を吐いていた。 如何にガンナーが単独行動スキルを有するとはいえ。紛れもない強敵との連戦、特に乱戦にまで発展した二戦目は長時間に渡る宝具展開に加え、市民としてのロールの傍ら令呪による介入のタイミングを逃さぬように調整まで行っていた上で、コードキャストによる治療まで行ったのだから、トワイスがガンナー以上に消耗しているのも当然だ。 だが、おかげで外傷は塞がった。これでそこからガンナーの魔力が無意味に抜け続けるということもなく、トワイスとしてもこれ以上の消耗を避けることができる。 「……それで、例のイレギュラーについては正体まで辿り着いたとのことだが」 やがて。乱れた息が整い切る前に、トワイスはそもそもの出立の目的だった事柄について尋ねてきた。 「ええ、そうね。彼は仮面ライダーディケイド――世界移動者の中でも、代表格の一人と言える旅人よ」 「[[空条承太郎]]による時間停止の影響を受けないと思われるのは、彼自身に耐性があるというより……彼が停止させられる世界に含まれない異物であったから、ということか」 「そう。彼は聖杯戦争に関してと言うよりも、この世界に対してのイレギュラー。逆を言えば、あくまで聖杯戦争の参加者として見た場合、マスター同様元々生きているのか、今回ムーンセルに創られた電脳体か、というのと同レベルの違いでしかないと思うわ」 サーヴァント――英霊として取得した知識と照合しながら、ガンナーはトワイスの疑問に答える。 「先のキャスターもうそうだけど。簡単には貫けない全身装甲は厄介でも、全く通じないわけじゃないから、何とかなりそうね」 「……なら。あの弓兵に対しても、勝ち筋は見つかったのかい?」 真名まで把握できた当初の獲物の簡単な分析を終えたところで、トワイスは目下最大の難敵について話題を変えてきた。 「そうでないならば、例のバーサーカーは暫く残しておいた方が」 「駄目よ。あの子は早く送ってあげなきゃいけないから」 その提案を強く制した後、改めてガンナーは心配してくれたマスターに向けて笑顔を見せた。 「それに、あなたの令呪のおかげで無事なまま、敵の宝具も見られたんだから、次は勝ち目もあるわ。もちろん、油断はできないけどね」 「なら、構わないが……」 「そもそも優勝を目指しているわけでもないからね、あたしたち」 改めて自分たちのスタンスを再確認した上で、ガンナーは直球でトワイスに問うた。 「嫌いみたいね。あのアーチャーのこと」 「……そうだね。少なくとも、私の理想を継いで貰えるとは思い難い。彼の正体が、君の推察する真名の通りだとすれば……それこそ人類史でも頂点を競うほどの、生まれつきの強者だからね。彼は」 「けれど――あの大英雄も、何より名を馳せた十二の試練に挑みこれを越えたのは、大きな欠落があったからこその躍進なのよ」 大英雄に対する畏怖を覗かせるトワイスを諭すように、ガンナーは述べる。 「あたしとのやり取りも、戦争を嫌っているように見えてその実、神(あたし)を拒絶していただけだもの。戦場の必要性を否定されなかったんだから、最初から目の敵にしなくても良いんじゃないかしら」 「寛大だな、君は」 皮肉げに苦笑するトワイスに、ガンナーも微笑み返す。 「どうかしら。単にあたし、復讐者って嫌いじゃないの。それって人間の持つ知性と勇気の、一つの証明みたいなものだから」 野に生きる動物の多くは、復讐などしない。食べて寝て殖えるため以外の危険に近づくという行為は、生きるという作業において何の益にもなりはしないからだ。 だが知性は、愛しいものを失った報いを求めずには居られない。その感情は、自らを脅かし得る脅威に挑むという勇気を育み、やがて己の意志で銃爪を引かせる未来を導く。 復讐とは知性と勇気がある人間だからこその選択であり、そしてその憎悪から来る戦意を周囲にまで伝染させていく――闘争とは、切っても切り離せない代物なのだ。 「それも、あの時代に人の子に祝福を保証する神様への憎悪なんて、よっぽど強い感情よ? そんな想いを子供ながらに引き寄せたマスターにも、見込みはあるんじゃないかしら」 「……なるほど。他ならぬ神たる君の託宣だ。先のキャスターたちとは時代的な価値観が大きく異なることも含め、よくよく検討するとしよう」 「うん、うん。よきかなよきかな」 神とヒトと。その視点の違いから来る意見を丁重に受け取るトワイスの姿に、上機嫌に頷いたガンナーはしかし、思考を戻してつい愚痴を漏らす。 「……あの子も、そんな風にあたしの言うことを受け止めてくれたら良いんだけど」 「――ディケイドのマスター、のことかな?」 「そう。信心深そうだけど、あたし、結局は他所の神様だし」 そんな風に思い煩う様が彼にとっては珍しかったのか、トワイスは様子を見るように少し間を置いてから尋ねてきた。 「よほど邪魔されたくないようだね。あのバーサーカーのマスターとのことを」 「……というよりは、せめてね。構ってくれた人がちゃんといる、という思い出ぐらいは、そのままで送ってあげたいから」 おそらくは。千里眼ほどの洞察力はなく、外観相応の分別しか持たないあの少女の網霊は当初。仮面ライダーディケイドの特異性故に、自らを認識できた人間が、聖杯戦争の関係者だと認識できていなかったのだろう。 だが、それが明らかとなってしまったこの次は、果たして。 まして―― 「アンリ・マユの気配。著しく劣化しているとはいえ、電脳体を構成する三要素の内、肉体を欠いた者にとってはなお汚染を免れ得ない悪性の呪いよ。波長を軽く浴びただけでもどう変質してしまうのか、もうあたしにも見通せない」 忸怩たる思いを込めて、ガンナーは呟いた。 かつての盟友たる暗黒神の端末。彼女と違って神性を感じ取れないとはいえ、その分制御されていない悪性情報が、あのアーチャーの憎悪に結びついて放射されていた。 それは複製で劣化を重ね、そのまま垂れ流すだけで他のサーヴァントを汚染するには、もはや弱すぎる呪いに過ぎない。 しかし、英霊ほどの魂の強度を持ち得ないサイバーゴーストが果たして、たったあれだけの接触ならば無事と保証できるのかは、神の視座を以ってしても断言できない事柄だ。 ――それは、網霊を誘引する程度には、同じく三要素の結合が希薄になりつつある少女にしても同じことだが。 「あの子はもう、戦争(あたし)が十分に苦しめた……その命は既に、確かに輝き燃え落ちたんだから、その後の安寧ぐらいはね。あたしが殺した責任、取ってあげないと」 ささやかな望みが、救いようもない悪夢へ歪んでしまうその前に。 あるいは――最初にその声に応えた優しい死神が、守りたいと願った相手の魂を食い尽くしてしまうことになる前に。 本来はガイアに帰属するだろうあの怪物が、人理(アラヤ)に依存するサーヴァントとして召喚されたのも。精霊種としての特権で、かなりの無理を通した結果だろう。 あの哀れな少女を守るため――あるいはもっと以前から、人間を愛した故だとすれば。そのような結末は、同じく精霊の括りに当てはまるガンナーとしても余りにいたたまれない。 ……そもそも死の化身たる彼もまた、ディケイドのマスターに憑いた例の寄生体へ良からぬ影響を齎すようであればなおのこと。 彼女たちは二度と出会うべきではない。触れ合うことも、言葉を交わすこともない――ただ、安らかな一時の思い出だけを抱えて、それぞれの命を全うする。 その方がきっと、互いにとって望ましい結末のはずだ。 「……そういうわけだから、悪いけど、次からあたしはあの子を優先的に探すわ。ただ一休みもしたいから、ちょっと御飯でも食べてくるわね」 「承知した。私と同じように、勝者になれない亡霊が候補者を減らすのも望ましくはないからね。全容が知れるまでは引き続き君に任せるよ」 報告と相談を終え、二人は会話を切り上げた。 しかし、診察室から立ち去る前に、サーヴァントはマスターに向けて手を伸ばした。 「病院食じゃ元気出ないわ。外食してくるから、カード貸して」 ガンナーが満面の笑顔で告げると、トワイスは苦笑と共に財布を取り出した。 ◆ スノーフィールド。どことも知れぬ場所。 「……いや。いやだわ……いやぁ……!」 幼い少女の愚図る声が、遠慮なしに周囲にまで響いていた。 しかし、その童女にも。彼女を護るように優しく抱きかかえる恐ろしい顔の怪物にも。周囲を行く人々は一切の関心を示しはしない。 ――NPCとなった者は、神秘に関わる能力が制限されるよう設定されている。 だから通常の電脳体ではなく、魂だけの存在と化した[[ありす]]のことを認識することができない――彼女を要石としてSE.RA.PHに顕現しているバーサーカーのことも、また。 無論何事にも例外は存在し、それはまたアサシンの行った偽装工作への耐性も同じくであり、『死神を連れた白い少女』を新たに認識した者は皆無ではないが、この場には該当せず。 あるいはそれに乗じて、人々の話題を奪わんとする死徒の工作が進めば、その状況にも変化が生じるのかもしれないが……今はまだその時ではない。 そうして誰にも拾われない木霊が残響するまま、どれだけ時間が経ったのだろうか。 「……おねぇちゃん、居なくなっちゃったの?」 最も恐ろしい記憶を想起させた戦場から離れて、ようやく。泣き疲れたような[[ありす]]は、周囲の変化に気づいたような声を上げた。 正しくは、移動したのは[[ありす]]の方ながら――それさえも、自分がどこに居るのかの認識もあやふやな小さな女の子は、またも自身が取り残されたかのような錯覚に苦しめられていた。 「おねぇちゃんと、あのおにーちゃん……あたしたちとおんなじだったね」 恐怖に錯乱する合間に見た光景を、今更になってなぞるように[[ありす]]は言う。 しかし、その声には子供らしい溌剌さが見受けられなかった。 「つぎにあったら……タタリのおじさんの言うとおりに、あそんでみたら……いいの、かな?」 問いかけるようにしながら、しかしその瞼は降りて行く。 彼女を何より恐怖させる戦争の化身を排除せんと、全力を行使したバーサーカー。その運用の代価としての魂の燃焼が、またも抗い難い睡魔となって[[ありす]]に襲いかかっていた。 しかし――そのまま意識を微睡みの中に手放す[[ありす]]は、気づけない。 「……」 それを認識したのは、今はまだバーサーカーだけ。 怪物の腕の中で眠る幼き魂が、その外装の色が抜けたように、透けて見え始めていることに。 [[ジョーカーアンデッド]]。それは地球上の全生命を殺戮し、やがて既存のテクスチャ全てを張り替えるために用意された原初の終末装置。 如何に霊格を落とし、通常のサーヴァントの霊基に収まるまでその規模を削ってきたとはいえ。狂気のままその戦闘力を行使すれば、幼き魂一つ、燃え尽きさせるまで余りにも猶予がない怪物であることに、変わりはなかった。 バーサーカーには、時間がなかった。 [[ありす]]の夢を、悪夢で終わらせないためには。 だから。[[ありす]]を見ることができながら、[[ありす]]にサーヴァントとそのマスターだと認識されず、またバーサーカーの気配を何故か感知できなかった二人組に出会えたのは、この上ない幸運であり、希望であったはずなのに。 ――何故、[[ありす]]を最初に見つけたのが、彼らではなかったのか。 あるいはあのコレットという少女が、口を利けたのなら。死徒に唆された今の状況でも、[[ありす]]はもう、救われていたのかもしれなかったが……不満を補って余りあるまで時を過ごす前に、何より忌むべき敵が現れ頓挫させられてしまった巡り合わせを、バーサーカーは明確に認識することができぬまま、ただ小さな不満として虚となった胸に留めていた。 そして、同じくらい小さく、奪われた理性で曖昧に、彼は危惧していた。 次に、彼女らと出会う時は。 果たしてあの忌まわしき死徒の吹き込みを信じ、先の言葉通り[[ありす]]は自らに、彼らとのババ抜きを命じるのだろうか――と。 それが孤独から解き放たれる唯一の道と信じて、差し伸べられた手を、自ら切り落とすような真似を。 理性を奪われた己は、その所業を諌めることもできず実行してしまうのだろうか――と。 全ての生命の天敵たる、恐怖の塊のような姿のサーヴァントは。曖昧な認識の中で一人、そんな小さなことを恐れていた。 【D-4 市立高校付近/一日目 午後】 【[[イリヤスフィール・フォン・アインツベルン]]@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤドライ!!】 [状態] 健康、クロを喪った精神的ショック、気絶中 [令呪] 残り三画 [装備] カレイドステッキ・マジカルルビー [道具] クラスカード×1~5 [所持金] 小学生並 [所持カード] なし [思考・状況] 基本行動方針:未定 1.??? 2.アーチャー([[アルケイデス]])の言いなりに流れされるのはイヤだ 3.巨人(ヘラクレス)の夢が気がかり [備考] ※クラスカード(サーヴァントカード)を持っていますが、バーサーカー以外に何のカードを、また合計で何枚所有しているのかは後続の書き手さんにお任せします。 ※家人としてセラ、及びリーゼリットのNPCが同居しています。両親及び衛宮士郎は少なくとも現在、家に居ない様子です。 【アーチャー([[アルケイデス]])@Fate/strange Fake】 [状態] 健康、イリヤに対する謎の懐旧の念(※本人は否定的)、マヒロへの興味、ガンナーへの強い殺意 [装備] 『十二の栄光(キングス・オーダー)』 [道具] なし [所持金] なし [思考・状況] 基本行動方針:聖杯狙い 1.アインツベルン邸に戻り、イリヤの目覚めを待つ 2.その後の手筈を整えるまで監督役と事を構えるつもりはないが、幼子を殺めた外道は須らく誅殺する 3.ガンナー(マックルイェーガー)は必ず殺す 4.上記のためにマヒロを利用する。ただし、アサシン(扉間)ともども警戒は怠らない [備考] ※『第二階位』のアサシンの真名を知りました。 ※マヒロに少しだけ知り合いの面影を感じています。 ※マヒロに起爆札が仕掛けられているという話は疑いを持っていますが、否定しきれていません。 ※『第二階位(カテゴリーツー)』の陣営と同盟を結びました。 ※ガンナーが女神変生スキルを用いた場合、通常のサーヴァントの感知能力を越えて気配を察することができる模様です。 【アサシン([[千手扉間]])・影分身2(3)@NARUTO】 [状態] 割譲魔力(極小)、令呪の縛り(下記参照)あり [装備] 各種忍具 [道具] 各種忍具 [所持金] なし [思考・状況] 1.『第一階位』のアーチャーに同行して表面上の同盟関係を保ちつつ、可能な限り被害を抑止できるよう誘導する 2アーチャーにとってイリヤスフィールが特別なのか否かを見極める 3.イリヤおよびルビーの心変わりをそれとなく妨害し、可能ならば懐柔を図る 4.以上のための活動経緯を本体に随時報告する [備考] ※令呪により、マヒロの同意なき暴力の行使ができません。 ※同じく令呪により、『第一階位』のアーチャーおよびそのマスターへの暴力の行使並びにその援護を永久に禁止されています。 ※『第一階位』のアーチャー、ガンナー、及び仮面ライダーディケイドの真名を知りました。 ※実体化を解除した影分身2と交代しました。以後影分身2で呼称しても問題ないと思われます。 ※偽悪スキルの影響で、仮面ライダーディケイドに対してあまり良い印象を抱けていません。 【E-5 中央病院/1日目 午後】 【[[トワイス・H・ピースマン]]@Fate/EXTRA】 [状態] 健康、魔力消費(大) [令呪] 残り二画 [装備] なし [道具] なし [所持金] 医師相応 [所持カード] なし [思考・状況] 基本行動方針:全人類のために大戦争を起こさせる、後継者たるマスターを見出す 1.当面は回復に専念する 2.[[空条承太郎]]は早々に潰すべきと思うが、ガンナーにその気がない現状、どうしたものか 3.第一階位の陣営に注意を払う。警戒の意味でも、期待の意味でも。 [備考] ※サイバーゴーストに近い存在ですが、スノーフィールドでは中央病院勤務の脳外科医という役割を得ており、他のマスター同様に市民の一員となっています。 ※イレギュラーのサーヴァント・[[門矢士]]=仮面ライダーディケイドの存在を認知しました。 ※第五階位、第八階位がそれぞれキャスターであること、およびそのマスターの容姿を把握しました。 【ガンナー([[マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカ]])@レイセン】 [状態] 左側頭部に裂傷(応急処置済・治癒中) [装備] 無銘・『フリッツヘルム』 (修復済) [道具] なし [所持金] 脳外科医のクレジットカード相応 [思考・状況] 基本行動方針:トワイスとの契約に則り、人類規模の戦争を起こさせるために戦う 1.自分自身も『戦争』を楽しむ 2.バーサーカーのマスター([[ありす]])をなるべく早く葬る [備考] ※闘争ではなく作業的虐殺になりかねないので、マスターは基本的には狙わない方針です。 ※口裂け女の被害者に宿る、悪い気配を感じています。 ※宝具由来の気配遮断は銃を使う上での技能なので、霊体化中では使用できません。 ※コレットと[[ありす]]について、アーチャー([[アルケイデス]])由来の『この世全ての悪(アンリ・マユ)』による汚染の影響を心配しています。 【E-5 ミラーワールド内/1日目 午後】 【[[コレット・ブルーネル]]@テイルズオブシンフォニア】 [状態] 天使疾患終末期(味覚、皮膚感覚、発声機能喪失中) 、魔力消費(小) [令呪] 残り三画 [装備] クルシスの輝石 [道具] チャクラム(破損中) [所持金] 極少額(学生のお小遣い未満) [所持カード] なし [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争に巻き込まれた全員の生還 1.聖杯戦争に関係のある被害を食い止める 2.ライダーとともにアインツベルンについて調査する 3.『口裂け女』事件と聖杯戦争の関連性を探る 4.[[ありす]]のことが心配 [備考] ※ライダー([[門矢士]])が生きた人間(疑似サーヴァント)であることを知らされていません。 ※スノーフィールドにおける役割は「[[門矢士]]に扶養されている、重度の障害を持つ親類」です。 ※『クルシスの輝石』の寄生状況について、詳しくは後続の書き手さんにお任せします。 ※第七階位のガンナーの真名を知りました。 【ライダー([[門矢士]])@仮面ライダーディケイド】 [状態] 健康 [装備] 『全てを破壊し繋ぐもの(ディケイドライバー)』、『縹渺たる英騎の宝鑑(ライドブッカー)』、『世界を駆ける悪魔の機馬(マシンディケイダー)』 [道具] 『伝承写す札(ライダーカード)』、『次元王の九鼎(ケータッチ)』 [所持金] 数百ドル程度 [思考・状況] 基本行動方針: コレットの十番目の仲間としての役目を果たす 1.コレットと協力し、彼女のサーヴァント、かつ、一人の仮面ライダーとして戦う 2.『アインツベルン』に関する情報を集める 3.『口裂け女』事件を追う [備考] ※サーヴァントですが、「(自称)フリーカメラマン」というスノーフィールドにおける役割を持っています。 ※スノーフィールドでライダーが撮影した写真には奇妙な歪みが発生します。 ※『世界』に働きかける時間停止能力者の存在を認識しましたが、正体や居所は把握できていません。 ※クロエ・フォン・アインツベルンの手配書を見ました。 ※[[ありす]]とコレットが戯れる様子を写真に収めました。 【どこか/いずこか】 【[[ありす]]@Fate/EXTRA】 [状態]健康(?)、魔力消費(大) 、戦争への恐怖 [令呪]残り三画 [装備] なし [道具] なし [所持金] なし [所持カード] [思考・状況] 基本行動方針:遊ぶ 1.お昼寝中 2.タタリのおじさんの劇で、みんなと遊べるといいな 3.コレットおねぇちゃんたちと、次に会ったら…… [備考] ※聖杯戦争関係者以外のNPCには存在を関知されません。 ※偽悪スキルによる影響で、[[門矢士]]に対してあまり良い印象を抱けていません。 ※魔力消費により、霊体の保っていた外観が薄れ始めています。 ※『聖杯の泥』に汚染されたアーチャーと遭遇しました。魂のみの存在である[[ありす]]がどのような影響を受けるのか、受けないのかは、後続の書き手さんにお任せします。 【バーサーカー([[ジョーカーアンデッド]])@仮面ライダー剣】 [状態] 狂化 [装備] 『寂滅を廻せ、運命の死札(ジョーカーエンド・マンティス)』 [道具] [所持金] [思考・状況] 基本行動方針:[[ありす]]の守護 1.―――――― 2.―――■■ [備考] ※聖杯戦争関係者以外のNPCには存在を関知されません。ただし自発的な行動はその限りではありません。 ※[[ありす]]の消耗を抑えるため、彼女の機嫌次第では霊体化することもあるようです。 ※全体備考 ・スノーフィールド中央公園並びにその周辺市街地の広い範囲が破壊されました。おそらく隠蔽には問題がないかと思われますが、詳細は後続の書き手さんにお任せいたします。 ・上記に関して、処理が追いつく前に『死神を連れた白い少女の噂』に関する目撃情報が流出した可能性がありますが、詳細は後続の書き手さんにお任せいたします。 |012:[[限界バトル]]|投下順|014:[[二人の囚人が鉄格子から外を眺めた。 一人は月を見た。一人は星を見た]]| |~|時系列順|~| |009:[[英雄と蛇、邂逅(前編)]]|[[イリヤスフィール・フォン・アインツベルン]]|| |~|アーチャー([[アルケイデス]])|| |010:[[止まる『世界』、回る運命(前編)]]|[[トワイス・H・ピースマン]]|| |~|ガンナー([[マックルイェーガー・ライネル・ベルフ・スツカ]])|| |~|[[コレット・ブルーネル]]|| |~|ライダー([[門矢士]])|| |~|[[ありす]]|018:[[BB Channel 1st/BLADE BRAVE]]| |~|バーサーカー(ジョーカーアンデッド)|~| --------