ニゴロブナ(煮頃鮒、似五郎鮒とも。学名:Carassius buergeri grandoculis)はコイ目コイ科コイ亜科に分類される淡水魚。
分布
琵琶湖固有亜種で、琵琶湖やそれに流入出する河川、用水路などに生息する。
形態
全長30cm程度に成長する。フナ属の他種と比較して大きな頭、低い体高、角ばった下あごが特徴である。
生態
雑食性であるが、動物プランクトンを中心に食べる。繁殖期は4月から6月にかけてであり、浅瀬や内湖などのヨシ帯に産卵を行う。孵化した稚魚はヨシ帯でしばらく生育し、成長するにつれて沖合に移動する。
漁業規制
産卵場所の減少や、ブラックバスなど外来魚の捕食により数を減らしている。鮒寿司の原料として価値の高い魚種であり、漁獲高の減少により養殖や稚魚の放流が行われている。滋賀県ニゴロブナ資源回復計画により、2007年4月1日より全長22cm以下の個体については漁獲が禁止されているが、漁業者の自主規制により6月から12月の間の採取が自粛されている。この規制は全長25cm以下への引き上げが検討されている。有害外来種の駆除、産卵場所の回復も必要とされている。またニゴロブナの代わりに
ゲンゴロウブナや
ギンブナを用いて作られた鮒寿司も存在する。
最終更新:2011年02月02日 21:25