新2-392

お正月せつなは一時帰省していてラブと初詣に向かう途中だった

「ふー寒い―」

そういってラブが息を吐くとそれは白くなって冷え切っていた自分の手を少し温めてくれる。

「なるほど、息で手を温めるのね、じゃあ私も」

そういってラブの手に白い息を吹きかけるせつな。

「それじゃあ、せつなの手が冷たいままになっちゃうよ。それじゃあ私も」

そういって今度はラブがせつなの手に息を吹きかける。

そして二人で笑いあう

「あはは私達何やってるんだろうね。」

「本当おかしいわね。」

そして少し間をあけてせつなが口を開く。

「ねえラブ、今年が終わる瞬間私達の関係ってどうなっていると思う?」

「せつな?」

少し意味ありげに尋ねるせつなをラブは不思議そうに見つめる

「一昨年の最初、私はラブ達のことも幸せの意味も知らなかった……」

「せつな……」

まだせつなは自分を許さないのか、そう思って心配そうにせつなを見るラブ

「もう、そんな顔しないで、ただちょっと不思議に思ったの……」

「それなのに同じ年の最後にはラブ達と手を取り合って戦おうとしてた」

「同じ年なのに初めと終わりでイースの私、プリキュアの私2人の私が入れ替わってた。」

「せつなはせつなだよ、今年も来年も、これからもずっとね。」

ラブが眩しい笑顔をせつなに向ける。

「そして去年の最初私はプリキュアとしてウエスター達と戦っていたけど、今はラブの元をはなれてウエスター」

「ううん西隼人達と新しいラビリンスに向けて新たな出発をしていた。」

「私達の関係も今年変わっていくのかしら?」

「うーんここ2年のような劇的な変化はないかもしれないけど……」

「まあここらで2期でもやってくれたら、また新しい……」

「わわわ、せつなそういう危険発言はだめー」


危険発言をしようとしたせつなの口をラブが慌ててふさぐ

「ごめんなさい、それで続けてもらっていい?」

「一昨年も去年も今だってせつなは精一杯頑張っている。だから今年もいっぱい幸せゲットして今年が終わった時色々あったなーって振り返れる想い出ゲットだよ」

「ラブ……」

「とりあえず私の今年の目標はせつながイースだった時の事を戒めないようにすること」

少しだけ厳しい口調でラブが言う

「ラブ……やっぱり敵わないわね」

そう、せつなの言葉にはどれだけ年が移って、新しい環境になっても昔の事は決して忘れまいという戒めの意味も込めていた

ラブはそれを見抜いていた。

でもそこがせつなの良さである事も知っていたから強くは責めなかった。

「よしじゃあ初詣行こう。」

「ええ」

「と、その前に……」

「?」

「えい(抱きっ)」

「わわ……らっらぶ…(汗)」

「今年の初抱きつきだね」

「なによそれー」

「今年の初せつなゲットだよ」

「ゲットだよじゃないわよーもーー」

今年もラブに振り回されそうだけどまんざらでもないせつなだった。
最終更新:2013年01月03日 23:19